最新IMEで武装せよ4...有料でも「さらに上」を求める人達の選択肢ATOK

 長く続いてきたIMEの話ですが、最後は有料の「この一本」を。需要がどうしても「無料のもの!!」というが多くて紹介はそちらに偏りがちでしたが(そもそもIME2010をお薦めしたかったのが記事を書こうとした最初の動機ですし)、今回はATOKを。


 最新IMEで常にトップを走っているのは...有料IMEの最後の砦「ATOK」でしょうか。

 現在のバージョンは2010。自宅では私も愛用しています。毎年バージョンアップするので、毎年買ってる人と一年おきに買ってる人がいたり、有料ゆえ嫌がる人もいたりしますが...それでも過去から連なる歴史とその実力はトップクラス。

  安価なパッケージと「WEB翻訳機能」や和英辞書などを付属させたプレミアム版がありますがこの辺りはお好みで。英和・和英辞書も魅力ですが、会社四季報に載った企業名が辞書についてくることもあって私はプレミアム版を使用。

 

 ただ、普通に使う人には安価なパッケージの方がいいかも...と思います。普段使うだけなら通常版で十分かと(^^)

 

 

 IMEに比べて優れた面は多々ありますが、逆に「使いづらい」と思う人もいたりします。過去からの継承は非常に大事ですが、それが足かせとなる面も。

 最大の特徴は有料ソフトだけあって本当に強力な日本語変換。当たり前だろう?と言われるかもしれませんが、ここが疎かでは話になりませんし。そして、Windows7に正式に対応していること(最新版の2010を対象としています)。安心して使う上で正式対応はやはりありがたい。

 有料でもあえて買い求める人がいるということで、一応日本語入力ソフトの最高峰を自負するATOK。...なわけですが、じゃあ必須ソフトか?と言われるとこれが難しい。

 普通に文字を打つ機能がしょぼかったDOS時代の標準機能と違い、windowsのIMEはXP辺りで「結構使える」ものになっちゃってますから。windows7の標準IMEも磨きがかかってますし、IME2010も無償公開されました。そんな中であえて金を払うほどの価値があるかどうか。それは人によるな...というのが実情で。

 はっきり言ってしまえば「こだわる人」へのソフトなので、こだわらない人はIMEで十分...極論ではそうなるのかな、と。

 お金を払ってまで快適な日本語入力を求めるのか...結局はそこに尽きるので(笑)

 私はそれを求めるので買い続けています(^^;

 IME2007が全盛期の時代は唯一のまともなIMEとも言われました。OS標準のIMEに戻すかATOKに踏み込むか...という選択だったという。実際私も絶望してATOKに乗り換えた口ですし。

 あと、地味に古いFEP(あえてIMEではなくFEP)のキー配置をディフォルトで持ってるってのが個人的にはうれしい。かつてWXGに慣れきってしまった私にとって、このキー配置はいつも困りもので。別の友人もVJEの配置でないと使いづらい...と言って、ATOK買ってきて最初の作業がまずVJE配置への切り替えだったり(笑)してますから。

  細かいところでいろいろと気を使ってるな...とは思いますが、実際のところその機能すべて使いこなせるもんでもないので...まぁ、その一部でも気に入ってしまってる人達には手放せないものになってるかな。

 あと、個人的には唯一「ビジネスのシーンで使える」辞書をもってる有料IMEかな...と思ってます。無償だとIME2010がほんとよくなってくれたので...あれで十分かもしれませんが(笑)

 もともと一太郎の付属物としてスタートしたATOKですが、今ではJUSTSYSTEMの看板商品。日本ローカルソフト(日本語入力ですし)のひとつの頂として、今後も発展してほしいなと思ってます。

※個人的な感想です。私の友人などには「あのバカATOKなんざ使ってられるか。IMEのがマシだ!」とぷんぷん怒ってる人もいるので、こればっかりは使ってみて馴染むか試してみるのがいいかと。幸い無料で試用出来るATOKがありますので、興味がある人は公式ホームページからダウンロードしてみてはいかがでしょうか(^^)

