許されざるキーボード...汚された高級機


 タイトルを見てわかった方はこの先を読まない方がいいと思います(きちゃない写真が出てきますので)。

 端的に言って「グロ注意」です(T_T) 

 私はテラドライブキーボードが大好きですが、メカニカルキーボードもかなり大好きな人です。

 周りからは...

「うるさい」

「打鍵強すぎ」

と言われてきましたが、それでも自宅ではお気に入りのキーボードを使い続けています。(うるさくても自分だけですし)

 今現在の主力はFILCO(ダイアテック)のMajestouchキーボード。

 FKB108M/JBというやつです。本当はもっと固いタッチでキートップがぐらつくぐらいで反発の強い...いかにもなメカニカルが大好きなんですが、このキーボードはちょっと別。

 発売時にクレバリー2号店で触った瞬間「あ、いかん」と思い、そのまま専用のキーボードカバーごと購入して帰ったという衝動買いの逸品(笑)
 触っていただければわかりますが、茶軸の感触がたまらない...あんまりメカニカルはなぁ...という人にもお勧め出来るキーボードです。とはいえ好みがあるので合わない人には合わないでしょうけれど。

 実際のタッチは違うのですが、後期のEPSON互換機のキーボードを彷彿とさせます(あくまで彷彿とさせるだけでタッチは別物)

 

 で本題。

 

 先日うっかりキーボードにコーヒーをこぼしてしまいまして。原因は...友人がうっかり缶コーヒーをこぼしたせい。突然訪ねてきて突然キーボードを汚して...すぐにしょんぼりと帰って行ったんですが、ブラックコーヒーだったのが幸い。すべてのキートップを外し、きれいに掃除しました。

 エアコンプレッサーで全ての汚れを吹き飛ばしたりズルしましたが(苦笑)

 普段なら掃除機でぐあぁぁっとほこりを吸うだけなんですけど。

 キートップも優しくアルコールティッシュで拭いてあげて...まるで新品同様に。


 まぁ自分のものですし...愛してやまない道具ですから(そもそも高級キーボードは普通に使ってたらなかなか壊れない。特にCherry社のスイッチは耐久性にも優れていることですし)お手入れはかなりいい感じに。コーヒーのあとすら残さない新品同様の状態に仕上げました。

 で、それをそばで見ていた別の友人...仮にT君としますが、彼も自分のキーボードを掃除したいと言い出しました。もともと私のもってるキーボードを触って「これ欲しい!!」と衝動買いしたぐらいですから(さすがにキーボードカバーは買わなかったらしい)、買った時期はほぼ同時。...これ買ったのずいぶん前...


 ...そう、購入から数年...一度も掃除されていないんですよね、そのキーボード。
 まして突然掃除が...とか言い出すからには理由がありまして。

 ちょっと問いただしてみたん で す が。


 どうも一週間前にコーラをこぼしてしまったと。

 

 よりにもよってコーラかよ(涙)

 

 とはいえ、彼はとても素直な人で...というかPCについては私の真似っこばかりしてる人なので、あんまし憎めないものですから...しょうがない手伝ってあげようと。(日頃からいろいろ世話にもなっている)

 で現地に行って確認すると..

 

KITANAI0_1.JPG 

 話とちょっと違う。ものすっごいしめってる。

「なぁ。これ一回水洗いしてないか?」
『う、うん。コーラこぼして...あわてて水道水でじゃばじゃばして、外に干した。ほこり入るとやだから上下逆にして』
「キートップを下にしたわけだ。なるほど。よくわかった。...正座
『うぇぇ!?』

 そう。水洗いしたのはまぁ許します(私も何度かやってますし。本当はよくありません(苦笑))。けどその水流が足りなかったのか。中のほこりやその他の物質は外に出ず。


 キートップを下にして乾燥したために...浮いてきちゃったんですね(T_T)

 キーボードというのは案外汚れやすくて...髪の毛も入り込みますし、髪の毛が入るということはフケをはじめとするなにやらの物質が入り込んでしまうものです。(そのうえにほこりもまじります。食べ物のカスなんかも入り込みます。なんでも入り込みます。ペットの毛なんかもまじります)


 これが水分を得てさらに合体。

 髪の毛と共に浮き上がる匂い立つ物質達...写真だとまだマシですが生で見るとかなりのグロ状態。


KITANAI1_1.JPG

 ともかくこのままでは手元に預かるにも...強烈な「スメル」が...

