年末のビデオカード商戦が静かに幕を開ける...新型Radeonお目見え

  • 投稿日:
  • by

 nvidiaの新型チップを搭載したビデオカードが花盛りです。いろいろ言う人もいますが、460や465など、最近ではGeforce系はそれなりの人気を博していますし、実際売れています。

ではもう一方の雄...AMD(旧ATi)のRadeonシリーズは...というと、とうとうその新型がベールを脱ぎました。

 コードネームや性能などはPC Watchなどの当該記事を見た方がわかりやすいかと思います。

 
 以下は個人的な見解ですので、それを踏まえたうえで読んでいただければと。

 まず、今回のRadeon6850と6870ですが、性能だけを指標とする人にはそう魅力的なものではないと思います。

 各種掲示板で意見を活発に書き込んでいる「で、ベンチマークや性能はどうよ?」という、ある意味価格や消費電力よりも「今やってるゲームは快適になるか」「ベンチマーク速度は上昇したか」に重きをおく層ですか。これらの人たちはもう少し待って「69XX」型番のRadeonの登場で初めて目を向けた方がいいかと。

 今回の58XX型番のRadeonの目的は「価格を抑える」ことと「消費電力を下げる」ことに主眼が置かれています。

 実際、性能的には58XX時点より下がっている部分もありますし。(当然性能が上がっている部分もある)

 より強化されたRadeonは一月ほど遅れてくる上位シリーズを待ちましょう(^^)

 じゃあ、今回の新型は...というと個人的には「キタキタキター!」な製品で。

 今現在4XXXや3XXXといった旧世代のRadeonを使用している人が買い換えるのにちょうどいいぐらいの価格と性能を持った製品かな、と。

 ビデオ再生支援機能UVDもバージョンアップし、UVD3となり...目玉のブルーレイ3Dへの対応(まぁ、必要かどうかはともかく)強化項目は十分に魅力的。

 特に発売時から2万前後の製品が6850は4850の再来を狙ったかのようで。今回は発熱も押さえられ、やや小さめのケースでも運用が可能になってきた可能性も高まって(こればっかりはケース内冷却との兼ね合いがあるのでいちがいには言えませんけれど)、魅力はかなりあるかな...と。

 逆に確実に「劣化した」と言われている部分がひとつ。超高解像度液晶等をDVIで接続している人は、5800シリーズでは出来ていたことが今回出来なくなりまして。その場合はDisplay Portを使用してね、という。

(2010/10/25追記 2つあるDVIの片方では今までどおり出来るはず...なんですが、今のところうまく動作している報告が来てないので安全のために今回はこんな表現に。超高解像度環境もってる人が少なくて実地データがあまり取れてないので、こんな書き方になってしまってもうしわけないのですが...今のところ私のまわりではDVIで接続して手こずってる人が1名いたり。ネットの知り合いのところでは出来たという報告もあるので、接続環境や相手モニタによるのかもしれません。また超高解像度のデュアルモニタをする人はDVIを片方にするか、Display Portを2つ使えばいけるようなんですが...さすがにそこまでのことをやってる人がまわりにいないので未検証ということで。あまり一般的ではないのですけれど)

 

 ただ、2560*1600とかそういう解像度で使用しない限りはあまり関係ないといえば関係ないんですが...CADなどで使用したり医療関係のクライアント用に使う場合にはちょっと注意が必要かな...と(実際5850を使用した超高解像度を利用した医療システムがあるので。一般発売されてるかはわかりませんが)。

 消費電力の低下と待機電力の低下は今回の目玉といえば目玉。わかりやすくいえば「こき使われてない間は静かに低燃費で待ってます」という感じ。無駄な電力を使わないのはいいことですし、パソコン内部の温度を下げる効果にもつながるのでとてもありがたい。(とはいえ使ってればそれなりに消費電力はあがるので、宣伝ほどには下がってない印象になるかなと思いますが...4800シリーズに比べたら確実にさがってるので(笑))

 5800シリーズがやや高めの価格帯で手が出しづらかったものを、以前と同じように下げて買いやすくした...かわりにちょっと性能は控えめ、なイメージで見とけばいいのかな...と。とはいえ旧世代から考えれば性能はあがってるし発熱も押さえられてるし...で買い換えたい人にはとてもうれしい製品。

 また、ある程度の性能でそこそこの価格のビデオカードというのは需要が高いため、今回の製品はその需要に応えるものだと思います。

 この後6900型番のシリーズが一月程度の遅れ(まぁ年末商戦向けですね)に出てきますので、性能重視派はそちらに注目。対価格性能比を重視する人は今回の2つの製品がなかなか魅力的。初物価格でこの相場なら、年が明けてから価格がこなれてくると私みたいな人が狙い始める価格帯(2万以下1万以上)にくるかな、と。

 そして次期がちょっとまだ見えてないんですが、下位価格帯に補助電源無しモデルが出てラインナップがそろうのが楽しみです。4770や5770に連なる67XX型番の製品も出るでしょうし、CPUにGPUが融合することで需要が減る...なんて言われている下位価格帯の5350などの低価格製品がどうなるのか。

 1万前後の価格帯のラインナップも一新された時、今回のRadeonのシリーズの評価が決まってくるかな...と思うのです。だから、今回出たばかりの68XXが年末から春までの商戦の静かな幕開けになる...そう思ってます。

 春には今回の新型をブラッシュアップしたものが出てきそうですし...GPGPUを気にする人も、要注目のシリーズとなりそうです(逆に5XXXXシリーズの人は今回見送って次のラインナップを待つ...というのも選択肢としてはアリ)。

 私は...4850をまだ大事に使ってますが、DirectX11対応のゲームが増えてきそうなのでちょっと検討中(熱はあるものの4850や4870はまだ戦える戦闘力があると思うので...ただ、その発熱はもう暴れ馬級かな...と(T_T)トホホ)

※以下Amazonより

 玄人志向は早くも2万を割る価格で6850のビデオカードを投入してくるようです。各社オリジナル設計がまじってるが多い印象。ギガバイトは次いで安く、MSIはすでにオリジナルのクーラー搭載のようで。

ある意味純正なサファイアも24000円の価格帯で登場。安心感から行くとこれも本命かと。ただ、24000円を超えると6870の価格帯と重なり始めます...下の商品紹介を見ればわかりますが...

 

玄人志向はここでも価格が安く24800...と24000円台で上位の6870を投入。XFXが次いで安く、ある意味で狙い目はこの辺りかな...サファイアは31000円あたりに位置してますので、本来の価格帯はこのあたりなのかも。まぁ少しまでは少しは下がると思いますけれど。初物価格としてはこんなところかな? (Amazonが直接発売する価格がきちんと出てくるとまた変わってくるかも)