まぁ、いまどきはオフィスのプリンターといえば、ネットワークプリンターなわけですが。
ドットインパクトプリンター等、古いプリンターを使う場合はwindowsのプリンターの共有機能なんかを使ったりすることもありまして。
まぁ、そうでなくても古いプリンターをオフィスで動す場合、結構重宝する機能だったりします。windowsのプリンターの共有って。
つながってるPCの電源が入ってないといけないんですけどね(^^)
まぁ、そんな便利な機能ですが、「印刷するPCと」「印刷を指示するPC」とが別れてしまうため、トラブル時には微妙に困ることになります。
で、ある日のこと。
(今回の記事は事実を元にして再構成しましたので、実際の動作とは違うデータの流れの部分があります。わかりやすくするためですのでツッコミ無用の方向で(^^;))
「印刷がとまんないんだよー」
そんな電話がかかってきまして。関連会社の事務所で、転職前一時世話になったりしてましたから、結構気軽に電話してくるんですね。まぁ、直前にナニをしたんだよ!と聞いてみると...印刷がなかなかされないので、印刷が始まるまで印刷ボタンを押しまくってた...との返事。
「アホかーっ!」
まぁ電話で怒鳴りつつも、ともかくなんとかしてあげないと。
「プリンターの電源切っても、電源いれなおすと印刷とまらないし...windowsでプリンターの中を表示しても何もないし」
中ってなんだ...スプールの中か。データが全部流れない限りはプリンターの電源入れなおしても印刷はまた始まるだろうなぁ...そんな使い方してると壊れるからやめて、たのむから...そのプリンター古いのよ。
...はて。印刷スプールは全部吐き出し済みなら、止まるような気が。
「印刷してるプリンターがつながってるパソコンは、どれ?」
確認してみれば、やはり別PC。そっちの方に印刷のデータがたまってる可能性が。
リモートデスクトップで確認してみると...ああ、やっぱり。とりあえず印刷ジョブ中止して...あれ?
「中止しても...また出てくる?」
挙動を見てみると、どうやら1ページずつ印刷データが送られているようで、そのデータをプリンターに送るとまた次のページのデータがどこからか来ている、と。
電話してきた本人以外にも、犯人がいそう。複数犯による犯行か(別に犯罪ではない)。
「...ともかく、印刷指示出したやつが他にいないか確認してくれ」
と言った瞬間、今度は私の携帯の方にその事務所の部長から直接電話...いやーーーーな汗が背中をつたっていきます。ぞくって感じがしまして...なんとなーく嫌な気分でいったん電話を切って、携帯の方に出ます。タイミング的に間違いない気がしたんで。
「もしもし」
「あーっ、みやびちゃん...よかったー、つかまって。いやさ、今さ...」
興奮しているうえに、主語がまるでない会話なので、どうにも話がつながらないのですが、どうも業務ソフトからの印刷がうまくいかないので、何度も印刷してしまったと。
「...あんただったのか」
となれば、そのPCにリモートで入って確認するのみ。...あれ、この画面...
「...これ、IBMのエミュ...まさか...」(実際にはPコム)
スプーラーの状態を見ると、次々と印刷指示が増えている状態。もうどうにもならない。...これはあれか。AS400(今ではiシリーズ。IBMが誇るミッドレンジコンピューターの代表格。詳しくはwikiをどうぞ)の印刷ジョブとかいうオチか!?
「まずプリンターの電源落とせ。で、サポート会社の電話番号教えろ!」
怒鳴るようにして指示をし、急いでサーバーをホスティングしてくれている会社に電話。担当SEの方が運よくいましてちょっと状態を見てもらうことに。
「あー...印刷ジョブがすごいことになってますねー。100枚単位の帳票を何個も印刷してるような感じですかね。...このままいくと、何千枚ってとこで。複数の指示入ってるような...」
「...すいません、印刷関係は全ジョブ消してください...あとこれ、保守の作業の中でやってもらっていいです?」
恥ずかしそうに言うと、笑ってOKの返事。こんなことでお金がかかっては、その事務所の社長になんと報告していいやら。私にAS400の知識があれば、エミュレーター上から止めたんですが、残念ながらすっかり忘れてしまっていて(^^;
ともかく、サーバー側の印刷ジョブをクリアしてもらい、次にエミュレーターが走っていたPCのスプーラーをクリアして。
最後にプリンターが繋がっていたPCのデータを綺麗にし。
それからプリンターの電源を入れて、プリンターの中に残ってるデータがあれば消すよう指示して。
とんだどたばた劇となってしまいました。(簡略化して書いたので、実際のデータの流れとは一部違ってるいかも。特にAS400の部分。実際は...もっと大変だったのですがわかりやすくするために、簡略化して書きました。詳しい人はたぶんわかると思いますけれど)
最終的に確認出来たのは、
「たまたまプリンターの初動が遅かった(ウォームアップか何かしてたのか...今回は古いレーザープリンターがターゲットのプリンターでした)ので、その事務所の人間達は...
「あれー、印刷されないやー。印刷指示がいってないのかなー」
で、もう一回印刷。これを何人も何回も繰り返す。しかもその間にシステムからデータを出したい人達が同じようなことをする。しかも、システムからの帳票ですから、下手すると何十枚というデータが出る。これを何度も...さらに何人もの人が実行する。
で、ネットワーク経由でデータが行きますから...
いやはや、なんでこんなことになるのやら。
そこそこのオフィスであれば複合機を使っているケースが多いので、複合機の印刷を止め、ジョブをすべて削除すればここまでひどいことには(AS400の部分はともかく)ならないんですが...
印刷されなかったら、まずプリンターのステータスやらなんやらを確認し、データが行ってるかどうか見ろ...というのは、ちょっと難しいのかな。
とはいえ、印刷されないからって何度も印刷ボタンを押したら...押した分だけ印刷指示は行くわけで。その程度のことはさすがにわかっていて欲しかった...
記事では一日のこととして書いてますが、実際のネタ元になった事案は2日間かけていろいろ原因を調査したりしていました。ほんと、勘弁してください...
で、これを片付けてから今の職場の同僚に笑い話で話したところ...
「ああ、よくあるある。AS400の印刷もさ、いったん本社経由で指示行くから遅いんだよ。で、せっかちな人が何度も印刷指示出してさ...後からとまんねーよ!とか電話くるよ」
...いずこも似たような話はあるようで。うーん...なんとも。
サーバー経由で印刷指示を出すシステムとかが絡むと、結構いろいろあるものです。
それがなくても、windowsだけの状態でも...何度も何度も印刷指示出しちゃって、スプーラーの中は印刷データがいっぱいということも結構ありがちな話。
あなたのオフィスにもそんな人いませんか? いたら「いいから何度も印刷するな!」と教えてあげましょう。紙の無駄遣いと、担当させられた人の精神のすり減り方も結構著しいので(^^;