新型FitrTVstickの実力は...既存ユーザーは買い替える価値があるか

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FireTVStickの新型は北米では昨年とっとと発売されていたんですが、日本ではこの4月にようやく投入されました。
プライム会員向け特売は初月からこなかったものの、もともとの定価が4980と以前よりもぐぐっと買いやすくなったのが嬉しいところ。
今回は以前のモデルのユーザーから見て新型の魅力と強化点などを見ながら、買い替える価値があるかという記事になります。

最後までながながと読んでられないという人はこの後のまとめを見て記事を閉じていただければよいかと。

まとめ

・強化されたCPUの恩恵はでかい!もっさり動作からキビキビ動作に!
・音声入力標準化は今後を考えても大正解!
・11ac対応を待ってた人には最強の強化ポイント!866Mで接続だ!

といったところ。
買い替えの価値としては、動画や音楽を楽しむという一点ではそう差はない訳で、見れればいいという人は既存の商品でも十分に魅力的。けれど強化具合が半端ないので普段よく使ってる人ほど買い替えの恩恵が大きいかな...と。
Amazonの悪魔的には「今までのものは初期化して知人友人に譲る、あるいは余ってるモニタなどにつないで有効活用!買い替えてさらに快適になった環境で動画三昧!」といったところでしょうか。

それでは詳細な話は以下に。

NEW FireTVStickは4/6に発売されました。北米では半年ほど前に発売されていましたが、日本には半年遅れで投入ということになります。
強化ポイントは以下の通り。

・CPU
Broadcom Capri 28155 1GHz デュアルコア→MediaTek 1.3GHz クアッドコア
・GPU
VideoCore4→Mali450 MP4
・メモリ
据え置き(1G)
・WiFi
802.11a/b/g/n (MIMO)→802.11a/b/g/n/ac (MIMO)
・Bluetooth
Bluetooth 3.0→Bluetooth 4.1
・リモコン
スタンダードリモコン(音声認識リモコン付きは高価版の位置づけ)→音声認識リモコンのみ

マイナスポイントは一点。
・大型化し重量が増加
25.1g→ 32.0g

まぁ6g増えたのと一回り巨大化した感じがマイナスといったところですが、もともとちっちゃい本体なのであまり気になりません。

届いた商品を開封してみましょう。
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 小さい...普段fireタブレットのやや面白い梱包に見慣れているとFireTVStickのパッケージはAmazonらしくないなぁと思います。なんというか「本気でパッケージしてみた」感じ。

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 そもそも蓋を開けたら引き出すためのベロが出ている親切さが「Amazonのハードなのにこの親切さはなんだろう...」と思ってしまうというか私が慣れすぎてしまったからというか。ともかく「開けやすく奇麗なパッケージ」に収まっています。

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 中身は二つ折りになっていて、広げるとこんな感じに展開されます。
 本体、ケーブル、電源コンセント、リモコン、電池が出てきます。あとはマニュアル類もしっかりパッケージされています。
 あまりに効率的に奇麗に入っていてびっくり。

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 左から本体、リモコン、HDMI延長ケーブルです。
 この延長ケーブルがないと大型化した本体のせいでTVやPCのモニターに接続する時「さ、刺さらない...」という目に合うので地味に重要なパーツです(笑)
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 新旧リモコン比較。左が新型。右が旧スタンダードリモコン。旧型の方が小さくて使い勝手はよかったかな?とも思いますが、音声認識部分だけ縦に伸びました。
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 地味に電池はAmazonブランドの電池だったりします。

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 新旧本体比較。左が旧型、右が新型。やや大型化したのがわかります。あと微妙に50gぐらい重い。けどあまり気になるところでもなかったりします。

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 HDMI延長ケーブルは変わってないっぽい。ぽい。

 新旧の違いで言うとメニュー画面が違ってるっていうのもあります。
・旧機種のメニュー

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・新機種のメニュー
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 旧機種では左側にメニューがあったのが新型では上に移動。
 PS4などに提供されている新しい形式にようやく追いついた形。動作も軽くサクサクと操作できます。

