INTELのGPUは言うほど貧弱だったろうか(4)...求めたのはOS。待ち受けるのは無邪気な願望


 前回からの続きになります。

 デスクトップだと内蔵GPUの性能なんて関係ないよね!という声を先日聞きまして。思わず「...いや、むしろ今の時代デスクトップこそ内蔵GPUの性能を気にした方がいいぞ」と忠告したりすることがあります。
 なんでかというと...今国内メーカーが作っているデスクトップといえば企業向けのスリムデスクトップや、液晶一体型のスタイリッシュなもの。
 じゃあその中のどれほどの機種がGPUを増設出来るのかな...というと、これがまた結構少なかったりします。

 その原因は...

  省スペースなものにするため、ノートPCのパーツを使ってデスクトップPCを作ってるため。

 そこでノートにもデスクトップにも共通の問題として出てくるのが...先日の記事の最後に出てきた、「なんで内蔵GPUにそれほどの性能が求められるのか。後付でノート用のGPU積めばいいんじゃないの?」という問いかけ。

 なんでそれがなされないかというと...

 それに対する答えは2つ。
 実装面積(熱も含め)
 そしてコスト。

 

 そもそも日本の狭さもあるんですが、日本人は小さくて高性能なものを求める傾向が強いです。そして、最近のデスクトップPCはノート用のパーツを活用してスリム化を実現しているものが多かったり。この辺りは(3)でも触れましたが...

 結局どっちもノート用と呼ばれる省スペースで拡張性の低いパーツで構成されてたりするわけです(下手するとチップセットもノート用)。
 で、これはある意味当たり前なんですが...小さくて高性能なパーツほど熱を持ちます。そしてコンパクトな筐体に納めなければならないデスクトップやノートPCにおいては、この熱をどうするかというのがいつも悩みどころ。まぁ、最終的には外に出すんですけれど...


 古いノートPCなんかだとこの廃熱がノートPCの裏面からされるようになってたりして、オフィスで机にビニールカバーをかぶせていると...「窒息(実際には廃熱不能な熱暴走)」を起こすことも。まぁ窒息なんて言ってるのは私だけだろうとは思うんですが、説明する時わかりやすい用語が必要だったのでそう言ってます。


 標準構成のチップセットにノートPC用のGPUを追加するということは、その分基盤上にスペースを必要とします。ただでさえ「小さくなぁれ小さくなぁれ」と基盤を設計しているメーカーからすると、このスペースは別のことに使いたい部分。
 そのうえ、内蔵GPUを使用していれば必要としない外部GPUを搭載するということはその分コストが跳ね上がります(基盤の設計コストや製造コストにも影響が出るわけで)。


 自然と「うーん出来れば搭載しないで済む方がいいなぁ...」となります。メーカーの立場からすると。

 外部GPUは性能が高い反面...熱も結構あるものなので、これはこれで結構大きな問題でもあり。

 そうは言っても性能で見ると内蔵GPUに比べたら明らかな高性能が見込めるわけで...自然と搭載されるのはそのメーカーの「フラグシップ」機種。つまりは「価格が最上位級」のものに限定されてしまうという、ある意味わかりやすい流れ。

 コストがある程度かけられるなら、チップのコストも含めて問題にならないし、高機能化した分もアピールになる(どれだけ魅力的かわからないけれど。これは後述します)。

 そして日本人は特に「最初に買った状態で使う」という嗜好も強い。
 ハンバーガーを買いにいけば「セット」で買い、追加はあまりしない。パソコンも買ったまま使う。
 メモリの増設も怖いという人にとっては出来れば最初から搭載しておいて欲しいものですが、そういう嗜好の人ほどコストにとても敏感で。最初から搭載してあればともかく、購入時に増設というと二の足を踏む。


 そういう人たち向けにアピールしようと、ともかく安くて高性能がいい...という話になると、メーカーとしてもわかりやすいところで「CPUが早い」「ブルーレイを搭載している」という実にわかりやすい「売り」を全面に出してきます。コストのかけるパーツがGPUには回らない。


