先日の引越に伴い新居にもインターネットを引いた訳ですが、マンションであることもあってVDSLのフレッツで...という話になりまして。
早期に工事出来る...というとSo-net光コラボぐらいしかなく(いろいろな代理店やマンションの管理組合の絡みもあり)。まぁいくらベストエフォート型とはいえ使えるだろうと契約したんですが...
平日の昼間ですら20M程度。
夜になると1.5M。
土日ともなると朝から1Mをうろうろ。
夜19時になると...130kとかもう...
実際の画面です。
最終的には30kを割ってきて速度計測不能になりメールの送受信からエラーを出す始末。
これはあかん!となんとか悪戦苦闘しまして。
一定の成果を出すことが出来ました。
この話を中国出身のエンジニアに言って速度の画面を見せたら。
「おいおい日本は大丈夫なのかこれ。東京だよな?中国の山奥だってもっと快適にインターネット出来るぞ。...中国に住むか?なんなら仕事紹介するぞ」
と言われる始末。
しかも馬鹿にしているのではなく本当に親身になって言われているのでなんかこう身に染みて。
あんなに優しい彼を見たのは初めてだったなぁ...とほほ。
※今回は安価なルーターとIPoEを利用してDS-Liteを使って速度改善をする話になります。
で、実際のところ何が問題でこれだけ遅いのよって話になるんですが、これはもうSo-netのPPPoEというかPOIっぽいというか、まぁうん。
VDSL回線がどうこうというより。
インターネット接続時にPPPoEを使用している限り速度は低下するものなんですが、So-netのそれは極端に遅い。
ましてマンション。他の住人もこの回線の大本を使用しています。
引越当初はフレッツ光はNEXT化されていなかったこともありさらにひどいことに。
少ししてNEXT化されたという話を聞いてやったーと思っても土日はやはり100kを割る結果になってしまい。
下手すると通信エラーでヤフーのトップページすら見れませんでした。
ベストエフォートという説明はされていますしそれは承知でしたがあまりに遅い。
というか使い物になっていないです。これ。ADSLどころかISDNに負けています。
これはもう不良商品なのでは...と思うのですが、So-netの説明によると...
「NTTに太くするための工事したいよーと言ってるけどNTTが首を縦にふらないんですよー僕らワルクナイんですよー(意訳)」
という説明を受けました。まぁうん。ソウデスカ。
まぁそれはいいんだけどさーみたいな。
だったらなんでこんなに営業かけまくって代理店に売りまくらせてるんだよ確信犯じゃねーか!みたいな。みたいな。
とはいえ。愚痴を言っていても仕方ありません。
こういう時は先人がなんか試して知見を公開してくれているものです。
検索したら似たような境遇の方々が先陣として解消に走っておりその知見を元に私も一定の解決を見るべく計画を立案。
まずは目標を2つにしぼりました。
1速度の改善
2低コストでなんとかする
この2点。金を出せばKDDIのau光(VDSL)をいれることで速度が改善するのはわかっていました。
同じマンションで実例もありますしPPPoEを使わない仕組みですのでVDSLとはいえ60M程度は狙えます。
しかし。
au光の工事は(私の引っ越ししたこの町では)とてとつもなく遅く。引っ越し時に2週間から1カ月は見てくれと言われ。
実際の見積もりで1月以上工事不能の有様で。見送った経緯がありまして。
そのうえSo-net光コラボはしばりのきつい回線です。
たとえ使い物にならなかろうと。
クレームをいれようと。
「そうですか?では工事費と3年しばりの違約金を払っていただきましょうかねぇ?えっへっへ」
としか言わないのでヤクザかお前らと思わないでもないのですが、契約は契約ですしそれで割引を受けている訳ですからまぁ。うん。
契約は大事ですからそこは仕方ありません。
契約は大事です。
(本業では契約は相当に重要なのが身に染みているし...So-netとしてもどうしようもないよねこれって話ですし)
そこで今回の主題、DS-Liteです。
これはなんぞや任天堂のゲーム機か?というとまぁ違うんですが。
ぶっちゃければPPPoEを使わずIPv6のルートでIPv4のデータを加工して流して高速化しようぜ!という技術です。
※今回の対応をするに辺り「So-net + NTT光 通信速度改善方法」という記事を参考にさせていただきました。非常に詳しく勉強になるので一読をお勧めします。
良記事を本当にありがとうございます。
Buffaloの対応ルーターを持っている人は設定もここで参考に出来ますので是非。
もともとIPv6の過度期のために開発されたような技術で、かなり有用。
ただし条件がありまして。
・まず対応しているルーターを所有していること。
