「ニンニク背脂マシマシ辛め野菜抜き豚入り」

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「注文したあと店員に「まじかよ」とさけびかえされ、見ていた常連客に「すげえ」と言われた。二郎に長年通うが始めてのことだ。これが「ニンニク背脂マシマシ辛め野菜抜き豚入り」。一般の二郎に対するイメージのてんこ盛りとはまるで違う。危険な注文だった」

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 どんなラーメンかというと...


 先日...といってもだいぶ前なんですが、Twitterにちょっとした写真をアップしました。
 それがこれなんですね。

 らーめん二郎というお店で注文したものなんですが、どうもこれがまた。危険物扱いされてしまい。
 なんというかあっという間にRTされまくってあれよあれよという間に1000RTを超えてしまい私がびっくりしました。
 まぁたいていの人は「これ食えるのか」だったような気がします。ええ。感想見ればわかりますけれど(笑)

 二郎という名前はすでに一人歩きしてしまっていて初心者お断りのイメージがあったりなんだか危険な雰囲気があったりするみたいなんですが...私にとってみればそもそもは三田にある汚いらーめん屋でしかなかったり。少なくとも私のなかではそこが原点。

 昔の仕事の関係でいつも昼に車で店の前を通ると行列が出来ていて...

「おお、これはさぞかしうまい名店に違いない」

 と思いなんとか駐車場を見つけて食べに行ったら...目の前で売り切れですとのこと。
 思えばまだ12:30にもなってなかった気がしますが...まぁずいぶん前のことなのでうろ覚えなんですけれど。
 悔しくて次はもう少し早めに行って並んでみると...どうも注文が独特で。
 まぁいろんなところで言われている「呪文」と呼ばれるアレですね。

「ニクニク脂ヤサイ」
「野菜マシマシで」
「カラメ脂」

 とりあえずラーメンの普通と小を最初に注文するところまでは見て真似たんですが、これはもう初めての私にはさっぱりわからんところ。まぁ今思えば恥ずかしいのかもしれませんがそこは初心者全開で「わかんないんで普通で!」と元気よく。

 なんかもう周りからの視線は痛いわなんやらで。そうこうして出てきたラーメンを食べたらこれがまた...はっきり言ってうまいとは思えないもの。ところがまぁなんだか悔しくて最後まで完食して。
 店を出て...なんだこんなもんかと。

 で数日後。

 あー腹減ったな...あ、そうだこないだのまずいラーメン屋いくか。もしかしたらあの呪文でおいしくなるのかもしれない。そうだ、きっとそうなんだ。みんな呪文唱えてるし。

 ニンニクはいれますか?と聞かれたので(当時のことですけれど)前回断ったけれど今回ははいといおう。あぶらはきっといれた方がおいしいに違いない。マシマシってのはどうも倍になるみたいだし野菜もいれてくださいだけにしよう。

 そう思って店頭に行って、今度は普通に「野菜とアブラとニンニクで」と言えた。なんかよっしゃって気分だったけど、出てきた物は...想像を絶するほどすごいもの。なんだろう。脂のきつさと野菜のしゃきしゃき感が相まって。決しておいしくはないんだけど、こう...妙にぐっとくる。

 これはもしかしたらうまいのかもしれない。

 値段も安かったことも手伝い、気付けば週のうち2回は食っていたという。でも周りにおいしい店とは決して言わなかった。あくまでもイメージは「三田のきたねぇラーメン屋」のまま。

 そうこうして転職したりなんかしてしばらくはいかない時間が過ぎ。

 ああなんかまた食べたいな...もう数ヶ月行ってないよ...平日休みの時にでも電車で行ってこようかなぁ。

 そんなことを考えていて。同僚とラーメン屋の話をしていた時にふと言ってみたんですよね。三田にある黄色い感じの店でさーと。そしたらなんかすごい眼で見られて。お前ジロリアンかよと。
 思わず...

「は?」

 とか言っちゃいました。はい。そりゃあそうです。なんだそれですよ。店の名前すら忘れてましたからねー。どこの秘密組織だよと。

 それでまぁいろいろ聞くと知る人ぞ知る店で、決して最高のラーメンとかじゃないんだけど熱心なファンはもう中毒のように通っている店だよと。野菜とかほとんどチョモランマみたいになってるとかまぁイメージがすごくて。

 実際そんなの食ってる人もいたんで、ああまぁそうなんだけどね...とか思いつつ。
 友人が言うにはあちこちに系列があるよとのことだったので、ためしに彼が言う店に行ってみたわけですが...

 うーん...なんか違う。(後で確認したところそれはインスパイア系の店)

 で、改めて三田に食べに行ってみると...あれ、親父が見当たらない。まぁでも問題ないか...と食べてみると...多少味は違うものの相変わらずの味で、これだよこれと。

 なにがこれなんだかさっぱりわかりませんが、一緒に行った友人もこれかーとかわけのわからんこと言ってる有様で。

 まぁ...もうだいぶ前の話なんですけれど。それが私の中での二郎という店の感覚。

 今ではその名前だけが一人歩きしてしまい。その呪文だけが格式をあげ。常連客が他の客を威圧する変な店っぽく見られてますが。

 結局のところはくせになるラーメン屋にしか過ぎないんだろうな。私はそう思ってます。

 カロリーがものすごく、脂も塩分も危険指数。化学調味料もどっさり。でもくせになる。なんかまた行きたくなる人は行きたくなる。そんな店。

 ロットがどうのとかうるさい人もいますが、威圧されたらしかえせばいいだけの話なので。というか、そんなうるさい人達は私が行く店には来ませんが...もともと食べるのに集中するタチなんでたぶん同時スタートしたら誰よりも早く食べちゃうから文句言われることもないんですけどね。一人で現れて黙々と待って席についたらひたすら食べる。食べ終わったらテーブルを拭いて席を立つ。どこの店でもやってることをやってることなんでこれに文句言われたらさすがに反撃するかもしれない。

