HTC EVO 3D(ISW12HT)を試す...(1)ファーストインプレッション

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 先日の記事でも書きましたが、HTC EVO 3D(以下EVO)を入手しました。現在メインのスマホとして使用していますが、なかなか慣れない部分や細かな部分の使いこなせなさで四苦八苦。
 性能よし器量よしただしちょっとじゃじゃ馬。そんな感じのEVOですが、その実力はどうなんでしょうか。

 今回はこの機種を選択した理由と性能について書いてみました。

 まず、この機種の特徴はWiMAXのテザリングに対応したスマートフォンであることが最大の特徴です。以前の機種であるHTC EVO WiMAX(ISW11HT 以下旧EVO)がAU初のテザリング解禁機種だったのでその正統後継ということになります。

 今ではWiMAXのデザリング対応機種も増えてきたのですが、それでも特徴として大きい。

 次に名前にもありますが「3D」映像を手軽に楽しめる機種となっていること。

 3D写真や3D動画をこの端末で簡単に楽しむことが出来ます。とはいえ、再生もこのEVOで行う前提なら問題ないんですが、録画したデータを取り出して使いたいとなると...普通に2Dで撮影した方が使い勝手がよかったり。

 この機種を他人に説明する時にはたいていこう言ってます。


「でかい。早い。そして...早い(ため息)」

 

 でかいは本体のこと。

 最近のスマートフォンに比べるとやや厚いですし大型液晶のせいでやや大柄に見えます。
 早いのはCPUも含めた全体の動作スピードのことで、これはまぁそのまま受け取られます。
 最後の...早い(ため息)はバッテリーの消耗スピードのこと(笑)

 旧EVOもそうでしたが、WiMAXを使用したりさらにそれをテザリングしたりすると...猛烈にバッテリーを消費してくれます。実測3時間程度連続で使い倒したらバッテリー残量はレッドゾーン(私の使い方の場合)。
 購入時に純正バッテリーが1個余分についているのは伊達ではないというか。メーカーも承知で作った端末だとわかります。
 けれどそれを補って余りある魅力がある端末ですし、電池の消耗も工夫次第でいろいろと運用方法はあるというものです。

 購入の最大の決め手となったのはこのWiMAXのテザリングなんですが、実はもう一つありまして。来年の早い段階でAndroidの4.0対応がほぼ決定しているんですよね。これはちょっと面白い。
 4.0の端末を別に買うのもなぁ...と思っていたのでこれはかなり個人的にでかいニュースでした。

 そして何より...HTCのスマートフォンでは最新機種にあたる機種で、次の新型機種がまだ大々的に販売されていません。AUはHTCの機種をカスタマイズして販売するため登場は海外に比べると数か月から半年遅れてきます。
 それを考えると、HTCの日本での最新機種は当分こいつだな...と思えたのもひとつ。

 そして、WiMAXのバージョンアップが予定されているため2014年ごろにはWiMAX内蔵機種にもWiMAX2に対応した機種が出始めるかな?と。そうなると今年の年末の買い替えはある意味時期的にちょうどいいかな...と。
 次の買い替えをにらむと実に微妙な時期だなぁ...というタイミングなんですが、逆にそれで踏ん切りがついた事情もあります。

 

 もちろん特価だったからというのが最大の理由ですがそんなことは気にしてはいけません。

 

 それではおさらいとしてこの機種のスペックと、前機種である旧EVOとの違いを見てみましょう。

 

 

搭載CPU

 まず、CPUですが同じSnapdragonの系列です。旧EVOは私も使っていて特に不満がないくらい作りこまれているんですが、搭載CPUはSnapdragonの1G(QSD8650)を搭載していましたが、EVOはデュアルコアSnapdragonの1.2Gのもの(MSM8660)を搭載しています。
 Tegra2が流行だそうですが、私はQualcommのチップセットの信頼性と性能が好きなので...実はこれも選択の理由だったりします。ドライバー類の出来もそうですが、開発会社に対するマニュアルの整備などnvidiaがややおざなりの部分(バグ対応も含めて)をQualcommはある程度きちんと対応していると聞いていますので。ある程度かもしれませんが(笑)
 使用感は...旧EVOと比べたらかなり早いです。細かなところがきびきび動く感じでさすがは新しい製品だと感じさせてくれます。
 じゃあ旧EVOが相当遅いのかというとそんなことはなく。正直旧EVOの残金が残っているうちにこのEVOにする意味がどれほどあるか難しいかなぁ...と思うぐらいには旧EVOも快適だと思います。Android2.X系で使う分には旧EVOはかなりよく出来た端末なので。
 でも早さは力...様々なところで力強さがあるので、今から買うならこっちのEVOがおすすめです。