 さてここからは使ってみた感想も含めて新型を見ていきましょう。
・まずCPUの効果から。
 これはもう一目瞭然で、使って見て最初に思うのは「なに、これなんでこんなに軽くなったの!?」です。もともとStickではない据え置きはこのぐらいサクサクだったのですが、Stickはもっさりとした挙動が特徴でした。
 一度動画再生まで行ってしまえば快適だったのですが、メニュー画面での操作はすこしゆったり(大本営発表)ぐらいだった訳で、そこが据え置き並になったのはすっごいうれしーーったのしーーーって感じになります。
 最大の強化ポイントと言っていいでしょう。
 その強化の恩恵は全般に及んでいるので、何をするにしても今までとの差を感じます。

・次にWiFiの強化。
 ついに11acに対応したことで、5Ghzでの高速通信が可能に。5Ghzや2.4Gの11nで問題なかった人はいいんですが、今後高画質の動画など出てくるとちょっと足りない。
 不安定さを感じていた人にも恩恵となるかと思います。
 我が家では見たところ11acの866Mでがっつりつながってくれました。今までは動画読み込みで引っかかっていた部分もスムーズとなり、再生も安定。
 今まで俺は何を我慢していたのだ...と思うことに。これも待っていた人にはありがたい強化点です。

・Bluetoothの強化。
 余り注目されていませんが、地味にいいところ。
 どこまでプロファイルに対応しているのかまでは調べていませんが、今後を考えると4.1にしてくれたのはありがたい。スマートウォッチなどとの連携も不可能ではないですし。
 どちらかというと、ART-Xへの対応があればうれしかったのですが...
 Bluetoothスピーカーと組み合わせるとPCのモニターでの運用がはかどるのでオススメです。

・リモコンの強化。
 これは音声認識リモコンが標準添付になったのに、スタンダードリモコンと同価格になったということで、実質の値下げです。
 以前は音声認識リモコンが欲しかったら1500円ほど余計な負担が必要でしたが、今後はモデルとしては1機種に。
 音声認識はようやく日本語対応したAmazonの技術Alexaに対応。Alexa対応デバイスとしては今のところ最安値になるんでしょうか。
 音声認識技術はiOSのSiriやAndroidのOK Googleとかが有名ですが、今世界をリードしているのはAlexaだと私は思っています。
 もともとはEchoという音声リモコンで使える技術と見られていましたが、今ではスマートフォンを始めとしたあらゆるデバイス、IOTの先へとつながる技術へと昇華し始めています。
 Amazonのハード部門渾身の一撃と言っていい技術だと思います。
 (いつもはソフトを売るためのおまけみたいな扱いをされてきたが、このAlexaで檜舞台に殴り込んだ形)
 実際の使用感ですが、日本語認識はかなりよい感じの精度を出していますが、口調やボリュームによってはご認識もかなりします(笑)そこは何度が使って行くと慣れるかも。
 使い方は簡単で、見たいタイトルや出演者名をリモコンのマイクボタンを押しながら話しかければいいだけ。
 一発で認識すればそのタイトルを表示してくれますし候補がいくつかある場合は候補を出してくれます。
 今後ファームアップと共に精度が上がると思うので、是非使い込んで行きたいところ。
 濁点の発音など気をつければ使い勝手は現状でもいい感じ。
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 試しにアニメのタイトルを発音テスト。その前に何を検索していたかは画面を見れば一目瞭然ですが気にしないでください。背景のアニメは毎日見ていますので...
 タイトルこれでいい?と聞いてくることがあるので正しい方を選択すると...