 ただ、店員の態度は激しく悪い(というか愛想はまったくない)ので、憤慨する人もいるでしょう。というかサービスというものが完全に欠落してる店かもしれないなと。
 が、それなら行かなきゃいいわけで。あえて行くようになっちゃった人達がなんだか二郎道みたいな流派じみたものを作り上げてしまっているのもなんだかなぁなんですが。ほっときゃいいので。
 ただまぁ大人数で並んで食べたいとかいうのはまず無理だとは思いますが。せまいし一度に作れる量に限りがあり、麺がふといせいで作るのにも時間がかかるとなると...ばらけて食べても時間差がすごいことになるし。
 カップルで行く分には...店によっては融通してくれますが、あからさまに舌打ちする客とかいるのは見ましたので三発殴ってノックアウトだあんまりカップルでいかない方がいいかも。気分悪くなるぐらいなら他の店でおいしいもん食べた方がいい気がします。

 それでもまぁ私も好きになっちゃったもんですから結局よく行くんですよね。

 店によって激しく味が違うので(しかも日によってばらつきがあるという。店としてどーなんだってところすらある)好みの店がどこかって話がよく出るんですが...

 残念ながら三田の味は変わってしまって昔の味とはまた違う感じで。

 あの親父さんが作っていた味に極めて近いのはたぶん今は目黒しかないんじゃないかなぁ...と。

 愛想のなさまで一緒ですが。ややこぶりで100円安かった気がするので、ただでさえ多い二郎を食べに行くならちょうどいいのかもしれません。私が食べた中でもっとも元祖に近い味が残ってるのはたぶん目黒かな...と。

 ただ、妙に通ぶった客が多いのも確かなんで最初に行くにはちょっと向かない気がします。一緒になって通ぶるなら最高なんですが。あと何人で次ぎのロットだから...何分待ちだな...なんて脳内でつぶやきながら待つのもひとつの楽しみ方です。
 慣れてないというか始めて行く人と一緒に行くときは池袋の二郎に行くことにしています。そこそこ並んでますが、はっきりいって二郎の中ではそうおいしくないと言われるお店。なんですが、私的には最初に食べるんならここでいいんじゃないかなーと。
 ここでまずいと判断したら余所行ったってたぶんまずいと思うので。ここでおや?とか思うなら他の二郎に行ってみるのも悪くないのかなと。カウンターの数と並んでる人数との兼ね合いで待ち安いというのもあったり。あと店が駅から近いしね。目黒とか遠すぎて歩くと辛い(苦笑)

 ただまぁくせになるかならないかで、おいしいかおいしくないかではないような気もするんですけどね。

 なんにしろ、あえて行く店ではない...と思います。今日日もっとおいしい店はたくさんあるはず。そこであえて行くとしたら怖い物見たさなのかもしれないなと。

 癖になるとはまるのは他のラーメンも一緒で。なんかこの味だよな...と思うと通っちゃうもんみたいなんで。
 そういう癖になる部分が感じられれば、行けばいいんじゃないかなと。

 少なくとも二郎好きだねーとか言ってる周りの友人に聞くとまず100%他人には勧めないとか言い出すぐらいなんで。
 写真見た素直な感想がそのままダイレクトに味の感想になっちゃう気がします。

 ただまぁ通い過ぎて舌がどうにもならなくなると。

 冒頭の写真みたいなものを注文するようになっちゃったりします。

 ええ。
 野菜なしってかなりやばい代物です。心臓がばくばくいっちゃいます。血圧も急上昇します。そのぐらいやばい。
 そこにトッピングがすでに暴力的ですから。やすむ瞬間がない。濃いものが濃いままずっと続く。ある意味拷問です。

 それがたまらなくおいしいと思ってる時点で。
 私もマニアックになってしまったんだな...と思ったりします。そろそろロットがどうとか語ってる人達の中にいれてもらっても会話出来るかな...と。
 一応都内の店は全て回ってみたので、次は新しく出来た仙台店でも試してみようかと思いつつ。そんなことしてるから今やすっかりジロリアンなんだよと言われたりもするんですが。たぶんネットで見てるかぎりジロリアンのみなさまのレベルはとんでもなく高そうなので、まだまだ足下にも及んでないのかな...と。
 いやまぁ二郎コヒペ見て爆笑出来るぐらいには知識もつきましたが。

 もし二郎に行き慣れている方で...自信があるんでしたら、冒頭の注文をしてみてください。
 私がした時の反応は...マジかよ!と店員に言われちゃいました。それほど危険物だったようで。

 ツイッターで当時こんな風につぶやいています。それが冒頭の言葉。


 普通に食ったら吐いちゃう人多数なんじゃないだろうかと思いつつ。これを平気で食ってる自分がすでにどっかおかしいんだろうな...と思いつつ。

 またたまにどっかの二郎にぶらっと現れてこの注文をしてるのです。
 上記のツイッターの文章をクリックするとみなさんの感想が見られますが。はっきり言って食べ物への感想じゃないですよね!!
 食べてる私もそんな気がしてるんです(笑)

 でもよく見かける人とかは普通に野菜なしとかやってるんで、ある意味いきつく所のひとつの形ではあるのかもしれませんね...ニンニク脂マシマシとかやんなきゃ。たぶん。きっと。