 掃除しようにも、水っ気がある状態ではなんともへばりついてとれない。
 あげく異臭が強く漂いはじています。

 これはいけない。
 かなりいけない。

 コーラは幸いある程度流れていたのかべとつかないのが幸いで(その点では幸いでした)、まして本人にやれと言ってもいまいちやり方がわからない様子。

 幸い道具はもってきてましたのでそれを貸してあげることにしました。


dougu_1.JPG

 

 購入した時のクレバリー2号店のメガネの店員さん曰く「キートップ外すならこれです。間違いありません。私も使っています」と一押しされた道具。確かに使いやすい。


 まずキートップを外していったのですが(途中から結局私がやってました)、まぁなんというか。ねっちょりと何かがキーボードについてきます。なにかって?...なにかとしかいいようのない、有機質の塊と髪の毛です。

 あと、なにかのお菓子の食べかすなども出てきました。私が別の作業中にドライヤーで乾燥とか彼はしてたんですが...それもまた失敗で。一度出来上がった練り餌のような何かは...強力にキーボードにくっついてしまい。


 ともかくなくさないようにキートップはコンビニ袋にまとめ、アルコールティッシュで拭いておくように指示します。自分のですから適当にやろうが丁寧にやろうが自己責任。(結構しっかりごしごししてました)

 本当はキートップを外した状態の写真があったんですが...あまりにグロなので割愛。

 100円ショップで急ぎ買ってきた綿棒とアルコール除菌ティッシュだけが武器。

 

「なんで他人のキーボードの方を丁寧に掃除しなきゃなんないんじゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

「ごめんよぉぉぉぉぉぉ」


 まぁ、夕飯をおごってくれるというのでそこはそれ。最初はあらっぽくがしがしと(こびりついてはがれなかったのです)。ついでアルコールを染みこませた綿棒も投入して、隙間という隙間をきれいにしていきます。

 爪楊枝も必要となったのは...スイッチ部に強固にこびりついてはがれないやつがいたため。もうこうなると意地です。キーボード掃除とは思えない「ばきっ」とか「ごりっ」とかいう音がしてましたが気にしない。

 激闘30分。自分のじゃないしもうこれ以上やるのはやだ...ということで本人に見せると...

「すげぇ!きれいになった」

 ぽかっ

「うぇぇぇ!?」

 なんかむかついたのでスリッパでひっぱたいて、いったん終了。

 

KIREINAKAMI.JPG 

 すべてのキートップを外してこれでも掃除した状態。

 相当寒かったのですが(夜でしたし)この状態になるまで窓をあけて換気して作業する必要があるほどの「異臭」がただよってました。せめてコーラがこぼれてなければ。水洗いされてなければここまでのことには...

 写真の状態はほぼ臭わなくなってます。むしろアルコール除菌の香り漂ういい感じのキーボードに。本人の希望で消臭剤をふきつけることにしましたが...まぁそこまでするぐらいならマメに掃除しろということで...(人のことはいえませんがこれよりはマシでした...先日自分のを掃除した時には...)

 掃除の手順を細かく書くと...まずある程度のものをピンセットと綿棒で取り除きます。これ、結構拷問。水分があるのでへばりついてしまってなかなか取れない。けど、ここまでやると結構意地になってしまうもので、悪態つきながらある程度綺麗に。

 ついで、もう一度ドライヤーで乾燥させることにします。ともかく水分には退散していただかないと。
 もし可能なら換気扇の回る風呂場などで乾燥させる手もあります。今回は室内で乾燥。いったん作業を停止します。(臭いで気持ち悪くなったのもありますが)

 一服して戻ると友人が一生懸命ドライヤーで乾燥してました。具合確かめると...ほどよく乾燥してる。よし。これなら。

 綿棒でごーしごーしとこすります。こそげ落とす感じで。乾燥したのが効いたのかぼろぼろとはがれて行きます。よし、いける。


 掃除機登場!(名はカナちゃんらしい。なんでだ?)