 外部GPUについてはそもそも買う側に知識がないので売りにしずらいわけで。

 

 先日の記事「INTELのGPUは言うほど貧弱だったろうか(2)...動画時代と3Dの普及」にも書きましたが、北森瓦版さんのところにコメントにあった秀逸な言葉。

「日本では大手メーカー製のPCさえ買っておけば何でもできると思われている 」

「GPU搭載を謳ったところで、それが何かさえ知らないのだからセールスポイントにならない」

 まさにその通りで。
 液晶モニタにパソコンの画面が表示されるのは当たり前の機能。当然性能も当たり前にある...「テレビを買ったら普通に番組が見れる」感覚でパソコンのソフトも当然動くだろうと思い込む
 その「当然動く」基準。テレビにだって基準があって、それを守ってるから動くわけで。ではパソコンにおいては...というと、結構低レベルな基準しかなかったり(笑)まぁ今更VGAがどうこういうつもりもありませんが...


 Windowsだけを話にするなら、WindowsVISTAが求めた性能。たぶんそれが基準。
 逆にいえばその性能の範疇で何かする分には、何も困らない。

 INTELが搭載してきた内蔵GPUはまさにその性能のラインを守ってきています。歴代OSに合わせて。
 ただ、ユーザー側が求めている「このぐらい欲しい」というラインからは結構離れた位置に。下手するとそのラインすらないかもしれませんが。

 ユーザー側の思いとしては高い金を払ったんだからこのぐらいの性能はあるよな...という思い込みがあるわけで。そして、そもそもGPUがどうの性能がどうのなんて知らないわけですから、出来ないと言われると結構衝撃だったり。

 INTELの内蔵GPUでいうと、3Dゲームとかはちょっと無理...というのはずっと言われてきたわけで。VISTAが求めた性能に945Gで対応しても、逆にそれ以上の性能は無い...という状態が続いていました。

 ユーザーの思いに根拠はありません。買った金額ぐらいが根拠なのかもしれませんが...詳しい人はきちんとその辺りの性能を見切って買うのでしょうが、そんなのはある意味ごくごく一部の人。


 大多数の一般ユーザーと言われる人たちは実は「パソコンの性能」なんて見て無くて。価格帯で性能はだいたいこのぐらいだろう...と思って買っているんじゃないかな、と。

 で、その価格帯の中でCPUのクロックとか地デジが見れるとかの差で優劣や好みを決めて機種を買っている...と。
 ある程度高いPCを買うとGPU搭載モデルも出てくるんですが、特に「高いPCには搭載しなさい」なんて決まりがあるわけではないので、CPUとかメモリにコストを割り振っていればGPUなんて搭載しないでしょうし。

 つい先頃まではGPUの性能なんてゲームでしか使わない、なんていわれてたわけですし(これからはちょっと変ってきますけれど)。

 

 話が少しずれますが、WEBのブログやPC WATCHなどの記事。あるいはハードやソフトのニュースサイトの記事に共通していえることは...「たぶんそれなりに詳しい人が書いている」という事実。

 当たり前なんですが、書き手は基本的に「時代の最先端」を突っ走ってる人が多かったりします。あるいはそういう知識を得ようと常にアンテナを張ってる人。まぁ、ぶっちゃければ「こんぴゅーたーに詳しい人達」ですね(このブログなんかも自称詳しい人の記事ではあるわけで(笑))


 そうでなくてもPC自体が趣味(私なんかもそうです)の人はある程度お金をかけていろいろなパーツを買ったり本体を新調したりしています。


 そんな人たちにとってはGPUを強化するのはごくごく当たり前の話ですし、今話題のGPGPUも期待の新技術というより、そろそろ試してみるか...という代物だったりするわけで。
 そんな人たちの記事を読んでいれば、当然内蔵GPUの性能については「強化された」とは書かれても「外部GPUと比べれば弱い」という結論になっちゃうのはもう仕方ないんですけれど(私も心のどこかでそう思ってますし)。


