足音が聞こえ始めたINTELの"次の一手"...IvyBridgeまで待つべきか

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 すでに来年の「本命」と言われるintelのCPUやそのプラットフォームの情報がある程度出そろい、買い換え待ちの人達はワクワクしながら発売を待ってる状態。

 逆に「今買うのは情弱(情報弱者)だよなー」とか言われる始末ですが、個人的には「PCなんて欲しい時が買い時だ」としか思ってないのでそこまでひどいことを言いたいとも聞きたいとも思ってなかったりします。逆に先行してよい性能のものに切り替えるメリットの方が大きいですし。

 私は現行世代のi7を使用していますし、今回は待ちに徹してその次の世代をわくわくして待ちながらお金貯めようかな...と。

 そう...次世代プロセッサのSandy Bridge(次のi7やi5になると言われるCPU)のさらに次。

「Ivy Bridge」

 その足音が聞こえ始めているのです。

2010/1/4 文末にこの記事の続編へのリンクを張りました。

 Sandy Bridgeの性能の高さはINTELも盛んに宣伝していますし、各種ニュースサイトやブログ等でも取り扱われており、まず間違いなく「ある程度安価で高性能」なCPUになると言われています。Core2Duoの時と同じように一気に上から下までラインナップをそろえてくると言われていて、来年は最初からクライマックスなCPU商戦を仕掛けてくるのでしょう。

 ですが、ある程度高速なCPU等を持っていて、しかも追加ハード等で武装した人達にとっては...Sandy Bridgeは悩ましいものです。i7やi5の現行世代から買い換えるべきか、待つべきか。あるいは一世代前のQ9650等のCore2Quad世代は。Core2Duoで満足してる人は...なかなかに難しい。

 個人的には、ある程度高速なCPUを持っている人、あるいは現行世代のi7等を使用している人は「一回お休み」してもいいんじゃないかな、と思っています。足音が聞こえ始めたIvy Bridgeはそれだけの価値がありそうですから。

 CPUの魅力ではなく、プラットフォームの魅力かもしれませんけれど(笑)

 特にノート用というわけではないのですが、Ivy Bridge世代はノートPCにとっては新たな局面になりそうです。省電力高性能なノートを求める人にはたまらなく待ち遠しいもの。Sandy Bridgeですら買い換えれば幸せになれそうだなぁ...というスペックですから、なかなか罪作りです。実際、PenM世代の人なんかはSandy Bridge搭載のノートPCを来年購入しようよ...という運動を私は展開してますし、高い金を出したくないなら、現行世代でも十分安価でよいものがあるよ!と周りにセールスしてたりします。

 ...古いノートのメンテが嫌だという事情もあるのですが(メーカー修理になりがちで、しかも結構たかくつく。それを持ち主が把握してないうえに理解出来ずメーカーの人とトラブルになることが多いのもうんざりですし)、最近の数万円で買えるノートの性能がかなり上がってきているのも現実ですから。

 ただ...具体例で言うとE8400辺りのCore2Duoを使ってる人なんかは、Windows7にしたところでCPU性能に特に不満が出なかったり(個人の体感によるので一概にはいえませんが。あくまで例としてです)しますし。

 パワーが欲しいけれど、今ある程度お金かけてPCを買っちゃったしな...という人は、Sandy Bridgeを飛ばして次に行くのもありだと思います。今年や去年購入した人なんか気持ち的にもそうでしょうし。

 また、チップセットもSandy Bridge世代ですと最新技術満載...というわけには内蔵の機能だけではいかなかったようで。追加チップ等でSATA3.0やUSB3.0の増強などがはかられたマザーが出てくると思われます。...そう、今とたいしてかわらないっちゃかわらない(^^;

 INTELの伝統としてCPUが変わったらマザーも買い直し。下手すればメモリも買い直し...という伝統がありますので(一部例外はあるけれど、ほぼそんな感じ)、買うタイミングにもよるけれどどうせ総入れ替えなら待ってもいいかな...と思ってます。

 では肝心のIvy Bridgeですが、どんなものになるのでしょうか。

 Sandy BridgeはCPU性能の強化と内蔵されるGPUの強化が売りです。また、消費電力が全体として(チップセットとCPUを組み合わせた状態で)下がっているため、ノート用としても魅力的。無線LANやWiMAXに関してもきっちりと対応した商品が用意されているので、ノートPC系の人も興味がもてるものでしょう。

