もうすぐ最終回を迎えようとしているTVアニメ「境界線上のホライゾン」ですが、待望のBDが発売になりました。私も予約しておいたものを購入してみたわけですが...
「原作者書下ろし小説」がついてるとは聞いていたんですが!!
いやこれおまけってLVじゃないんですけど!?
(これがおまけなんですが...おまけってレベルじゃ確かにないですね)
もっとこー...数枚程度のコピー誌みたいなのがついてくるのを想像してたんですが。
たしかにこの作者の本にしては圧倒的に薄いんですが。
...他の作家さんの新作並のボリュームに見える気がします。薄いライトノベル新刊がついてくる...みたいな。
内容は2年時の浅間達のバンド結成エピソードの話。本編が3年になってますので、出てくるキャラも皆ちょっとだけ若くてぎこちない。いい感じに未熟者です。本編中でも出てきた浅間のバンド「きみとあさまで」の結成前夜という感じですが...
これおまけというより純然たる「番外編」です。本編を補完する番外編としてかなり面白い。先代の生徒会は出てくるわ細かなところで未来の話の補完してるわで。原作ファンはこれを読まずになんとする!?という内容。
CMでも言ってましたが、原作者はやりすぎだと思います。
装丁や内容を見る限り原作担当の編集さんによる編集も入っているのではないでしょうか。非売品のラノベがついてくると思うとファンならもはや「はいはい税金税金」と黙って買うレベル。
BD本編は1話しか収録されてないのでちょっと物足りないな...と思うかもしれませんが、コメンタリーを聞いて爆笑してください。内輪ネタ大炸裂のうえ声優さんたちがキャラクターを演じつつ本編で「え、そんなところにそんなこだわりが」というシーンを解説してくれます。
TVじゃ放映出来ないコメンタリー終盤ですが、それはそれで...声優さんたちに何しゃべらせてんだこのスタッフは...とあきれるもよしです。
個人的には収録内容の注意(いわゆるコピーライト部分)のところが武蔵さんの声で収録されているのがツボ。
はじめも終わりもきっちり武蔵さんのしゃべりかたでやってくれます。...以上。
収録された特典コンテンツでも言ってますが(制作発表ですね)、2期はやるとのことで。1期が原作Ⅰをまとめた感じですから、次はⅡを全部やるか...それとも人気があれば3期をにらんでⅡの途中までとするか。キリがいいからⅡを2クールでやった方がいい気はしますが、スタッフがもたないかな...これは。こだわりの作りですし。
往年の「メカと美少女」路線を得意とするサンライズのスタジオが人気ライトノベル原作にきっちりと仕上げてきたよい作品です。原作ファンも納得ではないかと。原作者が徹夜までして参加した会議の成果がよくわかります。...ほんと細かい部分までこだわってるんですよね...
難解な部分と圧倒的な情報量を内包する小説が原作なだけにアニメだけではちょっとわかりづらい部分もありますが、そういう部分を抜きにしても楽しめる作品だと思います。いやまぁ原作がすでに「全巻買ったら本棚に巨大なスペースが空いた」とか「人をなぐり殺せる厚さ」とか「電話帳?」とか言われるボリュームなので結構しりごみはするんですが。
読み始めれば結構すぐに読み終わるかもしれません。ぐいぐいと引き込んでくれますから。
※ここからは原作ファンでないとわからない話かも
収録された1話をよく見ると、アニメ制作者たちが原作を先の先まで読んで作っているのがわかるのが面白いです。冒頭の義経もそうですが。エンディングにはかなりあとにならないと出てこないキャラがデザイン起こされているという...シェークスピアだけいませんが(コメンタリーでも言ってますね)。
アニメを見てると里見勢がトーリの宣言を聴いているシーンがあったり(ちゃんと言葉に反応して里見義頼が衝撃を受けて席を立ってたり。振替える義康もいい感じの表情ですね)しますから監督なんかも原作ファンなんでしょう。というかツイッターを見ている限りたぶん一番楽しんでるのは原作者だと確信してますが。
一気に残りのBDを全部予約してきてしまいました。今年の秋は当たりアニメが多かったと言われてますが、個人的にはこれが1押しです。BDの売れ行きも順調だそうですので、その辺りからも人気のほどがわかるかと思います。
もしまだ見ていない方は視聴してみて欲しいです。私は1話を見てすぐに原作を全巻買いに走った人なので...(そしてOP詐欺とオリオトライの今後の活躍に爆笑した)
Amazonの再入荷分ももうなくなってしまったようです。在庫がある店をなんとか探して入手して欲しいところ...