 掃除機に小さなノズルをつけてがしがし吸います。気持ちよくいろいろなものが取れていきます。
 これを数回繰り返します。掃除機が使える時間帯にやるのを強くお勧めします。ええ。深夜は本当に迷惑ですから。

 ある程度きれいになったら...次に綿棒の先にアルコールティッシュを巻き付けて掃除開始。細部にわたって綺麗にします。せっかくですから徹底的にやらないと。

 さすがに他人のですから「もうこのぐらいで勘弁してください」という状態で作業停止。(さっきの写真からさらにごしごししてきれいにしてあります。結局見えるところの汚れはある程度とった)


 最初に比べると見違えた状態。こうでないとね。

 ここまできたらキーボード全体も拭きましょう。綺麗に綺麗に。

 最後に外していたキートップを戻して終了。お疲れ様でした。

 
KIREI1_1.JPG

KIREI2_1.JPG

 

(撮影のために借りてきました。うん。フログレンス...というか、あいつまた香水かなにかかけてるんじゃ(汗))

 

 今回は何で作業が難航したかというと、すべては水分。水分があるとゴミというかなにかがへばりついてなかなかとれなくなってしまいます。これで喫煙者だったら...かなり危険。相当危険。

 普段世話になってなかったらここまではしてあげないだろうなぁ...と思いつつ掃除を完了しました。結局自分のキーボードより綺麗にするのに手間をかけてしまった(^^;

 数年まとめてやるとこんな有様ですが、一年にいっぺん掃除するぐらいですとここまでのことにはなりません。たまに掃除機でかまわないので吸ってあげてるだけでほこりはある程度とれますし、髪の毛などもとれるものです。

 ちゃんとやるならやはりキートップを外してきっちり掃除するのがいいでしょう。外してみるとわかりますが、想像以上に汚いものです。とはいえそのまま「うおっ」とか言って捨てちゃうのも...高いキーボードならなおさらです。まめてに手入れしてあげて、ずっと使ってあげましょう。いいものはそうそう壊れないものですから。

 キートップもなんだかんだで汚れているので、外して拭いてあげれば結構綺麗になります。やってると途中からなんだかんだと楽しくなってきたりしますし(汚れすぎてるとげんなりしますけれど。今回みたいに)。

 以前の許されざるパソコンの時もそうでしたが...たばこを吸ってるとPCは予想より汚れるのが早くなりますので、喫煙者の方ほどそこそこの頻度で掃除してあげるとよいかと思います。

 本当ならキートップ外して掃除機の手順だったのに水没と乾燥という1クッションがあったために、異臭は漂うし手間はかかるしと散々でした。

 まぁ、自分も似たようなことやって似たような掃除をしたことがある(ここまでひどくはありませんが髪の毛とかは結構入っていた)あまり怒れなかったんですけれど。

 普段は見えない部分ですけれど、高級キーボードというか高価なキーボードを使うのでしたらお手入れしてあげた方がいいと思います。

 しかしまぁ今回もそうですが...許されざるPCパーツやPC本体はたくさんあるものです。

 高級機をこうも汚すとは...彼はもうすこし教育しなければ(笑)

 

 

※キーボードを水洗いの話ですが、あまりお勧めしません。しませんが、何かべっとりしたものをこぼしてしまった時など...もはや取り返しがつかない場合には有効な方法です。コーラだけではなく、たとえばソースや...ピザを落としたなんて話もありましたし。

 もし行う場合はきっちりと乾燥させてからパソコンに取り付けましょう。あくまでも自己責任で。

 今回主役となったキーボードはAmazonだとこれになります。お手入れもしやすいですし、気になる方はどうぞ。