禁止!制限!規制!...中学生の頃の感想は今に通じるか?

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 先日友人と話している時にダウンロード罰則法案(実際には名称は全然違うんですが、彼はかたくなにそう呼ぶのでここではそのままとします)が非常にむかつくと憤り始めてしまい。なだめるのに非常に苦労するはめになりました。

 違法な方法によるダウンロード規制についてはいろいろ意見があるのでしょうが、私は一貫して「そんなもん無理だ」という立場でいます。データが「違法に手に入れたものか」「合法的に手に入れたものか」どうやって証明するのか。証明手段がない以上はつまりは作るだけ無駄な規制だと思っています。

 まだしもアップロード規制の方がわかりやすい。2ch規制やMEGAUPLOAD閉鎖などの動きの方がまぁわかるなぁという感じです。もっとも、それすらもどこまで効果があるのか疑問なんですが...

 友人は言いました。
「なんで規制ばっかりなんだよ。どうせ利権まみれの政治家がやってることだろう!」

 はて。そこまで言い切るつもりはなく。多少どころかいろいろと知らなくていいことまで知ってる身としては「はははそれなら可愛いねぇ」としか言いようがないんですが、著作権者を守る方法はなんかしら必要なのは確かなのでそこまで強固な反対はしていなかったりします。

 まぁ、今回の規制法案に関しては100%反対の立場を取りましたが、それは別の理由からで...どう考えても「いいがかりで誰でも逮捕出来る法案」にしか見えなかったものですから。ストリーミング再生のキャッシュであろうとなんだろうと違法だ!といいきってしまえば、それこそパソコンになんかしらの動画や音楽があればいいがかりで犯罪者に出来そうな...今はともかく、いずれはそういう法になりそうなものだったので。
 残念ながら成立だそうですが。

 昔の特高みたいに高圧的な集団が振りかざすにはいい感じの法に育ちそうで今から胸が嫌な感じです。

 まぁ、今回はそれが主題ではなく。
 友人が言った一言。

「なんで規制ばかりなんだよ」

 このことです。

 私が中学校の時まったく同じ疑問を抱きました。TVで報道される法案は「規制法案」ばかりで。日銀政策も「規制を緩めるか緩めないか」の報道しかされないイメージが強く。
 はて?と。
 政治家があれだけたくさんいて...誰も「いいアイディア」を出して「国民のためになんか提案する」ことはないのかな?と。
 で、中学生なりに一生懸命調べて...結論が。

「政治家が提案することなんてありはしない」

 という結論だったという。役人と政治家と官僚と...いろいろと当時調べたんですよね。一気に小説吉田学校とかそんな本まで読破して本当にいろいろと調べました。
 でも結論がこれ。

 提案がまったくないわけではなく。歴史をひもとけばそうした立派な人はいるんですが、それは単純に個人として立派なだけで。政治家という職業はそういったことはしない。

 することは「規制」を作ることだけなんですよね。
 世の中を円滑に動かしていくために「みんなにちょっとづつ不便でも我慢してもらう」。だけど平和で豊かな生活が出来るようにその規制を使って国を運営する。
 中学校の時にまとまった考えはそんなものでした。

 今の考えは...もう少し違ったものですが、根本では変わらない。馬鹿にするでも反発するでもなくそうしたものなんだと思っています。

 本質的には「なんかしたいことがあって」政治家になるもんなんだと思います。その「したいこと」を実現するために様々な規制や既存の法を駆使して行く。そのために数を集める。だからグループや派閥が生まれる。長じて政党が存在する。
 もちろんそうでなく親の後を継いだ...なんて人もいるかもしれませんが、だいたいは政治家になりたくてなる訳ですから目的がある訳です。出身地方を豊かにしたい。そんなのだって立派な目的です。私はそれを否定しない。(地方から出てきた政治家が自分の地元のために奔走するのはむしろ当然だろうなぁと思ってます。それが実現出来るかは別のこととして)

 政治とは政治家が行うもの...という訳ではないという考えもあります。
 「政治を志すものが政治家だ」...この言葉が好きなので私はそう思うことにしてます。
 志すなら誰でも出来る。それを実行するためには力がいる。
 だから選挙に出て票を集め...選ばれることで力を手に入れる。票は力の源泉。みんなが背後にいるという力。

 でもまぁ。
 やってることは「規制」するだけ。

 少なくとも日本の政治は中学生の私にはそう見えた。
 中学生の考えることですからあさはかっちゃあさはかなんですが、ある意味ではいい線をついていたのかもしれません。

 今の世の中「規制」「規制」「規制」ばかり。
 何かを動かす時は規制するしかなくなってしまったのか。

 報道する人の意思でも働いているのか、日本の政治家さん達がやってることって「規制すること」と「予算を決めること」だけしかやってないように見えてしまう。本当はもっといろいろやってるはずなんですけどね。見えてこない。

 そうすると余計に不信が募る。あいつら何やってるんだとなる。
 
 「予算決め」は「金の奪い合い」であり「規制」は政治家に出来るのはそれしかないからそれをやってるだけ。そう考えると...なんだか少しばかり寂しいかも。

 そのためだけに高い税金で食べさせてもらってる人達が広い国会議事堂でただひたすらだらだらと会議をしている。規制するためだけの会議を。

 まぁ当時は思ったものです。
 こいつら殺して財産没収した方がよっぽどマシなんじゃないか?と。
 貴族狩りとか歴史で学んだばかりでしたからねー(苦笑)
 さすがは中学生といったところでしょうか。

 さてはて。
 中学生の頃の私の感想は今の世の中に通じるんでしょうか。今の政治家に照らし合わせてどうなんでしょうか。
 少しばかり深く考えてみたくなります。

 このところの法案を見てると...どうも現実のがもっと...いや、そうでないと思いたいですけれど。