搭載液晶

 サイズは4.3インチと最近主流のAndroidスマートフォンの大型液晶を搭載。発色もよく実に美しい液晶です。...電池消耗から考えるとやばいもんつんでんなというところですが(笑)
 実は旧EVOから大幅に強化されているのがここ。解像度がガツンと上がってます。
 旧EVOが480x800だったのに対して540x960へと改善されたことでかなり解像度がよくなっています。iPhoneでいえば3GSから4になったようなもんでしょうか。実際動画の再生等してみても解像度の高さが実感出来ます。
 iPhone4のRetinaディスプレイは640x960のIPS液晶ですからようやく追いついた感があります。私も感動したiPhone4のRetinaディスプレイですが、解像度だけでいうとちょっと前の日本の携帯の解像度が近いものをたたき出していたのでなんとも歯がゆいものが。日本のメーカーはどこで間違えたのやら...
 高速なCPUが搭載された理由のひとつでもあるかな?と思ったりも。あまり関係ないかな(^^;


カメラ機能

 売りである3D機能は実にお手軽に3D映像を楽しめる点で非常に強みのある部分だと思います。2Dと3Dの切り替えもソフトではなくシャッターボタンのそばにあるスイッチによる切替のため手軽に切り替えられる。これは実にうれしい(反面本体を振るとこのシャッターボタンと2Dと3Dの切り替えスイッチがカタカタ音を立てるので嫌だという人もいます)。
 ただ、静止画を重視して普通にデジカメとしてみた場合には500万画素のデジカメということになるので、画素数重視の人にはちょっとばかり物足りないかも。搭載CCDの性能等いろいろと含めての画質ですが...まぁその辺りは人によって評価がまちまちなので。
 デジカメは強化されたともいえるし弱体化したともいえる面白い状態です。
(Androidのスマホ全般にいえますがカメラアプリがよくハングアップするようで。そんな時は慌てずさわがず本体の電源を落として電池を抜いて深呼吸。電池を再びセットして再起動すると...何事もなかったように起動したり。Twitterで写真添付しようとしてこの状態になるとかなり焦ったりも)


無線LAN

 強力な通信端末であるわけですが(3G+WiMAX搭載)、自宅ではもっと強力な光回線を使った方がいいわけで。無線LANは11b/g/n対応になっています。
 旧EVOが11b/gだったので大きな強化ポイントかもしれません。端末単独運用ではそう気にならないんですが、自宅でPCと連携して使いたい人にはちょっとだけ重要なポイント。速度よりも到達距離のメリットの方が大きいですが私は重宝しています。
 WiMAXが不安定なところに住んでいると自宅の回線が使えるのはとてもありがたいかも。


電池

 なんというか旧EVOの時から泣き所だったわけですがそこは変わらず。容量は増えたんですが、全体として消費電力が増えたからかだいたい同等のイメージです。
 予備の電池がついてきますので、社外品ではありますが予備電池ごと充電出来るクレイドルなどを購入すると利便性があがります。
 私はそうしました(^^;


 大きなところで目立つ特徴といえばこんなところでしょうか。
 地味に内蔵メモリが増えていたりするのでトータルパフォーマンスはかなり上がっています。HTC senceの使い勝手と相まって現在のところかなり使いやすいandroid端末と言っていいかと思います。

 

