泰山鳴動して鼠一匹...騒ぐ前に確認を

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 とある企業のとあるシステム部。私が今いる会社ではないんですが、ほぼ全員と面識があるという変な関係で(10年以上前に仕事してましたけど。外注で)。まぁなんというかとても大らかな会社だったんですけれど...私が辞めるまでは(苦笑)。

 私が以前在籍していた時より遥かに会社の規模が大きくなってまして。当時は100人未満でしたが、今では1000人越え。システム部も当時は私含めて2人でしたが、今では10人の大所帯という。まぁ、年中出入りしてるので、システム部の社員はおろか他の部署でも部長以上の人にはほぼ顔と名前と体型を覚えられているという。(特に古株の人に)

 そんな会社で月曜日の朝におこった出来事。


東北支店(仮)部長「おーい、うちの電話つながんないぞー」
システム部課長「支店のですか?」
東北支店(仮)部長「うん。今携帯から。ネットも含めて全部だめみたい。なんとかして」
システム部課長「は、はいすぐに調べますから!!」

 そんなやりとりの後、急いで電話会社に確認。まぁ、NTTかKDDIか...ともかく、回線に異常はないとの結果が返って来ます。なんだかんだで昼ちょっと前。待ってる身としては非常に辛いのか、だんだんかかってくる電話が危険な状態に。

東北支店(仮)部長「いつまでかかってんだよ! 電話とかパソコンとかお前んとこが担当だろうよ。専門家だろう!?」
システム部課長「は、今確認してますので...もう少しだけ、もう少しだけお待ちください」

 でも回線に異常はなく。こうなると支店に原因があるんではないか。機器の故障ではないかと。
 調べてもらっても、ISDNのTAは電源が入ってるという。念のため電源を入れなおしてもらっても症状は変わらない。もう、現地調査しかないか...

 で、そのタイミングでたまたま私に別件の電話がありまして。雑談がてら話を聞いてて、ふと思った一言。

「なぁ、それ...ビジネスホンの主装置の電源切れてないか?」

 まさかな...といいつつ、確認してもらうことに。そしたら...

東北支店(仮)部長「先週末の大掃除の時にちょっと持ち上げるのに切ったの忘れてたよ...」

 全員その場でがっくりというオチ。ありえないことがありえるのがトラブルで。
 確かにつながらないといわれればまず回線から疑うでしょう。ビジネスホンならISDNのTAも疑ったほうがいい。でも、そこまで調べて全部問題なかった時。その「まさか」が現実だったりするもので。

 言った私も笑いましたが...その後、東北支店(仮)部長から直接携帯に電話きて、お礼言われました。昔は平社員だったのに、今では地方とはいえ支社長(この会社だと部長)かよ...とびっくりしましたが。今度東京に来たら酒でも飲む約束をして。

 トラブル対処に関しての経験は相当に積んでるつもりですが(開発も運用も)、それにしたってなぁ...ということで彼にはちょっとお説教。後で名物かなんかのお菓子でもシステム部に送るようにといいました。いくら仕事といっても振り回された彼らは本当に大変だったでしょうから。。

 部署全体が大騒ぎして、あちこちに問い合わせたにもかかわらず、原因は小さな人為ミス...意外と多い事例だと思います。主装置の電源はまさか切らないだろう...というのは、それがなんであるのか知ってる人の考え方。


知らなきゃ切っちゃいけないなんて思わないものらしいですし。

 
 システム課長さんは現地に人を飛ばそうとしてたらしく、慌ててチケットキャンセルしたりとどたばたしてたようで。本当、ご苦労様です。
 私も以前はともかく...今はインフラ関係の部署じゃないので、この手のトラブルは勤め先では無いんですが...トラブル自体は実際に似たようなのが直近であったねぇ...とはさっき話した同僚の弁。
 もし似たようなトラブルに見舞われたら、さまざまな機器の電源を見てみるといいかもしれません(ルーターなんかだと電源の入れなおしでネットに接続出来るようになったりとかもありますし)。しかし、今いる会社でも似たようなことがおきてるのか...案外メジャーな原因なのだろうか(汗)






余談
 システム部の課長さん(昔のたった一人の同僚)からも直接携帯で電話がありまして。まさかだよなーと二人でひとしきり笑いまして。ちょっとしんみりした話もして。

 私は二代目(先代)社長と仲たがいしてしまったので、社員では絶対戻れない(戻らない)身なんですが、今後とも出来れば相談に乗ってくれと。今いるスタッフは会社生え抜きではあるけれど、システムの専門家ではないからマニュアル以上の対応が難しいとか、いろいろ。中途採用のキャリアがいればいいんですけれど...なかなか難しいようで。
 プロパーにこだわった人事らしいので、仕方ないのかも。いまどきシステム系の部署としては珍しい話ですが、あの社長(現在は会長)ならそれもあるかな...と。精神論が服着て歩いてる人ですから...それでも、会社を大きく出来たんだからやり方としては間違っていなかったのかもしれません。ついていけない人は辞めちゃったみたいですし。
 まぁ、どっかの掲示板にブラック企業で名前出てましたけれど(苦笑)
 その課長も社外の人間に相談しないといけないのは忸怩たるものがあるようですが、彼以上に詳しい人間が社内にいない以上、社内では相談出来ないってことなんでしょうね...
 個人の付き合いとして、ある程度は力になってあげたいんですが...仕事中に電話はそうそう受け取れませんので、あくまでも帰宅後のプライベートにしてもらうことにしてます。...急速に大きくなった会社は大変だな、ホント...
 まぁ、出入りしてるのが会長(先代社長)にばれると、大変危険なんですけれどね。機密情報等には触れないようにしてるとはいえ、そろそろきちんとした守秘義務契約だけでも結んでおいたほうがいいかもしれません。自分のリスクヘッジのためにも...彼のためにも。


※この記事は事実を元にしたフィクションということにしておきます。特定の企業・人物を指している気がしますが、気のせいです。実際には東北支店じゃないしね(^^; まぁ99%の真実と1%の偽名で出来た記事ということで。...システム部全員で読むって言ってたけど...過去記事見て、みんなに笑われるんだろうなぁ...むむむ。