待てない時間...初心者やよくわからない人ほど早いPCが必要?

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 PCに詳しい人ほど「そんなスピードはいらないよ」と初心者に安くてそこそこのPCを勧めたりします。

 私もまぁだいたいそんな感じ。高いPCは快適かもしれませんが、やはり価格がかなりお高い。

 が。

 面白いものでして。

 PCのスピードはずーっと速いままである必要はないんですが、必要な時に遅いと「なんだよこれ遅いよ!」となってしまうものでして...

 

 詳しい人や慣れた人は「入力時間」や「処理時間」などをだいたい感覚で測っています。経験上「このぐらいのスペックがあれば快適かな...」と思っていたりする。
 ところが。この「快適」というのが人によって感覚がまちまちでございまして。
 待てない人は待てない。何が待てないかというと...

 

 「自分が指示してからPCが反応してくれるまでの時間」

 

 これが待てない。もっと細かく言うと「マウス等でOKボタンを押した後」から「結果が返ってくるまで」の時間が待てないんですねこれが。

 仕事でよくあるのが「印刷指示をした」後にプリンターがすぐに反応してくれないと「何度も印刷してしまう」わけで。
 あるいは画面の反応がないと「何度もボタンを押してしまう」という(笑)

 

 詳しくない人ほど実はこの時間が待てない。なんだかとっても長く感じる。すぐに反応がないと「パソコン遅いよ!」という声になってしまったり。PCのスペックがどうこういうよりここの部分の反応がいいと「このパソコン早いね!」という声に。

 如実にわかるのがOSが起動して最初の状態。まだHDDががりがり言っててもデスクトップは表示されている。慣れていれば「まだ起動中だな」と思うわけですが慣れてないと「あ、もう画面出てるし使えるんだな」と思って操作を始めてしまい...処理が遅いと文句を言い出したり。

 実は以前...ちょっと工夫してある程度起動するプログラムが進むまで画面を真っ暗にする仕掛けをほどこしたところ。
 「起動は遅くなった」
 という人は多少増えましたが「PCが早くなった気がする」と答えた人がそれ以上に結構増えたという結果が出たことがあります。人間の感覚はそんなもんかもしれません。

 

 PCのスピードは何かの処理をしてすぐに反応よく返ってくる方が早く思える...となるとある程度PCが早い方が早くなった気がするものです。メモリを増やす等の効果で「早くなった」と思えるのはキャッシュの効果もそうですが読み込みの軽減による反応の良さが体感に反映してきたり...

 実は慣れてない人ほど「ある程度早いPC」をたっぷりのメモリを積んで購入した方が「満足感は高くなくても不満感は少なくて済む」んじゃないかと私は思っています。わかってないからこそPCのスピードが「どのぐらい」という基準がないですし。

 「待てない時間」

 人間は入力したり考えたりしてる時間は相当遅いんですが...いざ自分の動作が終わると「待てなく」なります。それが待てない時間。PCの性能が高まるとその待てない時間が短くなって...結果として早く感じる。

 雑誌やWEBの記事ではPCの性能をずーっとぶんまわしたスピードで測るわけですが(ベンチマークとか)、ピークスピードの重要さの方が体感には反映しやすいかな...と。

 実際INTELもAMDもCPUクロックの変化にいろいろと細工をしてまして、今までは「消費電力を下げるためにクロックを下げる」方向に細工していたものを最近では「短時間ならCPUのポテンシャルが許す限り高クロックにする」仕掛けを施されています。

 人間が操作しないで考えてたりする時は遅くてもいいわけで(極論止まっててもいいぐらい)、人が操作したら「ともかく全力で処理して反応する」というアプローチで高速化するわけです。

 実はものすごくありがたい機能だったりします。ゲームシーンで使うと思ってる人がいますが、私はむしろ「なんでもない日常の1シーンで」こそCPUのピークパワーが必要だと思っています。

 PCのスピードアップはなんのために。なんで早いPCが欲しいのか。別にゲームを楽しみたいとかエンコードが早くなるとかでなくても...「待てない時間」を短縮するために必要なんですよと最近は説明に加えるようにしてます。

 

※なんでこんなこと書いてるかと言うと。
お年寄りにPCを用意することが最近多いんですが...ほんとみなさん「待てない」んですよね(^^;

先日Twitterでつぶやいた私の一文がありまして。最後にそれを記しておきます。


 

「年配の人は動作や操作は遅いが結果がすぐでないとマウスを連打する。当たり前の知識だが意外にメーカーは無視する」