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 この通り正しく認識します。学習してるのか次からはスムーズにいけることも。この辺りはいずれ通信内容確認して見てみたいところ。


・気になる発熱問題の件。
 FireTVStickといえばこれというぐらいの問題で、一部個体や使用環境で結構な発熱をしてしまうというもの。
 NEWモデルはまだ使い込んだ訳ではないですが、今のところ発熱してるシーンはない感じ。数時間ほど動画を再生していましたが、今のところは問題なし。
 そもそも使用環境や個体差が大きい問題なので、ひどい場合はAmazonに交換を求めましょう。

 トータルでの使い勝手の向上や通信速度の向上などもあり今までの旧モデルを持っていた人で日々使っているよという人は黙って買い替えていい製品だと思います。
 買い替えた恩恵が染み入る感じ。
 ああこうだよなみたいな。
 逆に特にもっさりでもいいやーという人は今までのままでも不満は少ないはず。
(基本が動画を見るハードですので見れればいい人には旧モデルでも十分以上によいものですし)
 ただ一度NEWモデル使っちゃうとなかなか旧モデルには戻れないかも...というのが私の換装です。
 結論は最初に書いた通りですが、やはり買ってみて欲しいハードかなと思います。買い替え組も新規組も欲しい逸品になるかと。

※旧機種の使い道
 初期化して友人にあげることになりました。TVにつないで使用してもいいのですが、TVではPS4で運用してるのでまぁいいかなーと。
 あまり初期化することもないAmazonのハードですが、せっかくなので初期化中の画面など。
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 設定の本体の設定の中に工場出荷時の設定にリセットがあります。これを選択。
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 こんな感じに初期化が進みます。
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 画面がこんな感じになったら10分ほどお待ちを。初期化されると、再起動がかかります。
 ロゴが表示された後は言語設定からWiFiの設定、アカウントの設定などが出来ますので、譲られた人もそれらを入力することで普通に使えるようになります。
 せっかくなので欲しい人に差し上げるのもありかなと。




※据え置きとの違い

FireTVにはStickではない据え置き型があります。こちらは1万円越えの商品ですがStickに比べるとなかなかに強力なハードでこちらでしか出来ないことが多々あったり。

・メモリが多い(2G)
 Stickは新旧共に1Gですが、据え置きは2G。この差は大きくアプリを並列動作させたい人にはStickのメモリはちょっとせまい。
・SD対応
 本体メモリはStickも据え置きも同じ8Gですが、SDで容量を増やすことが可能。まぁベースがAndroidなのでスマホ感覚で考えていただければ。SDにいれたコンテンツの再生も可能ですので使い方いろいろ。
・有線LAN対応
 無線LANでは運用がなぁ...という人は据え置き1択になる部分。環境によっては無線LANが辛い場面でありがたい。
・USB2.0対応
 あまり使う場面はありませんが、ストレージをつないでデータを逃がすことが出来ます。・4K再生対応
 対応したTV(モニタ)に接続していれば4Kコンテンツの再生が可能です。StickはフルHDまでですのでここが最大の差というところ。

 と、価格以上の差が以前はあったのですが、今では4K再生の有無と有線LANとメモリの差以外はだいぶ追いついた感じがあります。4Kに魅力を感じるか、というところでしょう。
 個人的には場所に余裕があれば据え置きを推奨していますが、価格差もありますし最近は4KいらないならStickでどうでしょう?みたいな勧め方に。

 今回の購入は非情に満足感の高い買い物となりました。毎日のように使っているので(空いているPCモニターに接続して動画を流しっぱなしにしている)、スペックが上がったことで快適感が上がりました。
 リモコンへの反応もよくなった感じがしますし。旧モデルは知人に譲ることになっているので無駄になりませんし。













※アプリによる拡張
 旧モデルからアプリによる拡張が面白いハードで、Androidからアプリを転送することすら出来ます。
 あまり推奨しませんがESファイルエクスプローラーを入れた後様々な動画プレイヤーを入れることで、NASの中の動画を再生することも可能となります。やり方など解説しませんが、ベースはAndroidですからまぁ...いろいろとやろうと思えば このNEWモデルでも 出来るのを確認しました(笑)
 通常のインストールではいれられないアプリもAndroid端末から転送することでインストールが可能だったりしますがここではやり方を説明しません。
 やろうと思えば相当いじって楽しめるハードでもあるということで(^^)