流転の時(3) ぎりぎりの交渉...技能だけではなく営業力が勝負を決めた

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 前回の続き、前々回の続きの続きです。

 

 無謀な転職を試みた私ですが、身近の人達の言葉は冷ややかなものでした。

 

 まぁ、その評価は...「ドン・キホーテ」ですか。別に風車に槍を持って突撃したりはしませんが、それでも無謀と映っていたようで。「無理だよ」「なんでまた...」「強力なコネでも?」まぁいろいろ言われました。

 もっと口が悪い人になると「漫画のカイジみたいだな。落ちるとこまで落ちそうだ」なんて言われ。まぁ、あの漫画は嫌いではないんですが、あの主人公はダメ人間ながら結構すごいと思ってて。あそこまで博打の才能も、追い詰められてからのひらめきも私にはない(^^; あの主人公は勝った後がダメダメなんですけどね(笑)

 

 で、コネは確かにあったわけですが強力かと言うと...微妙

 大きな会社であればあるほど、縁故で入社するのは難しいものです。まして、血がつながってるわけでもない。友誼はあったとしても、それだけです。

 

 で、結果はというと...

 

 成功しました。

 

 3月より新しい会社に転職することになります。

 ただし、条件面は...見方によっては厳しい。平社員からスタート。新卒に近い条件。etc...

 けれど、今の私の給料からみると、手当と残業コミなら(管理職でなくなるので残業代が出るようになる)ほぼ変わらない待遇となります。昇進はこれから自分で勝ち取ればいいわけで、ある意味わかりやすい。

 ただ、今回の転職がうまくいったのは...PCとかシステムに関する私の実力とかスキルとかそういったものが決め手になったわけではないんですよね...もちろん求められた能力ですが、決め手ではなかった。

 営業力。プレゼン能力。運用・運営に不可欠と学んできた「付加価値」がどうも決め手だったようです。採用が決まるまでは、結構ぎりぎりの交渉というか戦が続いていたのです。後は...今までの経験がおもしろがられたのもあったようで(苦笑)

 もちろん、転職先でもシステム関係の部署になるわけです。経験を活かして頑張れと言われましたが、やはりコミュニケーション能力の高さは求められてるんですね。 「会話能力」は強みのようです。

 そういえば、今度行く転職先の上司(予定)の方がこんなことを言ってました。

 お前ならどこに配属してもうまくやるだろう。相手に合わせられるだろうし。頭の固いやつら相手でも、めげないでやるだろう。システム部署には私なんかより...よほどスキルも経験もある人達がたくさんいます。けれど、営業力やプレゼン能力、交渉能力に長けていて、なおかつシステムへの知識もある人間...そんな変わったやつはいないんだよ、と。そう笑っておっしゃられました。うれしいのですが、ちょっと複雑。

 システムに例えるならば、今回の私は「汎用システム」として導入さます。それが期待されているわけです。それも相手に合わせてある程度の複雑で無理な運用に耐えられる、かなり高度で高機能なシステム。しかし使い勝手はいまいち(笑)。そんなシステムですか。

(使い勝手は使う側によるので、一概にはいえませんが。現在の勤め先では使い勝手は相当いいと言われてましたが、別の上司のところではどうかわかりません)

 人間ですので、システムのようにうまくいくものではないのですが...まぁ、なんとかなるでしょう。

 新しい仕事、新しい職場。そんなものは、プロジェクトごとにメンバーが変わるシステム開発に慣れた身には不安にもなりません。1つの仕事が終われば、また新たなメンバーと新たな仕事をする。それが染みついてますから、今回もある程度はなんとかなるでしょう。

 むしろ、大きな会社で働いたことが皆無なので...派閥や人間関係に翻弄されるのに耐えられるかどうか、でしょうか。それに...今回技術者としては「半人前」と言れたようなものですから、多少は寂しいものがあります。

 が、それはそれ。これから新たな仕事を始めれば、その仕事に合わせた知識とスキルが必要になります。それを覚えて初めて「使える」ようになるわけで。

 ともかく、最大の危機は回避出来ました。

 

 

 続きます。