先日知人経由で聞いた話なので事実か真実かはわからない話ですが、結構腹にずんっとくる内容だったので記事にしてみました。
※作り話かもしれないんですが、非常に深く考えさせられたので事実かどうかは私にとってはどうでもいいことに思えます。とらえ方は人それぞれでしょうが...一応そのつもりで読んでいただければと思います。
ある家族の夕飯。
団らんしている父と母と息子。
小学生の息子と父親はTVのニュースを見ながらいろいろ話していた。
父 「まだ東北の復興って出来ないのかなぁ」
息子「これから寒くなるのに大変だよー」
とか
父 「うーん消費税上がっちゃうかー。お前が大人になる頃は大変だなー」
息子「その分頑張ってお金持ちになるからいいもん!」
とかまぁそんなたわいもない会話。
その時TVにはえん罪報道がなされてて。父はふと口から吐き出した。
父 「まったく警察もしょうがないなぁ。まぁでも一番しょうがないのはあれだけ犯人扱いしてボロクソに言ってたのにいざ違ってると絶対謝らないし責任取らないマスコミがなぁ」
息子「正義の味方だからじゃないかなー」
父 「えっ?」
息子「正義の味方は責任取らないんだよ?」
正義の味方は責任を取らない。
この子のたわいもない一言に父親は凍り付いたというところで話は終わります。
とらえ方は様々です。
たわいもないと終わらせるか。
正義の味方はそうじゃないよと子供に説明し出すのか。
それとも子供の目には正義とはそのように映っていたのか。
どんなヒーローも正義の名のもとに何かを実行する時...その責任を取っている描写はとても少ない。日本の漫画とかならそうした面をクローズアップすることもあるんですが(ウルトラマンですら街を壊した時に地球人から文句を言われる描写をいれたりしますしね)、一般的なドラマや映画ではどうだったろうかなぁと。
主人公はいつも正しく正義は間違わず責任も取らない。
言われてみればそうかもしれない。
そしてマスコミ自身が正義の味方のつもりで常に行動しているのなら。
コミックや映画のヒーローのつもりでないとしても正義のために報道しているというのなら。
確かに自分の行いを詫びたり訂正することはないのかもしれません。
では警察はどうでしょう。
あるいは我々自身はどうしているでしょう。
そう考えた時この父親のように私もただ凍り付き立ち尽くすのみでした。
己の行動を正義と思って行う時人はその後のことを考えないのかもしれません。
影響力が強いマスメディアが「正義」のつもりであるならば。
それはもう公正な報道なんて期待してはいけないのかもしれません。
そこにあるのは「正義のため」の報道なんでしょうから。
報道とは偏らず公正であるべきなんてのは報道する側の思いひとつで崩れてしまうものだったのかなとも思え。少し悲しくもあり。時代なのかなとも思い。
こうして批判じみたことを書いている自分もまた「正義の味方」のつもりでいるのではないか。そう考え始めるとなかなかに深く気持ちが沈んで行ったり。
いろいろと考えさせられたエピソードでした。