 それら人が書く「情報」に触れていると外部GPUのローエンドの性能が内蔵GPUと比べられる指標となることが多く。そうすると、そのぐらいの性能が必要なのか、今の時代は当たり前なのか...などと頭の中に情報が蓄えられ。
 いつしか出来上がる

 

「このぐらいは搭載していて欲しい」

「このぐらいはあたりまえ」

 

という風潮(まずは詳しい人限定で)。その意識が詳しくない人にも広まり、内蔵GPUの評価となっていく。


 ...今回の記事のタイトルにもなっている「INTELの内蔵GPUはいうほど貧弱だったろうか」という問いに対する答えはこの辺りにあるのかな、と。

 何と比べて貧弱なのか。

 功罪でいうなら、855GM(865G)チップセットの普及と、VISTAの登場時期に問題があるかな...とも思うのですが。(個人的には855GMより855PMのが消費電力等で出来のよいチップセットだったかと思うんですが...内蔵GPUを使うとなるとGMやGMEになっちゃうので)
 ペンティアムMは大変に優れたCPUだったと思っています。実際、現在のCoreアーキテクチャの礎(ちょっと違う気もしますがわかりやすく言えばまぁ...)になってるぐらいですし、発熱、実装するパーツの点数、熱、長きにわたるWindowsXPの時代...様々な要因でベストセラーとなりました。


 ただ、セットとなるチップセット...そして内蔵GPU(正確にはIGT)の性能は旧世代のまま。新しい世代で915等を搭載したものもありましたが...記事にも書きましたが、確かに865と比べれば画期的な内蔵GPUでしたが残念ながらVISTAの要求する性能には届いていません。
 CPUがCore系...初代Core DuoやCore2Duoの世代に移って初めて945G系へとチップセットが世代交代しますので、それ以前の性能はどうしてもVISTAの求める性能には届きません。


 ...VISTA世代から見ればこの時代のノートPC等はすべて貧弱なGPUしか持たない世代になってしまうでしょうか。

 XPで使えば十分(相変わらずゲームやらなきゃ、ですが)という状態ですから言うほど悪いものでもないですが、Core2Duoが出てきた時代、VISTAの世代からみるとさすがにペンティアムM時代の内蔵GPUは貧弱といえば貧弱。

 PCの情報がいつからか自作系中心となり(そもそもメーカー製PCの情報は雑誌でもWEBでも扱いが小さかったんですが)、あまり見向きもされない時代。メーカー製PCに求めるべきは安心感とサポートなんですが...なぜか自作PCと比較するようになり。

 それでも日本で売れているのはやはりノートPCが中心、それもメーカー製が中心で、一番普及しているGPUはというと...どうしても内蔵GPUになるわけで。

 

 増設不能。強化不能。
 買った時から性能が変えられない部分。

 

 そして買ってから何年か経つと「買った時高かったんだよな」という思いが「このぐらいは...」という思いへとつながり、でも現実は常に厳しく...結果は無残。


 以前、雑誌のライターをしている方に聞いた話で実にわかりやすい例え。


「新しい家には新しい畳。新しいOSには新しいPC。古いPCに新しいOSはいつだってやめとけって話になるよ」

 実際、2000からXPになる時もそうでしたし、その前もその前も...OSの節目では「結局パソコン買い換えかよ」という言葉と共に需要が喚起されていたものでした。
 新OS発売=パソコン買い換えだったという。

 ただ、WindowsXP時代が長すぎてその感覚...どっかに行っちゃいましたけれど(苦笑)。ましてVISTAから7にいたっては要求スペックたいして変らなかったし。

