流転の時(2) つぶれてたまるか...ピンチをチャンスに変える

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 前回の続きです。

 

 さて。リストラされるといえ、すぐにというわけではなく、猶予がありました。そして...別に経営者...ひいては社長と喧嘩になったわけではありません。少しばかりの猶予をいただけたので、いろいろと動かなければ。

 

 実は、このリストラ話は昨年からくすぶっていた問題で、今年に入ってついに...という感じでした。だからこの1月と2月はいろいろと活動していましたし、このところブログにも書いたような案件にやたらと首を突っ込みまくっていたのは、転職することになった時の自分のスキルをあげて起きたかったからです。

(2/26追記 ただし、「よくわからない、なんとかしてくれ」の話は損得抜きです。あれはまさにエマージェンシー・スクランブル。経験だなんだは後だから言える話で、その時はともかく友人のことしか考えてませんでした)

 社長自身は優しい方で、社長が別に経営している会社にアルバイトに来てはどうかと言われました。待遇としてはがくっと給料が減り、休日はほぼなくなる。肉体労働の現場にも出なくてはいけないかもしれない。それでも、よければ...なんとか生活出来るようにはしてみようと。

 私はその提案をいったんは受け止めました。そのうえで、自分から売り込みに行く。転職してみせる。とだけ伝えました。

 正社員ではなく、アルバイトでよければなんとか食べさせてあげるよ...それは優しさに見えないかもしれませんが、社長の精一杯の提案でした。まぁ...バイトならきつい仕事を嫌がらなければ探せるものです。けれど、覚悟を決めるにはいいきっかけでした。

 さて、そこからが問題です。

 一応自分なりに人脈等はあるつもりなので、その人脈をうまく使って転職するのが今の段階ではベターです。知らない会社に売り込むのはリスキーですし、自分がやりたい仕事が出来るかわかりません。それならば。

 すでに私のことを知っていて、実力も知識もある程度理解してくれているところに行く方がいいと考えました。

 先月のことですが、私は日ごろから付き合いのあった、とある会社へと売り込みをかけました。

 仕事で他社の人と接触しているとリップサービスで「その力もったいない、ぜひうちに」なんて言われることがあります。けれど現実はそう簡単にはいかないものです。酒の席ではよく「うちへきなよ」なんて会話が飛び出しますが、私は真に受けることはありません。相手だって口だけのこと。

 けれど、その言葉を突破口にしなければ、そうそう簡単に中途採用にはこぎつけられない。中年男が格好つけてはいけないのです(笑)

 

 まぁ現実としては相当苦戦。

 

 ですが、ここからは一人の人間としての力で戦うしかない場面。日ごろの自分の仕事。見識。知識。今までの経験。すべてをさらけ出したうえで、私を使ってくださいとアピールするわけです。自分を商品として、自分自身で売り込む。一世一代の大商い。しかも失敗は許されません。

 ...とかいいつつ、私は相当な無謀者です。夢想者と言ってもいい(^^;

 なんせ、小さな会社で働いていた自分を、かなりの大企業に売り込もうとしていたのですから。

 わかりやすくたとえると

 

 

 社員規模数十人の会社に今まで勤めていた私ですが、こんどは社員1000人規模の会社に雇ってくれと売り込んだわけです。いわゆる大企業。この不景気でリストラしまくってるような会社にです。

 

 無謀ぶりが際立ちます(笑)

 

 普通に考えてうまくいくわけがない。けれど、せっかくの転職チャンスですからここは無理をしてでも道理に引っ込んでもらうしかないわけで。孤軍奮闘。根回しをし、様々なアプローチをかけます。

 私のその姿を見ていた社長が「こんなに機敏に、活発に動くお前を見たことはなかった」というほどですから、私の必死さがわかろうというものです。まぁ、リストラ決めた人にいわれるのもなんなんですが(^^;

 実は昨年からいろいろと仕込みをして動いてはいたのです。会社の現状等を見ていればこの未来は想像はつきましたから。ただ、予想より告知が早かった...早すぎた。

 もう少し余裕をもって売り込みをかけるはずだったのですが、またしても緊急事態のスクランブルです。いつもの私らしいといえばらしいのですが、今回はまさにまったなし。まさにこのザマなんでしょうかね(^^;名前負けはしてないのかな...

 私はシステム以外の仕事についていたこともあるので、その経歴が相手の会社で更に活かせるのだと、しきりにアピールしたりもしました(実際には業務システムより他の職歴の方が実績・経験共に豊富)。付加価値もあるよ、ということです。

 ともかく自分の魅力をアピールしなければ。そして押し売りにならないように、具体的に相手が欲しがるスキルを...経験を説明していく。本当に骨が折れます。面識があるからこそ、むしろ大変だったりします。

 けれど、「つぶれてたまるか」です。ピンチはチャンスに変えてこそ。それも私の持論であり、今度こそ砕かせてはならないもの。やってみせて、今の経営者達に、社長に見せつけねば。

 

「もったいないことをした...手放さなければよかった」

 

 そう言わせるためにも。成功させねば。それが私の恩返し。嫌みでもなんでもなく。

 動いて動いて...後は結果を待つのみとなっていました。そしてその結果は...実はつい先日出たのです。

 さて、私の未来はどうなるのか。

 ...続きます。