 ノートPCでのメリットなんかをまとめたページにリンクを貼ります。

 PCWATCHでの記事はこちら辺りがわかりやすいかと。

 デスクトップ用としても強力なCPUはそれだけでも魅力があります。すでにwikiにも載ってますが(笑)

 wikiのSandy Bridge記事はこちら

 CPUではなくチップセットが気になる人はこちらの記事を。

 ソケットH2(LGA1155)が採用されてるのがわかります。またソケット変えやがって...と私などは思うのですが、まぁそうそう買い換えるものではないと思えばこれは許容範囲なのかも(除く自作ユーザー)。

 INTELはチップセット周りに結構手をいれてるみたいなんですが、今回もUSB3.0への対応が見送られてしまったのが残念。そう、Sandy BridgeはSATA3.0には対応出来てるみたいなんですが(ノート用のチップセットは確実)、USB3.0に関してはまだまだ待ちの体制だったりします。まぁ、両方搭載して変なものになるよりは安定稼働してくれた方がいいのではこれは仕方ないかもですが。

 今売ってるLGA1156世代と同じく追加チップで対応する...となると、ある程度早い世代の人が買い換えを躊躇するのをわかってもらえるかと。

 そう、予定ではIvy Bridge世代でUSB3.0がチップセットに内蔵されると言われてるんですよね(^^)

 内部も強化され、高速転送に耐えられる足回りを手に入れた後、きっちり対応してくるつもりなんでしょう。

 まぁ、自作系だとマザーに追加チップが搭載されているものがほとんどになってる昨今なので、あまり気にしてないかもですが...コストが高くなることですし、本格的に普及してもらうにはやはりチップセットに内蔵してもらわないとなかなか。

 AMDは先行して対応してくるつもりでしょうが...ここもAMDファンなら承知のごとく。「最初のモデルはちょいと危険かもよ?」といういつもパターンを期待してしまう(^^; 最近はまともになったとはいえ、やはり昔からこの辺りは弱いところなので(ATi時代から)。

 Ivy BridgeはCPUとしては実際のところどうなるかは明確ではないんですが、Sandy Bridgeの製造プロセスを32nmから22nmへとシュリンクしたものになるのは発表されてます。また、内蔵GPUの性能も上がるのは確実とのことで。そう、待望のDirectX11対応が予定されてるみたいなんですよね。

 低価格PCを愛する人にはかなりの朗報です(^^)

 Ivy Bridgeはその性格上、Sandy Bridgeを強化置き換えするものなので、ソケットも同じH2になると言われています(が、実際のところ互換性がどうなるかは未定。ハードメーカーが製造する際は非常に簡単に置き換えられるそうですが、どうなるか)。設計するメーカーからしたらとてもありがたいCPUだったりします(チップセットも同様に置き換え可能。その上熱量に関しても一定のレベルを維持するので、筐体設計も流用出来るという...)。

 ただ、本当ならこれらの製品群はまだまだ先の話だったので「待とうかな」と気軽に言えなかった。

 なんせ22nmの製造プロセスはまだ立ち上がっておらず(サンプルとかは出来てるんですが、量産体制としてはまだ先)、当初予定では来年の後半以降と言われてました。つまり来年の秋から冬の話。一年先の話だったんですよね。

 だから、Sandy Bridge世代をどうしようか悩んでいたという...現行のi7も十分に早いのですが、対応ソフト次第では化けそうな機能を搭載しまくってますので、世代差は結構ありそうかな...という感触もあったので。

 ところがここにきて、Ivy Bridgeはともかくそのチップセットの方が先行して投入されそう...という情報がちらほら。

 AMDが対抗商品をいろいろ予定してますから、準備だけはしてるのでしょう。

 笠原一輝のユビキタス情報局の11/8の記事を見ると最後の方に詳しく書かれています。

 わかりやすくいうと、来年の春ぐらいには新チップセットと新CPUの組み合わせで怒濤の攻勢をかけます。その後、チップセットだけ早めにリリースし、USB3.0対応などの強化を行い、AMDのリリースに対抗します(AMDも来年後半から新CPU等で攻勢をかけることになってます)。で、AMDのCPUが予想よりちょっとでも上だったら22nmの量産体制を早期確立してぶつける...そんな感じでしょうか。実際にはもっと駆け引きがありますし、タイミングだってもっともっと細かく設定されるでしょう。