 話は戻って。
 
 コストをかけても魅力的に映らない。購買意欲につながらないならメーカーが搭載するわけもなく。ましてOSが求める性能は(内蔵GPUでも)十分にあるわけで。

 そうすると...ユーザーからの声は「INTELの内蔵GPUは貧弱だ」というものにならざるを得ないのかな、と。


 INTELに向けられるのは「もっと(More)」性能が欲しいという無邪気な欲求。
 世代が進んだんだから、性能上がるよね?という無邪気な願望。

 OSが求め、結構底上げされた性能に対する「もっと」という要求、欲求はある意味当然のようにあるわけで(だから新製品が出てくるんですが)。

 内蔵GPUへの性能の渇望は「詳しくない人」ほど潜在的にあるものなんじゃないかな...と。そしてそれはいつもくすぶっている。それがまた無邪気な願望へと繋がっていく。


 詳しい人はDELLやHPなんかでBTOしちゃったり、自作したりショップブランドPCを買ったりする方向性が出来上がってる気がします。でも、そんなこと知らない...よくわからない人にとっては、購入時に決定される絶対性能。もちろん増設不可。だとすると出来ればある程度性能が高いのが欲しい。けど高いのは嫌だ...


 それに対するINTELの解答は、現在販売されているi3やi5。そして来年出る新型LGA1155対応のCPU群搭載のGPU。これかな、と。

 私が最初の(1)に書いた「ごくごく普通。ただしちょっと世代が進むと足りなくなる」というINTELの内蔵GPUの性能は、少しずつ形を変え、進化し続けて。

 その無邪気な欲求にある程度答える形になってきた、あるいはなりつつあるのかな、と思えるのが最近搭載されているCPU内蔵型のGPU。そう、とうとう内蔵GPUはチップセットではなくCPUに内蔵される時代に(笑)


 まぁ、以前からチップセットの機能の一部はCPUに統合されつつあったので、その流れから言っても必然ではあったんですが(AMDはもっと早くから計画発表してましたが、実際の製品が遅れたのがちょっと悲しい。すっごい期待して待ってます。INTELもまたいろいろ出してくるでしょうし)。

 現在のi3やi5に搭載されているのはGMAではなく、呼称もHD Graphicsに改めている(CPUの内蔵機能になったというのもあるんでしょうが)ところに気合いの入り方も伺えます。


 チップの実装面積。冷却の問題(CPUの冷却はそもそもコストの中に織り込み済みなので、結構メリット大きいようで)や実装面積(チップセットの機能もある程度取りこんでしまっているので、CPU以外のパーツが激減している)の問題もクリア。その上で、Windows7が普及していくなかで必要なのはこのぐらいの性能かな...というラインをクリア(たぶんINTEL的に)して出してきたもので。

 まぁ、肝心の性能は...というと、まだ「CPUに内蔵したぜ!」という段階なのでG45の頃から大きな進歩というのは少ないんですが...(小さな改良はある)

 来年発売予定の新コアのCPUで今の不満をある程度払拭してくれるかと。さっき書いた新型LGA1155対応のCPU群というやつですね(LGAはCPUを差し込むソケットの規格だと思っていただければ)。


 この新型、前評判は結構高いのと...現実的に今搭載されているHD Graphicsの性能が低いか?と言われれば案外悪くないレベルだったりするので、期待は高い。
 まぁ、相変わらず「最先端の3Dゲームをやらなければ」なんですが、ちょっと前のゲームだったら低解像度で遊べなくもないかな...ぐらいには来てる気がします。タイトルにもよりますが。


 人気のソーシャルゲームやMMORGを遊ぶ分には問題ないぐらいの性能にはなってきてますし、CPUの種類にもよりますがブルーレイの再生やHD動画の再生支援も期待出来る。

 INTELも時代に合わせて機能を搭載してきますから(というか製造プロセスが微細化されると搭載出来る機能も増えるんでしょうけれど)、今のトレンドは押さえてるかと。
 とはいえ相変わらず、少し時が進むと「足りない」と言われちゃうんでしょうけれど、そうなった時は新製品にその時代に必要とされる機能を積んで発売してくることでしょう。

 デスクトップ...それも自作とかですと「内蔵GPU?いらね」とか「緊急時にあると便利かな」とか言い出すんですが、メーカー製PCにしてみれば「おお、これはよいもの」というかありがたい代物で。


