不調になったメインPCにWindows7を再インストールしたい...失敗にも備えて準備する

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 Windows8が発売されとうとう旧タイプのOSとなってしまったWindows7。
 現在最も使い勝手がよく安定していて性能もピカイチ...となかなかに評判のよいWindowsですが、ずっと使い込んでいるとさすがにどこかしらおかしくなってくるものです。
 XP時代なら「ええい危険だが上書きインストールからある程度やってやるぜ」みたいな無謀なことをしていた人もいたんですが、VISTA以降はなかなか難易度がお高い。

 そこで今回は自分用の防備録も兼ねてWindowsのクリーンインストール前提で環境を復元するためにしておくべきことをまとめてみました。メーカー製ならばリカバリーディスクもありますが、自作だとなかなかそう簡単には...ツールの紹介も兼ねていますのでそのつもりで読んでいただければと。

1.腹が減って死にそうでもCドライブのイメージは必ず取る。

 まず大前提として「あ、あのソフトなんだっけ!?」とか「あれ...俺CD焼くのにどんなソフト使ってたっけ」なんていううっかりは「当然起きる」前提で話を進めます。
 人間そうそう完璧ではないので買い物に行けば買い忘れるし普段使い慣れているものほど製造メーカーのことなんか知らなかったりそるものです。
 そんな時現在使っているCドライブのイメージがとってあれば、いざというとき最低でも「今現在の状態」に戻ることが出来ます。

 今回おすすめしつつ自分でも使っているのはMacrium Reflect FREE Editionという代物。


 このソフトのいいところはまず「フリー」。タダです。昔は高機能なバックアップソフトは有料なものが多かったのですが、こいつはタダで使わせてもらえます。有料版の方がもちろん高機能ですしいいんですが、今回はフリー版だけで事足りました。
 このソフトのもうひとつのメリットが「Windowsが起動した状態でバックアップが取れる」という点。バックアップは使用している容量にもよりますが非常に時間がかかることが多く、ましてドライブのイメージをバックアップというとなかなか面倒。
 このソフトを使えば(他に十分な空き容量があるハードディスク等がある前提で)Windowsを起動してそれこそネットや動画を見ながらでもドライブのイメージが取れます。
 そして一度取ったバックアップイメージはネットワークドライブとしてマウントすることも出来るという。
 なので...

「ああっデスクトップのバックアップ取り忘れた!? あそこに重要なメモが!」
 とか
「マイドキュメントだけとっててピクチャーの方取り忘れちゃったよ...」
 なんてうっかりさんでもドライブごとマウントしてあげれば元のフォルダに普通にアクセス出来ますので非常に安心。
 ましてなんかあった場合のバックアップからそのまんま戻してあげればただちに復活ですからとても便利です。

 バックアップなんて面倒だ。金もかけたくない。

 普段そう言ってる人ほど痛い目を見るものです。悪魔の笑みか天罰か。天災とドライブクラッシュは忘れた頃にやってくるのですから。このソフトがあれば手軽さバツグンの上にちゃんと設定すれば自動で毎日とか毎週とか月1回でとかバックアップをしておいてくれるのでズボラな人ほど活用した方がいいかと。

 今回私はイメージバックアップを取りました。




2.ああだめだ。あせるなあせるな(どれだけネットが進歩しようといまだに大切なメールを保全する)

 使っているメールにもよるんですが、メールのバックアップも大切です。ドライブバックアップはあくまでも「保険」。効率よく環境を再構築するためにもメール環境をバックアップしておきましょう。
 Windows7は標準ではメールソフトがなくLiveメール等を使用しているかと思いますが、他の有料メールソフトを愛用している人もいるでしょう。
 それぞれ調べればバックアップ方法があるはずなので(フォルダごとパックアップを取ればいいものも多い)事前に調査しておくといいでしょう。
 私はThunderbirdをこよなく愛する人ですので今回はThunderbirdの環境をバックアップします。
 これも最強に楽ちんなソフトがありまして。