 INTELの22nmは順調だ...とINTELがずっと言ってるわけですが(そのまま信じる人は少ないにしろ)、OEMメーカーのへの説明に嘘を言うとも思えず、CPUについても比較的早期にある程度の数は出せるのではないか...とと最近では言われています。つまり、先行出荷版みたいなものを早期に投入することは可能...というわけです。

 こうなると、いつ買ったらいいんだよ(笑)ということになるんですが、今回のIvy Bridgeの話はSandy Bridgeと互換性が高いのがミソで。Sandy Bridge世代を購入していればスムーズにパーツ購入等が出来ると(笑)メモリが使い回せるならこれは自作派にはありがたい話。

 また、Sandy Bridgeを飛ばそうと思ってる私のような人からすれば、どっちにしろ全面買い換えなので(^^; 待とうと思えば待てるかな...と。

 ノートPCにしても、今使ってるX61sからの買い換えであれば、Sandy Bridgeを我慢することは余裕なので...次の世代になってから、Sandy Bridgeの値落ちノートか、最新型のIvy Bridge世代のノートを狙うことも出来ます。予算次第ですけれど。もしかしたら、Ivy Bridge世代のチップセットにSandy Bridgeというノートが安価に出回ってるかもしれない...そんな予想もしていますし。だったらそれで十分かな?と。

 なんにしろ、今年ノートPCを購入した...という人でもなければ、来年辺りはノートPCの当たり年になりそうな気配。

 デスクトップ派の人にとっても、Sandy Bridgeが本当に上から下まで用意されるなら、セレロンやペンティアムのラインにも降りてくると思われるので、ある意味「おいしい」CPUが出回る可能性が高いかと。

 そうでなくてもi3とか結構魅力的ですから。あの値段であの性能。それが強化されるとしたら...これはもう、楽しいことになりそう。価格的にはそのままスライドして行くと思われるので(AMDへの対抗により流動的ですが)、壊れたら今買い換えて次の次の世代まで使い倒そうとしてもいいし、そうでないなら来年まで待ってもいいでしょうし。

 とはいえ、今のPCパーツ価格から行くと、自作派の人はそれこそ「今」買っても後悔しないんじゃないかな?とも思いますが。なんせ安くて早いパーツが目白押し。CPUなんかも現行のi5辺りで十分以上に満足出来る性能ですから。

 余裕で来年末や再来年まで耐えられるパーツが、今そこに安価であるなら...

 年末からパスタ生活になっちゃってもしょうがないんじゃないかな、という意見も(笑)

 逆に待てるな...という判断の人は、私のようにIvy Bridge世代を待つのもいいんじゃないでしょうか。

 PCが壊れちゃうとそれどころじゃないんですけれどね(^^;

 なので、比較的新しいPCをお持ちの方は「待ってみてもいいんじゃないかな」と思います。

 そうでない人は、待たずにSandy Bridgeに突撃するのもありかと。

※携帯のようにだいたい2年ぐらいで買い換えるのをAmazonの悪魔の中の人は推奨してるので(メーカー製は3年と答えています。自作なら2年でメインパーツの入れ替えを検討するといいんじゃない?と勧めてます)、携帯電話の買い換えの感覚でPCをパワーアップするとおもしろいと思います。結構いいサイクルだと思いますよ(^^)

 AMD派の人は...逆に悩む必要はまったくなく(笑)いつだって一番いいのを頼んでおけば問題ないかと。ずっと安価なままですし、プラットフォームも延命されまくってますから。

「そんなAthlonで大丈夫か?」

「一番いいPhenomX6を頼む」

 ぐらいの感覚でいい気がします。実際私の周りにはそんな人ばかりです(^^;安価さでAMD派だって人は逆にじっくり待って買い換えてますけれど。なんせAthlonX2の5000+辺りでもまだまだ余裕で現役でいけちゃったりするので(苦笑)

 ほんとAM2+の息の長さは939を思い出させてくれます(^^

 

 

※2010/1/4

続編にあたる記事を書きました。INTELのCPUの2チーム制にも触れ、Ivy bridgeの次のCPUにもちょっと触れています。

Sandy bridgeの情報が走り、IvyBridgeの足音が聞こえる...そしてHaswellの影が見え始めた

※2010/2/06

 Sandybridgeのチップセット6シリーズに不具合が見つかり、現在マザーが手に入らない状態です。突撃しようにも突撃出来ないよ! と言われました。...Ivy bridgeまで一緒に待ちます?(汗)