テラステの鍵を破壊せよ...2T HDDへの換装と鍵の解除


 先日の記事にも書きましたが、思わぬところからテラステ(テラステーション)が転がり込んできました。本体にはビニールがつきっぱなし。購入からずーっと部屋の片隅で動き続けた勇者ですが、傷一つないその姿はまさに新品同様。

 電源を入れてみると...本来は地味に点灯するはずの液晶は派手なオレンジ色に。まぁなんかエラーがあるんだろうとフロントのふたを開けようとしたら...

「ぐ、ぐぬぬ...あ、あれぇ?」

 フロントのふたが開かない!?

 

 テラステーションにはセキュリティ対策なのかフロントのふたに鍵がついています。これはたいていのテラステで共通だったりするので(数台もっていれば同じ鍵で全部開いてしまったり)、あまり意味があるものではないな...と思っていたのですが、いざしまってるとなると...確かに困る(苦笑)

 いろんな人に聞いてみたのですが...「もう一台テラステ買えば解決」(変人窟さん)「むしろその程度のことと軽くなんとかしてこそAmazonの悪魔」(友人A)「破壊リポートを頼む。実はうちの研究室のも鍵ないんだよ」(某工業大学職員)とアドバイスらしいのは変人窟さんのひとつだけ、しかももう一台分お金かかるときたもんだ!(笑)

 で、このままでは確かにAmazonの悪魔らしくないな...ということで、鍵をスマートに? 破壊することにしました。

(今回の記事はセキュリティ面から言うとあまりよろしくないことをしています。不快に思われる方はブラウザの戻るボタンでお戻りください)

 

 

 

 

 

 


キョロキョロo(゚д゚o≡o゚д゚)oキョロキョロ


 よし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それでは作業にはいります。

 バッファローの製品はいくつも分解して来ましたが、実際のところ組み立てる効率をあげため、分解も容易な構造をしています。ゆえに「分解するのも楽」というオチがあります。初期ロット等はそうでもないんですが、製品がこなれて来た頃のロットは本当に分解が楽。
 今回もあちこち見た限りでは「ああいつもの構造だな」とわかったのであっさりと分解することができました。

  

裏面外し.jpg

 

写真1
 まず、裏面のねじを三カ所外します。バッファローや玄人志向のHDDケースとほぼ同じ、上と左右の固定ねじですのでわかる人にはわかりやすいはず。

 

足外し.jpg

写真2
 次に足を外します。足ひとつがねじ一個で止まっているだけなので比較的簡単に外せるはず。ねじをなくさないよう注意してください。

 

カバー外し.jpg

写真3
 カバーを外した状態。この状態ではまだフロントカバーがついています。この後はこのカバーを固定しているねじを外すだけ。

 

フロント外し.jpg

 

写真4
 フロントパネル裏を上から見ると、ねじ止めされている箇所が2カ所。これを外さないとぴくりともしないのでとっとと外してしまいます。

 

フロント足外し.jpg

写真5
 今度はサイドからフロントパネルを見ると、一番下の部分に固定ねじがあります。これを左右2カ所外します。


 これで分解の準備は完了。フロントパネルはツメで引っかけるようにして固定されているので、斜め上に外す感じでひっぱると、がこっと外れてしまいます。

 

フロント外れた.jpg

写真6
 フロントパネルが外れた状態。ここまできたらもうすべては終わったも同然。ゆっくりとあなた色に染める準備に入りましょう(なんか変なスイッチが入ってしまったようだ)。

 

鍵破壊.jpg

写真7
 フロントパネルはハーネスで本体とくっついています。作業上邪魔なら抜いて作業してもいいでしょう。私は抜きました。
 フロントパネルを裏から見ると鍵の裏側に+ねじが...これを外すと...ロックレバーがぽろっと取れます。

 おめでとう!!この時点でカギは破壊されました!!

 カギを完全に取り去ってもいいんですが、見た目にちょっと...というのがあったので、ロックレバーを除去した後はねじをはめてあげます。レバーが残っていればいつでも元のロック状態に戻せますしね(笑)

 なので写真ではねじを外してロックレバーを取り去り、再びねじ止めしています。見た目にも問題なくなりますので、無難な方法かと。気合いれればこの鍵自体を取り去ることも出来なくはないですが、フロントパネルのデザイン上よろしくないかと。

 後は手順を逆回ししてねじをはめて行くだけ。どのねじがどの部分のねじだったかわからなくならないようにメモと一緒にするとか、分別するとかした方がいいかも。
 また、この時点でHDDが外せるので外してしまった方が安全性が増します。

 各所をねじ止めして最後にふたをかぶせ...あ、中身がスカスカだからイマイチ安定しない...ちょっとバタバタあばれてからふたを固定。最後にHDDをセットして...

 

完成.jpg

写真8
完成!!