 日本語化された方々に深く感謝を。
 このソフトがあればThunderbirdやFirefoxのバックアップが非常に簡単に取れます。
 注意すぺきはバックアップを取るときはなるべくパスワードを取ること。このソフトでとったバックアップファイルが流出してしまうとメール環境を根こそぎ(パスワードごと)奪われてしまうことになりますので。
 このソフトを使用してバックアップをとれば、別PCにThnderbird環境を一発で復元出来るため、バックアップというより「移植」も簡単にできるという利点があります。
 実際ノートPCにデスクトップからメール環境をコピーするのに10分とかからず(メール量やPCのスペックにもよりますので個人差はありますが)かからずに出来る手軽さがありますから。
 クラウドの時代ではありますが、やはり使い勝手のいいメーラーからはなかなか離れられません。
 私のドメインであるkonozama.jp宛のメールもIMAPにしてあってサーバーにメールが保全されていますが、やはりローカルにもメールは保存して起きたいものです。いざという時のためにも。
 Firefoxを使っている人はここでお気に入りどころからプラグインまで含めてバックアップがとれるので一緒にやってしまいましょう。


3.まいったな。ピーンときたのにな(ブラウザの環境はブックマークだけでいいかもしれない)

 異論はありますがバックアップ時にブラウザから取り出すべきは「ブックマークだけ」でいいと思っています。
 近年のブラウザーは高機能化が進んだため様々な機能をもっていますが、それがゆえにおかしくなりやすい(意図しない挙動をしてしまう)ことも多いものです。
 そこでバックアップを期に一度リフレッシュさせて方がいいというのが持論です。
 もろちん普段使い慣れたプラグイン等をまた入れるのは面倒ですのでオススメはしませんが。
 特にIE環境の人ほどどっぱぱる部分なので、参考意見ということで。
 そんなの気にしないよ!という人はブラウザに合わせたバックアップを取りましょう。IEだとまぁある意味やれることは少ないのですが、Firefox等他のブラウザを使っているとバックアップは手軽に取れたりします。

 まずFirefoxは先に紹介したMozbackupでOK。プラグインまで含めて全ての状態を保全出来ます。
 Chromeを使ってる場合はそもそもバックアップがいりません。売りのひとつであるクラウドによる連携によりGoogleアカウントで同期させればそれだけで全ての環境が元通りです。人に勧めるのに最近Chromeが増えたのはこの機能のせいかも。
 他のブラウザも検索するといろいろとツールや方法があるかと思います。ただ、OSがおかしくなったと思ったら実はブラウザがおかしくなっていたでござる...なんてことも多いので、考えて方法を選びたいところです。


4.自分が使っていたツールはなんなんだ...俺は今何腹なんだ(「今」使っているツールを把握する)

 使い込んでいくうちに次第に「使わなくなったソフト」と「今現在メインでつかっているソフト」にわかれるものですが、環境を再構築する時にうっかり「ああ、なんだっけあのソフト」となったりする人もいます。
 フリーソフトの名前まではおぼえてなかった...あるいは人に勧められていれて気に入って...でもなんて名前だったっけ...なさそうで実は結構あるのがこれ。
 相談されても「そんなもんわかるかーっ」ということが多いんですが、事前にある程度把握しておくと楽です。
 おすすめは「プログラムのアンインストールまたは変更」の画面をキャプチャーしてしまう方法。
 手っ取り早いですしウインドウをめいっぱい広げてやれば...まぁ数枚キャプチャーするだけで済むでしょう。
 意外にAdobe関連のツールだったりUSB3.0のドライバーだったりと普段意識しないものがここで見えてきたりしますので、慣れてる人でも使える方法かと。
 最悪の場合でも最初にイメージバックアップを取っていればある程度はなんとかなりますが、効率よくやるためにもここは事前に把握しておくのがいいと思っています。
 
 スタートメニューの中身をバックアップしておくのも有効。ソフト名がずばりわかりますからね...
 Windows7のスタートメニューはどこのフォルダを見ているかというと...