 ましてメーカーのデスクトップが液晶一体型中心となり、中身がノートPCとあまり変わらないものになってきている現状では、内蔵GPUの性能アップは結構大きいメリット。
 内蔵GPUでブルーレイの再生が出来ます!ということになれば、外部GPUを搭載しなくても...という思いの強いメーカーとしてはとてもありがたいことで。
 ユーザーからしてもその分安価に性能のよいものが買えるわけですから。もっと気にしていいと思うんですけれど。

 あと、日本人的にすごくわかりやすい指標として「早いCPUほど性能がいい」がある意味でGPUにも当てはまってしまう(いいCPUほど高性能のGPUを搭載している)時代になりそうですか。ペンティアム4の時代を思い出しますが(クロックが早ければ早いというイメージが先行した)、わかりやすいっちゃわかりやすい指標ではあります。


 日本のメーカーの...それも売れ筋の安価なノートPC(私の知る限り東芝とNECのノートPCが火花を散らす激戦区)では、内蔵GPUの性能はとても重要になってますんで、底上げは期待したいところ。


 コストが厳しいから外部GPU搭載とはなかなか。筐体もますますコンパクトに、デザイン性か高まってますから余計なパーツを搭載したくないのは本音でしょうし。

 色眼鏡を外してみれば、過去のPCで現在のものを遊んだり利用しようとしたりすると、性能が足りない。けど、今売られてる最新CPUならまぁまぁいける。いつもいつもそんな感じ。
 だいたいその繰り返しだったり。新しいOSや機能が出ると、とりあえず古いPCで実行しようとして性能の壁にあたっちゃう。

 一般的に買う側はGPUの性能なんて見てないのは先にも書きました。世代交代のタイミングで安価なディスカウントPCを買ったりすると、古い世代のPCで内蔵GPUの性能がちょっと不足する...なんてのもありがちだったりします。

 いつまでも続くエンドレス質問として有名な「このノートPCで3Dゲームはできないんですか?」の答えはいつまでたってもエンドレスの「あきらめてください」なわけですが(GPUの交換が出来ない前提で)。


 もう少し時代が進んで、遊ばれる3Dゲームが求める性能が頭打ちに(開発する企業側が開発に時間がかかるようになってますので、年間発売本数もクオリティもいずれ頭打ちとまでいかなくても停滞すると私は思ってます。何年後かわかりませんが)なる頃、内蔵GPUの性能がある程度まで達していれば。
 快適...とまではいかなくても、そこそこ遊べる性能になってる時代がくるかもしれません(^^)

 


 とはいえ買ってから「しまったぁぁぁぁ」というのはありがちな話(笑)

 まぁ、それが嫌ならば購入する時にnvidiaなりAMDなりのノート用GPUを搭載したモデルを購入するのがよいかと思います。買う側が知識をつけるのが一番失敗しない道なのは昔から変わらないので。


 海外のユーザーはノートPCだろうがなんだろうがPCでゲームを遊ぶのが普通の環境に生きてますんで、その辺はちゃんと調べて買ってたり。市場にもノート用GPUを積んだモデルが結構出回ってます。
 日本だとみんなそこに興味がないので(ゲームは家庭用ゲーム機が主流だというのもありますが)メーカーも搭載しない。

 だから選択肢が結構少なかったりします。

 DELLのAlienwareとか、3Dゲームもどんとこい!なノートは日本でも(価格が高いながら)手に入ります。ショップブランドのノートPCもバッテリーの持ち(そもそも高性能なノートPCでバッテリー動作時間が長い意味があるのか...という論議もありますが)はおいといても、それなりに高速でそこそこのノート用GPUを搭載したモデルがありますので、これから購入する人。あるいは買い換える人で3Dゲーム等に興味がある人は気にした方がいいかも。