 これでフロントパネルのロックは外れた状態になりますので(ロックは出来ませんが、カギが手に入るようなら後から外したロックレバーを元に戻せばよいかと)、ハードディスク交換も含めて手が出せるようになります。


 ここで一旦すべてのHDDを外して、パソコンに接続してチェック。一度フォーマットしたりしてチェックしましたが...とりあえずエラーは出ない。
 RAIDの構成エラーだったのかもしれませんが、ともかく問題が出ないのでテラステにHDDを戻して電源をON!!
 動いた(^^)

 バッファローのサイトからTeraNavigatorをダウンロードしてPCにインストール。ここから探すと...OK、見つかった。表示されたIPアドレスをIEにいれてっと...IDとパスワードを聞いてくる画面に。
 マニュアルがあれば書いてあるんですが、たいていの場合バッファローのIDとパスワードの初期値は同じです。

 ID:admin
PASS:password

 になります。air stationの場合は

 ID:root
PASS:(空白)

 だったりします。こんだけいろんな会社の商品をメンテしたりいじったりしてれば、嫌でも覚えてしまいます(苦笑)他のメーカーの初期値もいくつか知ってたり...

 ともかくディフォルトから変更していないだろうと踏んでディフォルトID等を入力すると...コントロールパネルにアクセス出来ました。RAID構成がされていない状態ですし、テストで数台のHDDはPCでフォーマットしてしまいましたから当然エラーに。テラステ上でフォーマットして試しにRAID5で構成すると...OK、問題なく構成されたみたい。

 企業で活躍していたテラステがここに再び復活した次第。
 まさかあの部長、カギを無くしたからいらないって言ったんじゃないだろうな...とやや疑ったりしてたんですが、まぁありがたくいただくことにします。

 今回入手したテラステはもう5年近く前のものですので、今時のものに比べるとパフォーマンス的には結構遅いものになります。が、タダでもらえるものに贅沢を言うもなく。

 ただ、このままでは容量が足りない(苦笑)

 以前変人窟さんが2TのHDDを4つ買って搭載していた記事を読んでうらやましかったのと、旧モデルながらいつものパターンでいけるだろう(製品型番上1Tまでしか対応していないだろうと2Tを突っ込んだらあっさり動いたり。バッファローの製品には結構よくあること)と思い込みまして。2TのHDDを4台調達、セットしてみました。

 結果。

 大失敗\(^o^)/(オワタ)

 ファームが入っていませんというエラーとエラー音がけたたましく鳴っています。まぁ当然っちゃ当然。以前LS-GLのHDD換装でもやった作業をすればいいや...と思っていたんですが...

 よく考えたらこのテラステのHDDのうち1台はまだフォーマットしていません。ということは、以前の構成情報が残っています。

 テラステーションはその構造上取り付けられたHDDすべてにブート情報等書き込んでくれます(でないとHDDが壊れただけで起動できなくなってしまうため)。その情報があるわけですから、このHDDと2TのHDDを3台取り付けて起動すると...OK、液晶のエラーメッセージが変わりました。

 TeraNavigatorで再びWEBアクセスを選んで...管理コンソールが表示されます。ここで取り付けた2TのHDDをフォーマットすれば...そう、新しいHDDにもブート情報等必要な情報を書着込んでくれるわけで。

 それが終了したら、ブート用に使ったHDDを外して最後の2TのHDDを接続。フォーマット。

 これで2TのHDDを4台積んだテラステが完成しました(笑)

 ファームの転送等を必要としていないし、敷居も低い。なんなら1台ずつゆっくり交換してもいい。

 最後にRAID5を構築して運用準備に入るわけですが。

 ここで最大の難関が。

 

raid.jpg

 ...そう、RAIDのチェック作業に時間がかかるのです(苦笑)

 表示された時間を見ればわかりますが、軽く3日はほっぽっとくしかありません。これはHDD容量が大きいゆえ仕方なし。RAID5ですからHDDの容量すべてが使えるわけではなく、表示にもある通り約6Gが私が使える領域となります。

 とはいえ、使い勝手のいい6Tの容量は魅力的。ある程度の障害対応も出来るわけで、チェックさえ終われば運用開始となります。

 まぁ、実際はこの記事のアップロード時点でチェックは終わってるわけですが(^^)

 

 ただ、注意しなければいけないのはRAID5を過信してはいけない...ということです。あくまでも民生の機械ですし、安価なハードですから...故障率もそれなりにあります。HDDが同時に数台壊れたらさすがのRAID5も持ちませんし、基盤自体が壊れてしまったらもうどうにもなりません。

 重要なデータはきちんと別にバックアップしておいた方がいいでしょう。

 とはいえ、単体運用しているHDDに比べたら信頼性は上ですので...これは楽しみ。

 

 撮りためた画像、動画。その他様々なデータを突っ込んでおく「倉庫」として今後活躍してくれるでしょう。

 ただ...それでも足りない...

 もう一台、テラステが欲しい...

 今そんな欲求と戦っていたりします。どんだけデータがあるんだ、我が家は(^^;

 

 HDDの換装も楽ですし、鍵の破壊もそんなに難易度は高くありません。今回はまぁ手抜きな方法のオンパレードですが、もし鍵をなくしてしまって困っている方がいたら、参考にしていただければと思います。