下町の角打ち屋に深川の人情を見た...深川は門前仲町の折原商店に行ってみた

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 私は酒が好きです。

 と、どっかの英語の教科書の例文の直訳みたいに書いてますが(笑)Twitterでは時折?酔っ払った状態でつぶやいてたり何を飲んでいるのか実況していたりします。

 日本酒をこよなく愛し...地ビールを好み...そしてバーボンに酔いしれる。主にこの3種が私の愛飲する酒になります。

 今回は東京の下町...深川は門前仲町に新しく出来た「折原商店」さんのオープン日に行ってきた話になります。日本酒のお店になります。

看板.jpg

 私はもともとはバーボンの人だったのですが、小学生の時(じ、時効にしておいてほしい)にちょこっと飲ませてもらった酒がとてもおいしく思え。その思い出が成人した後に蘇り。

 その頃試しに飲んでみたら「ぐ、ま...まずい」となり...その後いろいろ調べて「紙パックの日本酒はどうやら私にはおいしくないようだ」と気づき...最終的には蔵本を調べ米を調べその年の天候を調べ...とずっぽりどっぷりはまっていたという。

 

 まぁそれはさておき(^^)

 

 日本酒はどうも敷居が高いイメージがありまして。実際に保存の難しさなどもあっていまいち周りで飲む人が少ない。愛飲していると飲んべだ!と言われてしまうありさまで。

 適量をたしなむ程度であれば非常においしく翌日に残さず飲めるのですが...どうも口当たりの良さと冷や酒だと「後からくる」ことが多いためついつい飲み過ぎてしまう。そして翌日「うぉぉぉぉ」と二日酔い。そんな人が多いのも事実ですけれど(苦笑)

 自宅で日本酒...というと実際には四合瓶や一升瓶で購入して楽しむことになるんですが、得意でない人には四合瓶ですら多い。もっと手軽に楽しみたい...そんな人には立ち飲み屋さんがお勧めです。

 いろいろな種類がおいてあるので迷うところですが店員さんに話を聞いておすすめのものを飲むだけでOK。おつまみも安いことが多いので、小さなコップひとつと少量のおつまみだけにすれば1000円かかりませんし。

 私が昔からよく出没する下町は結構たくさんあるんですがその中でも門前仲町は思い出深く...知り合いも近隣にたくさんいるため今でもよくうろうろしています(このあたりの会社さんのPCの面倒を見ることもありますし)。 

その門前仲町に新規オープンする日本酒屋さんが角打ち(升に入ったまま酒を飲むこと。私のうろ覚えでは「おお酒屋さんそこの升でいいからいっぱい売ってくれよ」と店先で計量用の升に酒を注いでもらいまして、升の隅に盛った塩でぐいっと飲んでいた頃の呼び名かと。最近では立ち飲みのことを角打ちと呼ぶ店もありますが、まぁ店頭で升借りてさっと飲んで行くのに代わりはありません(笑))を始めるというのでオープン日に仕事をものすごいスピードで終わらせて行ってみました。

 場所は門前仲町駅の一番出口。深川不動尊の鳥居のところの出口が一番近いかと。そのまま不動尊に向かって鳥居をくぐりまして左手を眺めていると...冒頭の写真にあった看板が見つかります。

 私は仕事が終わってから夜に行ったのでそこそこ混んでいました。一杯二杯ひっかけてすぐ帰るつもりだったので混んでいてもむしろ安心感があるぐらいで(最近はこの手の店が増えたとはいえ客入りが悪いとちょっと寂しいですからね)。

 オープン日ということもあり振る舞い酒が出ていました。ちょっと手ぶれしていますが振る舞い酒に出されていたのはこれ。

振る舞い酒.jpg

 栄川(エイセン)という東北のお酒で正確には福島の地酒です。水の良さに定評のある酒造だけあってとってもすっきり。素面でさっと飲んでも「すっ」と入っていく口当たりが大変好きなお酒です。

 これを振る舞い酒とは剛毅な...と升にいただいてさっそくいただきます。

マス.jpg

 写真の升には塩が写っていませんが...実はこれ2杯目(^^; 最初のものには塩をあてていただきまして粗塩できゅっと一杯と洒落込んだのです。おいしかった...