・プロバイダがIPv6を使える用にしてくれていること
・IP直接指定が出来ないので一部ゲームなどでオンライン対戦が出来ない。
とまぁ3つばかり大きな問題があります。
まず最初の問題は後述する安価なルーターで解決出来ますし所有しているルーターによっては最初から対応していたりします。
buffaloのフラグシップ機(最近)とかだと対応しているっぽいですが。
我が家はNECとASUSだらけの環境でして。
私が所有していたAtermでIPoEには正式対応していましたので、まずはこれで使える用になったかを確認しました。
2つ目の問題ですがSo-netはIPoEオプションに正式に対応していて申込みさえすれば誰でも使えるようにしてくれます。
もともとはクレームがあった時にこっそり教えるオプション扱いだったようですが、今では専用ページもあってwebから申し込めます。
でもぶっちゃけサポートに電話してクレームいれて対応してもらった方が工事が早いようです。
私の場合は翌日には対応していただけることになりましたし。
ただ手軽ではあるのでwebのがいい人も多いかと。IPv6に対応しているかもこのページを表示すればわかりますし。
3つ目の問題ですが...うーんどうだろう。
PS4の一部FPSとかでは問題になりますしPCでもまぁファイル交換ソフト系で問題になるかもしれませんが...一般の人だとそう問題になる部分でもありません。
速度が出なくて涙を流しつつ中国の山奥より遅いのか...東京砂漠だ...とか言ってるよりはよほどマシな話だと思います。
IPoEオプションが有効になるとSo-netのTOPページで有効かどうかを確認出来ます。
IPv6の表示がピンク色になれば、IPv6で通信出来ています。
NECのルーターであればIPv6パススルーのオプションをONにすることでIPoEを有効に活用出来ます。
ここまででIPoEへの対応は完了。
IPv6での通信が出来るようになるとSo-netのトップページやGoogleのサービスなどが高速化してとても快適になります。
が。
国内のサーバーやサービスのほとんどはIPv6対応をしていません。
設備投資に金を裂かない経営者ばかり?いやぁどうなんだろう。それはさすがにないんじゃないかなぁ。
NTTのフレッツのIPv6問題が原因じゃないかなぁと思っていますが、今はまぁそれを論じても仕方ない。
海外のアダルトサイトだってIPv6には対応していないところが多いですしゲームサーバーだって同様です。
国外だってそこまでがっちり対応してるわけではないですし。
ここはなんとしてもIPv4の速度を改善しましょう。
ニコニコ動画とか遅くて再生出来ないしね...このままだと。
次に対応ルーターの準備です。
Buffaloのフラグシップ機などは最初からもろもろ機能があったりするんですがさすがに高い。
すでに所有しているならいいですが、残念ながら我が家はNECとASUSのルーターで染まっていて対応機種はない状態。
新規に購入するしかありません。
で、今回は秘密兵器としてI/Oデータの安価なDS-Lite対応ルーターを投入しました。
WN-AX1167GR
※今回の選定あたって「gomaの雑記」さんのこの記事を参考にさせていただきました。
設定も含めて上記記事を見ながらやればたぶん誰でも設定出来ると思います。わかりやすかったです。
よい記事に感謝いたします。
Amazonで5144円のルーターです。
性能としてはごくごく普通のルーターで必要最小限の機能は揃っています。
速度としてはどうだろう。この価格としては結構頑張ってるんでは。
11acに対応しているのはうれしいところ。
ぶっちゃけ867MBpsに対応していれば大抵の器機は問題ないですし。
というかそれ以上の速度でリンク出来る器機ってあんまりないですしね...
LANポートはギガイーサ対応。
任天堂switchにも正式対応していますよ!というのが売りで、電波の死角がない360度コネクトが自慢です。
電波強度はあまり強くないので2階建ての家を1台でまかなうとかには向いていないでしょう。
このルーターの最大の特徴はDS-Liteに正式対応しているルーターの中では最安値だというところ。
それでいて上記のように悪くない程度の性能は保持していますからなんというかやるなI/Oデータって感じです。
普通に悪くない安価なルーターとしてお勧めしてもいいぐらいです。
設定画面は非常にシンプルで、特に細かい設定が出来るとかの特徴はありません。
あやしい使い方をする人には全く向いていませんが、逆にいえば普通の人が普通に使う分には申し分のない手軽さと性能を持っていると思います。
こいつを接続してVDSLルーターと共に再起動。
これだけで別次元が開けました。
誇張はないです。別次元です。
日中ですが...