個人的な所感


 ともかくパワフル&マッシブな端末です。機能をこれでもかと詰め込みながら全てを高機能にしようと突っ走った結果がこのバッテリーの弱さへとつながったんだろうなぁ...と。
 これ、普通に電話として運用する分には実際そこまでバッテリーはシビアではありません。3Gによる通信もちょっとネットを見てちょっとメールのやりとりをするぐらいでは問題にはならないんじゃないかと。
 ためしにそんな運用をしてみましたが、無事に電池切れにならずに帰宅できました。メールがわりにツイッターを使用してのテストですが、自宅に戻った段階でバッテリーは30%ぐらい残っていたかな。通話はトータルでおそらく30分程度はしているはず。
 ブラウズは通勤の行きかえりの時に。通信時間は15分で閲覧してる時間はトータルで40分ぐらい。
 そんな運用なら普通に1日持つんですが...
 これをWiMAXだ! テザリングだ!と機能全開で使ってしまうとバッテリーがついていけない。そんな感じです。なので予備バッテリーも充電済みで用意しておけばかなり安心感があるかと。
 ただ裏蓋がともかく外しづらい。旧EVOがすごく簡単に外せるので電池交換が比較的楽だったんですが、新しいこのEVOはともかく裏蓋が外しづらい。慣れればどうということはないんですが、うっかりすると裏蓋をばきっと割ってしまうという...

 実は、こんな話がありまして。EVOを手に入れて数日後に電車内でやけにぶっといEVOを使ってる人がいまして。まぁ大容量バッテリーと専用の裏蓋だったんですが、思わず話しかけてしまい。どこで買ったんですか!?みたいな。
 そしたら通販で買ったんだけど、実はこれ裏蓋割っちゃったからなんだよねーと笑って言っておられて。思わず「あ、やっぱりですかー」などと和んでしまったり。
 無理やり外そうとしないで、少しづつ外す感じでやれば楽に外れるんですけど。わかるまで時間がかかったなぁ...

 テザリング時は...12/20に出たアップデートを適用したところとりあえず5M程度は出ていました。WR3500Rを同じ場所で使った場合に14M程度の数字をたたき出していたのでやや差はありますが、体感だとあまり変わらない印象。
 なによりWR3500Rは電源をONにしてから使えるようになるまでが長いので(^^;
 使いたい時にONにして少し作業をしたらWiMAXを切る...という運用であれば問題はないかなと思います。
 個人的にはスピードも含めて不便を感じてはいません。
 電池も予備電池がありますので大容量に変えようとは今のところ考えていません。会社でも出先でもだいたい充電出来る環境がありますしエネループスティックもありますから移動中に多少の充電は出来ます。
 動画再生等をするとその大画面+解像度もあってなかなか迫力があります。iPhoneほどのきめ細かさはありませんが移動中はこれで十分なのかも。
 先日価格改定があって一気に値下がりしました。
 私が購入した段階で本体新規一括シンプル0~1円(MNPや新規ばかりですが)はざらに見かけました。それでいて毎月割は1200円ついてくるのですから2年はお得に使えます。
 お店によってはキャッシュバックすらあるわけで、お買い得感は高いでしょう。
 この端末の魅力をしっかりと理解して、得手不得手を把握したうえで購入すれば後悔はしないと思います。

 唯一の泣き所のバッテリーですが、不恰好でもよければ先にも書いた大容量バッテリーが社外品ですが存在します。テザリング5時間超えを目指すならそういうアイテムを導入するのもアリだと思います。

 個人的に旧EVOがそもそも大好きで。発売時に髪の毛が抜けるほど悩んで...でもタイミングが合わず。(発売直前に当時使用している携帯が壊れ、急遽iida G11を導入した経緯があります。震災後だったのでいろいろ大変でした。すぐに携帯を必要としていたので...まぁおかげでG11に出会えたのでそれはそれでよかったのですが)

 当時の計画ではiPhone4+旧EVOによるWiMAX運用を想定していました。
 いろいろあって暑い日々の中でWR3500Rを導入してWiMAXの運用を開始。その有用性と弱点を把握して...これならいけるなと判断。
 ソフトバンク回線のひっ迫による運用困難状態。iPhoneがそもそも3Gなしでも困らない状態になっていたこと。
 そこに今回安価にMNP出来る環境が揃い。紆余曲折あって当初の予定に近い環境になったかな...と思っています。
 iPhoneはただのiPodになったんですが、運用はなんにも変っていません(笑)
 G11は電話専用機として使用中。
 可哀そうなのは旧EVOなんですが...自宅で機内モードにて運用。枕元にころがっていたりトイレのお供になったりと地味に活躍中です。
 特にEVOがバッテリー切れになった時は自宅で充電しつつ旧EVOを使う...なんて運用もしています。WiFi運用ですが特に問題を感じないので(自宅ですしね)

 まずはファーストインプレッション。今後使い込んだ時にどんな場面があるか。
 もうしばらく使用したら...また記事を書こうかと思います。