 店内には各種日本酒が陳列されていて値段も書いてあるので気に入ったら買って帰ることも出来ます(そもそも酒屋ですし)。仕事帰りにちょっと寄ってさっと飲むにはとてもいい感じ。

 今回は升でいただきましたが、本来がガラスの小さな器で少量をいただくスタイルですからあまり強くない人でも飲み干せるかな?と思います。

 おつまみも100円からありまして(私が言ったときはおでんが100円だった...食べればよかった...しょぼん)、おつまみを多めにして少量の日本酒を楽しむのを私はおすすめ。苦手だったり弱い人がたくさん飲むと本当に翌日ひどい目に遭うので...

酒メニュー.jpg

(これはカウンターにあったメニューをパチリ)

 どうも日本酒というと「純米酒最高!!吟醸が最強!!」という人が多いのですが、私は本醸造こそ蔵本の力と腕と伝統が出ると思う口なので人気の吟醸ばかりを並べていないのがちょっとだけ好感触(あと安い種類が増えるから)。

 弱い味の日本酒をアルコール添加できりっとしたてる...その際のバランスはちょっと間違えれば本当にまずい酒になってしまうので蔵本の力が試されます。あと水が悪いと希釈も半端なく味を落としてしまいましすし。

 たぶん戦後に流行った「三倍醸造」のイメージがさらに悪くしてしまったんだと思いますが...本醸造もアルコール添加の上で水を加えるので作り方としては確かに似てますしね。

 ただその分濃くない味をすっきりと楽しめるので日本酒が初めて...という人はむしろこちらから入った方がいいんじゃないかと私は思ってます。確かに純米酒はおいしいですが(笑)モノによっては濃厚過ぎてよほどの酒好きでないとむせかえるんじゃないか?というようなものもありますから。

 まぁ甘い香りもあって吟醸は女性にも人気ありますから、カップルで飲まれる時なんかは少量の大吟醸酒をおすすめしてみたり。ほろ酔いのパートナーに惚れ直すこともあるかもしれません(パートナーがいない私のような人はどっかの総統のようにちくしょーめ!と毒づきながらやけ酒しないように(笑))。

 フルーティで味わい深いものを値段無視で楽しみたいなら確かに呪文のように「純米大吟醸(じゅんまいだいぎんじょう)」と指名すればいいのかなぁ。むむむ。ちょっとお高くつきますが確かにおいしいし。うむむ。

 まぁ飲んでおいしいと思うものをたしなむのがよいかと(笑)

 お店の方もオープン初日ということで慣れていませんでしたが、そこに見える風景は下町そのもの。周りの商店の親父が現れては挨拶し、酒の流通の方が見えられてはお互いに頭を下げまくり...これが酒を飲んでる客のすぐそばの風景。

 この時代に角打ちの店を出すというだけでも心意気は買いたい気がしています。敷居を下げないと本当に日本酒は高級酒ばかり売れて...それも小さな市場だけということになりかねないので。

 海外の方も見えられていたので、よほどの日本酒通の方が来ていたのかもしれません。

 その他にもたくさんの人が見えられては店の人と笑顔で談笑。そして升酒を飲んで帰る。その姿は本当に下町の姿そのもので。ちょっとほっとしてしまい。変わらぬ町並みの門前仲町に仲間入りするお店が出来たんだな...と笑顔に。

 近所の方で日本酒好きな人は一度覗いて見てはいかがでしょうか。そのまま不動尊にお参りしていくのも江戸文化が生きる下町の姿っぽくていいかもしれません。

 振る舞いの後数杯嗜んだ後は近くの飲み屋に移動して軽く食事をして帰りました。こちらは富水と言って魚屋さんがやっている飲み屋さん。地元では有名な店で予約しないとすぐ一杯になっちゃうんですが...この日は空いてました(^^)アジフライがおいしゅうございました。

 こちらもよかったら行ってみてほしいお店です。(店名クリックで食べログのページに飛びます)

 

 なお店内にはおもちゃとか駄菓子もあったはずなんですが...混んでいたのと目が日本酒にしか向いていなかったので今回はリポート出来ず...すいません(^^; よかったら店頭で確認してください。なぜかシンガポール店もあるそうですよ!