70Mとか引越てからこっち見たことのない速度が出ています。
So-netのTOPページを見れば、ちゃんとIPv6で通信されているのが確認出来ます。
それでいてBNRなどIPv6非対応の速度計測サイトでも同様の速度が計測されます。
今までまともに見れなかった土日の夜でも多少速度が落ちても50-60Mの速度が出るようになり。
動画の閲覧だろうがゲームのネットワーク対戦だろうがまったく問題がない状態になりました。
というかようやく3DSでドラクエ3がダウンロードできる...とかそんなレベルの話です。
今まではエラーでダウンロードすら出来ませんでしたし。
DS-Liteを知らなければ涙で枕を濡らしながら...
「So-netでもNTTでもいいから...なんとかしてくれよ...助けてくれよ...」
とぶつぶつ言ってたところですが、様々なサイトの知見を得て安価なルーターをひとつ購入するだけで全てが解決。
なんでしょう。こう...冬の厚着状態から全裸になったぐらいの開放感がありました。
いや本当に。
なんだこれって感じです。
DS-Liteを使うことでPPPoEというかPOIがボトルネックというかSo-netめ...なことが再確認出来ましたしそこをスルーすることでこれだけの差が出るということはなんというか...うん。
勉強って大事ですね(強調)
今回はSo-netの光コラボだったのでIPv6対応がさくっと出来ましたが、他のプロバイダでも同じようなサービスをしているところがあります。
それを利用して...今回のルーターを買うだけで今までのイライラから解放されるなら...検討してみる余地があるかもしれません。
少なくとも私が先陣を切ったおかげで知人宅は同じ状況から解放されました。
向こうもSo-netでしたが光コラボではなかったかな...2M程度は土日でも出てるマンションだったのですが...
VDSLのせいだと思い込んでいたようですが。
話をしたら...ちょっとルーターもってきてくれーと言われて。
じゃうIPoEの申し込みしてね?と。
後日面白いのでテストしに行ったところ同様に土日の夜でも50Mの速度が確保出来ました。
翌日AmazonのPrimeNOW!で配送してもらい設定は私がやった訳ですが、まぁ安楽亭の焼肉で手を打って...それはまぁどうでもいいとして、問題は解決しました。
ただ無線LANが弱いなぁということで(マンションのベランダに届かなかった)、今までのBuffaloのルーターを無線LANのためだけにアクセスポイントモードで接続して使うように。
無線LANのSSIDとパスワードをそのままにすれば、器機の設定も変更せずに済みます。
いかがだったでしょうか。
もし同様にSo-net光コラボのマンションタイプなどで苦しんでいる方なら一度検討してみてはいかがでしょう。
抜本的な改革はしたいが違約金が辛くて出来ない。
So-netも愚痴は聞いてくれるけどそれ以上は無理...契約ですしお寿司な感じでいやーんな状態なら。
5000円程度の投資で一気に改善するかもしれません。
また、VDSLでなく普通の光回線だった場合...200Mとか300Mの速度が出ることもあります。
別の知人宅では500Mとか出ましたよって話がありました。体感ではたいしてかわらないとのことですがちょっとうらやましい。
もちろん人によっては今回の対応をしてもダメな場合もあるでしょう。
その時はもうコストをかけて別の回線に移行するしかありません。
駆け足でお伝えしましたが、今回紹介した2つの記事を参考にすれば初心者でもある程度うんうん言いながら設定は出来ると思います。
逆にいえばそれが出来ないようならちょっと勉強しといた方がのちのちよいことがあると思います。たぶん。きっと。
PPPoEとかPOIって何よ...がわからなくても、ルーターの設定画面ぐらいは意味がある程度わかっていじれるといろいろ便利です。いろいろ。
というわけで比較的安価に速度アップが出来たのでした。
実はものすごい弊害として...アンチウイルスのアップデートもできないしWindowsupdateもできないし...みたいな状態になっていたんです(平日の昼間でも遅いときは遅い)。
人が少ない時間なら早いだろうと思ったら誰だか回線をがっつり使って何かしていたりするともう...だめみたいな。
そういった煩わしさからも解放されて。
どれだけインターネットに頼ってるんだろうなぁと思いつつ。
今回はよかったよかったということで。
※で、この記事を書いた後マンションの管理組合から掲示があって。
NURO光が契約出来るようになりましたーてへっ(はぁと)。
......待って。今までの苦労は。え。ちょっと...ってなってる最中です(苦笑)