 C:\ProgramData\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\

 だったりします。階層が深い深い。上のアドレスをコピーしてフォルダの階層表示部分にペーストしてやれば一発でアクセス出来るかと。スタートメニューをきっちり整理したい時はここで操作すると楽なのでそういう意味でも覚えておいて損はないかと。



5.SSDがあるのか!そうかそうかそうなれば話が違う(この機会にドライブの交換を考える)

 最近はSSDも値下がりして120Gでも6980円ぐらいで買えてしまえたりします。
 Cドライブの使用具合にもよりますが、より快適な環境のためにSSDの導入をするにはいいタイミングだったりします。
 あるいはむしろ大容量のHDDへの交換...なんてのもありです。
 最初にバックアップを取っていますがドライブを交換するのであれば最初のCドライブを外付けケースにいれてしまってそのままバックアップ代わりにしてしまうのも「アリ」です。
 ある程度の期間が経って環境が復活したなーと思ったら中身を綺麗にしてしまってそのまま外付けドライブとして運用するのもいいでしょうし。
 今回はもともとSSDを導入していたのもあって私はやりませんでしたが、検討するタイミングとしてはいいかと。
 まぁHDD等を買ったからOSの再インストールをやろうという動機は...自作系の人にはよくあったりするのですがそれは余談として。


6.お・・・きたきたきましたよ(自分にソフトを準備しておく)

 再インストールの前に使っているソフトをある程度手元に集めておきましょう。市販ソフトであればパッケージごと保管している人が多いんですが、「あれ?どこにしまったっけ?」なんてことも多々多々多々あるので(強く言っちゃうぐらいにある)、作業前に探して手元に集めておくのはとても重要なことだったりします。ええ。特に他人様のPCやってる時にありがちなので(涙)
 フリーソフトもこの機会に最新版にしておきたいところです。
 そして今まで使っていたソフトがここですでに入手不能になっていた...なんてこともあったりしますので、その場合は似た機能のソフトを探しておくとか事前にある程度の準備をしておくと非常に作業が楽になります。
 
 マザーボードのドライバー等もメーカーのWEBから最新版を落としておきましょう。最新版が安定しているかは別の話ですが、だいぶよくなっていることが多いので。あとPCの環境が復活するまでネットにつなぐ環境がなくなってしまって、しまったLANドライバーを入手する方法がなくてネットにつなげない!?なんて人も結構いますんで...私もかつてやらかしましたし...その辺りを考えると是非に。
 一応購入時に添付されていたドライバー類のCDとかもこの機会に手元にまとめておきましょう。
 ちなみに一番ありがちなのは...

「Windowsのパッケージが見付からない」

 だったりします。はい。



 ここまでやってあればある程度の準備は出来ているかと。
 そして何よりどんなに効率よくやっても時間はかかります。事前にある程度の時間を確保しておくといいかと。
 私はたいてい数日をかけてやるパターンで、朝ある程度作業して出勤(その間にWindowsインストールが何回かリブートしており帰宅すると作業が続行出来るタイミングになっている)しては帰宅後に続き...寝て起きたらまた続き...みたいな感じでやっていました。
 今はまぁ上に書いたように事前準備をしてしまうので、数時間である程度の状態には戻ってしまいます。ATOK等もクラウドで他のPCと同期していますので登録単語等もすぐに復帰しますし。いい時代になったものです。
 



※真逆のやり方

 環境自体を「バックアップ不要」なものに近づけて行くやり方もあってまさにクラウド時代というかなんというか。
 ブラウザはChrome等クラウドで同期するもの。メールはWEBメールのみにしてしまうだけでもかなり楽になるとか。実際にやってる人曰く「PCを選ばなくなったよ。そこにPCがあればWindowsでもMacでもなんでもいい」とのことで。
 そうは言ってもなれたツール類があるので完全に...とは行ってないみたいですけれど。
 Windows8には自分の環境を他人のPCをちょいと借りて(USBメモリを突っ込んで起動とかそんな感じなんですが)使い慣れた環境で作業が出来る仕組みとか盛り込まれはじめましたので先々が楽しみかもしれません。