 でなきゃ地獄の自作道。はまると抜けられない自作道。知識をつけて、自ら「詳しい側」へ飛び込むのもひとつの道ではあります。...というか自作に詳しい人たちはだいたいなんらかの理由でメーカー製PCではなく自作を選んだ人達なので。

 時代の先端の話題として話題にあがるGPGPUですが...立ち上がって普及し、みんなが利用するシーンになるにはあと1サイクル...ノートPCを数年使って買い換えるぐらいの時間が必要かな、と私は思ってます。そうは言っても、急速に立ち上がってくる可能性もあるんですが...(ブラウザがGPGPUを活用するようになってきてますから来年あたりには結構いろいろと)

 nvidiaやAMDがノート用のGPUを頻繁に発表していますが、日本の売れ筋の価格帯のノートPCに搭載されることは...暴言を承知で言うなら

「まずない」

(暴言ですがたぶん間違ってないと思う)と思うので、購入する時にゲームやGPGPUが気になる人は予算内でその辺りを考慮した購入計画をたてた方がいいと思います。

 でなきゃ海外メーカーが投入してるモデルの中に、搭載モデルがないか探したほうがいい。

 内蔵GPUに満足できないなら、ですけれど。

 ...といっても。
 日本のゲーム市場を見るに。
 相変わらず...

「肌色過多にして男の夢とロマンの詰まった大きな箱に入った高額なもの」

が最大派閥なのは変わってない気がしますが。
 そんなゲームの中にも3D性能を強力に求めるタイトルがいくつか出てきていますので...時代が変わって来ているのかもしれません。どれだけ売れてるかわかりませんが...ヒットゲームだとは聞いています。

 そんなゲームがどんどん増えると、あるいは内蔵GPUの性能はますます高機能が求められて行くのかな...とも思うのですが...
 たぶんINTELはマイペースになんかやらかさない限りその時代に合わせた「今はちょうどいいけど、ちょっと未来には少し足りない」性能のものを出して行き続けると思います。

 なので、Amazonの悪魔的には「今出てる世代のものを今使うぶんには言うほど貧弱じゃない」。それがINTELの内蔵GPUだと認識しています。

 長々と書いてきましたが、そんな理由で私はINTELの内蔵GPUを評価しています。

 じゃあAMDについては?...それは別の機会に。別記事で書こうと思ってます。INTELとは事情がまったく違うのがAMDの内蔵GPUなので... 

 読んでいただき、ありがとうございました。

 

※今回のシリーズは私見の塊ですので、不快になった方をおられましたらすいません。

 わかりやすくするためにいろいろ省いてますし、結構一方的な見方をしてるのは確かなので...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


※超余談

 7登場前にえらく盛り上がったネットブック市場。
 メーカーはこぞって「これは安価なPCではない」と言ってましたが...
 買う側だと詳しい人以外は「わーい、WindowsXPが動く安いノートPCだ♪」としか思ってませんでした。たぶん(笑)
 このネットブックというカテゴリー。多分に政治的な動きで生まれたもので、この数ヶ月では「衰退している」とか「撤退が相次ぎ」とか「HPが盛り返そうとしている」とかいろいろネタは出てきていますが。
 何をもってネットブックというのか...という部分がパーツとOSの供給メーカーの政治的な判断で出来ているので、そもそもカテゴリーとして見ていいのか...まぁそれは余談。


