めぇらぁでぇもんさん

 メーラーデーモン...本名 メルクリウス=デマンドⅢ世
 58歳。コネチカット州に住み、バーボンとラッキーストライクをこよなく愛する。デマント家(通称デーモン家)の先々代より世界各国のネット接続業者からの依頼を受け、メールの書き間違えなんかをしてしまった人に優しくメールを送り返す仕事をしている。
 英語しか出来ないのがたまに傷だが、その迅速な作業は最早手作業の域を超えているといわれている。

 ...嘘です(笑)

 

 メーラーデーモン(MAILER-DAEMON)はメールサーバーの出すエラーのひとつで、メールアドレスの打ち間違えなんかをすると、サーバーが「届けらんないよ!」と文句のメールを送り返してくるんですが、そのプログラムの名前です。

 このプログラム、ほぼどこのサーバーでも英語でメッセージを返してくるので、詳しくない人はパニックに陥りやすく

「へ、変なメールがきてるの!」

とサポート部署に電話してきたりします。

 落ち着いてメールを読むと自分が送ったメールの文章が含まれてますし、英語もそれほど難しいものが書かれているわけではないので「なんか間違ったかな?」と思ったりするんですが、読まない人は徹底的に読まないので気づきません(笑)

 

 英語のメールがくる=あやしい
 英語メールだ!=ウイルスかスパム

 

 と決め付ける人の多いこと多いこと。もうほんと、どうしたらいいんだ...というぐらい多い。企業においてもサポート部署にかかってくる電話の中にどれだけ混じってるんだ...というぐらい問い合わせてきてくれます。(前に在籍していた会社でも多かったなぁ...)

 もう、メールの設定の時に必ず説明しておいてくれ...と言いたくなるぐらい。

 日本人にとって英語って「恐怖」なんですかね...ほんと、パニックを呼び起こすし読もうともしない。なんでだかわかりませんが...メーラーデーモンに関してはそうだったりします。
 そのくせ

「送ったメールが届かない。サーバーがおかしいんじゃないか?」

なんて上役から問い合わせがあったりしますので、リモートでそのパソコンを見せてもらえば...メーラーデーモンのエラーが返ってきてて。しかもなぜかスパムフォルダに入ってて(笑)

 パソコンで日常やることといえば「WEBを見る」「メールを使う」というぐらい日常に溶け込んだインターネット環境ですが、使う側はまだまだ追いついていないのかもしれません。まぁ、メールアドレスの打ち間違いはよくある話なんで、まずはその環境の見直しからすべきなのかもしれませんが...

 それに家電並みに手軽になった! なんて人もいますが、この辺りはまだまだ家電並みとはいえないパソコンの面倒なところかもしれません。使う側に一定レベルの知識が必要になるのは...ね。

 企業ではイントラネットの中に共通の住所録等をおいて、メールはそこを介して外部とやりとりするとか、いろいろ仕組みをもってたりしますが、個人だとなかなか。(履歴をとったりするのにも使えるので、データ収集すると取引先の頻度とかつながりも分析できたりします)


 実際、多数の人の環境を見てきましたが、たいていの人はメールソフトのアドレス帳も結構しっちゃかめっちゃかだったりしますから...

 

 私のところでも月に何度かは「なんか変なメールがきてるんだけど」という問い合わせをもらいます。そういう時は冒頭の冗談を言って和ませてから「そんなことないよ! 実はそれはね...」なんて説明をしてます。(毎回名前が違ったりします)

 ハードのサポートだけならある意味簡単なんですが

「あんた詳しいんだよな」理論

の上にソフトの使い方まで質問されると、結構困ってしまうことも。

 

 いまだにいますからね...パソコンがある程度出来る→なんでも出来る→ソフトの使い方もわかるはずだ!!という理論の人が...

 

 これだけ販売されている市販ソフトの使い方まで網羅してるとなれば、相当なマニアかグレーな道を突っ走ってる黒い人か、サポートの達人なんじゃないかな、と思いますけれど...なかなかどうして、日本ではこの理論ははびこってますから...

 今日もどこかで、「詳しいんだよね?」の一言のもと、苦笑しちゃうような話が生まれてるんだと思うんですけれど。(2chのスレとか見てると、かなりの頻度で生まれている気がします)

 せめてメーラーデーモンぐらいの簡単に説明出来る話だと、相手を怒らせずに終わらせることが出来るんですけどね(^^;