(画面右側に30日間使える試用版へのボタンがあります)

 

 た・だ・し

 

 例年そろそろ次のバージョン(2011かな?)の発表が見えてくる時期です。2011への無償アップデートの権利がついたものが出回ると、投資額的にもそっちの方がいいかと思うので、もうしばらく待つのも手。金額を気にしない人はいいですけれど。

 あるいは...もう一つの選択肢として。

 毎月の定額制でATOKを使う方法もあります。毎月300円なのでずっとバージョンアップを続けている人にはむしろこっちの方が安いかも。売り文句に「常に最新のATOK」とある通りで、バージョンアップなどを気にしないで使えるのがメリット。

 反面、お金を払うのをやめたらそこで使えなくなるので(笑) 法人向けって気もしますけれど。

 アップグレード版はそこそこ安価に出てくれるとはいえ、出費が馬鹿にならない...と考える人もいます。価値観によってはこんなに高い金払えるか! となるかと思います。そんな人はIME2010など他の選択肢をお選びください。

 無料で最高最強の一番いいのをよこせ...と言われても、なかなか難しいと思うので。

 

※余談

 毎年思うのですが、一太郎とATOKの値段が大して変わらないのって「この値段だったらせっかくだから一太郎買っておこうかな?」と思わせるためなんでしょうかね?(^^;

 個人的にはATOKをもう少し値下げして欲しい気もしますが...どうなんでしょうね?(笑)

 官公庁とかでは今でも愛用している部署が本当にあって、私物で買って持ち込み許可とったり、別予算で買ってもらったりしてるところもあるそうで。古い文章がずっと一太郎なんでしょうね...歴史、長いからな(^^;

 

さらに余談を追記

 キー定義といえば。マニアックな人は知っているAZIKというものがありまして。さすがにIMEでこれは...とは思いますが、ATOKですと歴代ずっと定義ファイルを誰かが作っては公開している...という根強さが。一般的な人には関係ないかもしれませんが、ローマ字入力でAZIKが使えないとあかん、ともかく必須なの! という人もいるので、そういう人もATOKをずっと買い続けていたりします。キー定義がどこまで自由に許されているか...という問題なのかもしれませんが。もちろんATOK2010用を配布してくださってる方もいます。

 私のまわりではたった一人だけこのAZIK愛用者がいますが、彼のタイプスピードはとてつもない(^^;

 私はかな入力派で、日本語を打つ限りローマ字入力より有利だと思ってたんですが(タイプするキーの数がそもそもかなのが少ないと思うゆえ)、彼の打つ速さと正確さ。それについてくるキーボードがあってこそですが、ローマ字なのにすごい効率。彼に言わせればAZIKの使えない環境は欠陥品だそうなので、そこまで愛しているなら仕方ない(笑)先日までXP+ATOK2006という環境だったのですが、PCが煙を吹いて壊れるという稀有な壊れ方をしたため急きょwindows7なPCを買ったんですが...最初は悶絶するほど日本語がうまく打てず、うがぁぁぁとかやってました。幸い、私がAZIKについて知っていたいたのと、ATOK2010用の定義ファイルを落としてあったので(一応たしなみととして私も打てはする。早くないけど)、それを用意。彼は再び「こう、こうでないと!!」と素早いタイピングが出来る人になったのでした。試用版で試してからだけどね(^^; ATOK2010の方が2006よりよいと言ってましたが...まぁそうだよなぁ(苦笑)

 まぁ、そんな理由でATOKを選ぶ人もいるということで。奥深い世界です。日本語入力の世界も(^^)

 AZIKの公式サイトはこちらになります(考案者様による解説サイト。読むだけでも面白いですよ)

※11/17日追記

 AZIK以外にもローマ字入力にはいろいろな方法がありますので、興味がある方は調べてみるといいかと。同じ考案者の方が発表しているACTもそうですし、km式とかも。新JISなんかもおもしろいです。日本語変換だけでなく入力方法にもさまざまなこだわりを誘う便利さがあるので、調べて試してみると面白い世界だと思いますよ(^^)