 このネットブックの主役がAtomというCPU。そしてそのチップセット。
 これが売れに売れたおかげで...余計にINTELの内蔵GPUは...と言われる原因になったのは皮肉かな、と。
 初期の945Gからしてすでに世代遅れのものを流用(安価にするための処置なので正しいとは思うんですけれど)。nvidiaのIONが出てなかったらたぶん性能を強化する気もそうはなかったんじゃないかな...と思うんですけれど。
 そろそろ減価償却を終えようとするOS、パーツ、その他のものを小さな筐体に突っ込んで。「ネットブック」という名の方向性を与えて安価にした。
 そしたら一気にブレイクしちゃって、後が続かなくなり...もう少し利益が出てパフォーマンスも高いCULV市場を立ち上げようとする。
 ユーザーにしてみれば「わーい安いノートPCだ♪」という部分は変わらないのであんまり変わった感じはしなかったりするんですけれど。
 CULVノートと言われる商品に今日から「新しいネットブックです!」と張り紙すればユーザーからしたら「あっ、そうなんだ、安いノートPCなんだ!」となるだけのことだったり。まぁやんないでしょうけれど(笑) ネットブックの最初の定義で言うなら持ち歩けないといけないので(CULVノートは安価なノートPCを最初から名乗ってるがモバイルノートとは名乗っていない...あんまり小さいのは出てない(^^;))
 このネットブック市場が一気にブレイクしたのはいいんですが、ユーザーの使い方は「安価なノートPC」ですから、結構性能に合わない無茶なことを繰り返し(そもそも無理だという認識がない)...
 余計に内蔵GPUの評判が悪化した感じがします。雑誌やWEBの記事を熱心に読むユーザーはともかく、店等でイーモバイルとの1円セットなんかを見て買った人は特にそう思ったかも(実際売り場ではWindowsXPが快適に動くノートPCが1円で持ち帰れます!!とスピーカーで連呼してましたし。...快適のラインがどこにあったのか、聞いてみたいけれど)。

 そもそも雑誌やWEB記事がネットブックを評価する時に「エンコードが!」とか「ブルーレイの再生が!」とかやってましたから...本当に評価すべきは携帯性、デザイン性、バッテリーの持ち等他の部分だった気がしますが...

 たぶん評価する側も「安価なノートPCだろ。XP動くし」という意識でしかなかったのかな...と。ちょっと不遇。

 

 今は政治的な理由でCULVノートと呼ばれるカテゴリーがうまれ、ネットブックに比べれば高性能なノートPCが比較的安価に手に入りますので、安価にそこそこの性能のPCが欲しければこのカテゴリーでいいと思うのですが...

 この手のガジェットは「わかってる」人が買えば割り切りが出来ますが「よくわからない」で買う人に売りつけるものではないと思うんですけれどね...イーモバイルとセット販売してる姿を見ていると最近では「在庫処分」の意味合いか半年前のそこそこのノートPCとのセットとかまで繰り出すにいたり。もはやなんでもありになってるような。

 まぁBフレッツにいたっては「冷蔵庫」とか「液晶TV」が割引になりますって話で...冷蔵庫とインターネットになんの関係があるのか...そういう商品が一時期韓国にあったんですが、最近みないですね、そういえば。どうなったんだろう。


 値段に飛びつかず、性能についても多少の知識を持って購入すれば...思わぬお宝に出会うこともあるんですけれど。買う側にそこまでの知識がない以上...「だーまーさーれーたー」と騒ぐ人はまだまだ増える気がしてなりません。

 ...いやいてもいいんですが...私のところに相談にこないでくれれば(結局そこかよ)

 そもそもCULVノートなんてカテゴリー自体私からしたら「おいおい」というものなんですけれど。

 高い金でCPUとか売れなくなるのやだけど、低価格のノート需要あるから制限つけて安くしとこう...という政治的理由が生み出したカテゴリーになっちゃうのはちょっとなんなんですけれどね。

 ちゃんとマーケットを掴んでハードとソフトをそろえたら...ネットブックだろうがCULVノートだろうが、きちんとした市場を作れたかとは思うんですが、業界は今ipadの幻影にやられて「このカテゴリーはこの手の端末に駆逐される!」という機運です。

 ...重ねるけれど別ものとして、きちんとできると思うんですが...HPには何か秘策があるようですので、年末から来年にかけてちょっと期待していたりします。何を出してくるのかなぁ。

 INTELも惜しまずに何かしらよいものを投入してくれればいいのですが...Atomだとだめかな(笑) CPUとしては好きだけど、内蔵GPUとしては...そんないいもの積む気ないでしょうし、そもそもそういう用途のCPUじゃないですしね(^^;