Windows7のsp1が提供される...普及期に入る7と次のWindowsの話

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 ようやくというかやっとというか...Windows7初のサービスパックが登場しました。

 Windowsupdateからもダウンロード出来ますが、バイナリーファイルを保存した方が何台もPCを持っている人には便利かと思います。

 マイクロソフトのダウンロードセンターからダウンできます。

 場所はこちらです。 Windows7 サービスパック1のダウンロード

 Windowsはサービスパックが出てからが本番だ...と私などは言ってたりします。なんでかというと...

 そもそもサービスパックってなんですか?というと...ぶっちゃけると「それまでに出ていた windowsupdateで出ている不具合解消とか機能アップの修正の集合体」+αだと思っていただければ。
 だからサービスのパックというわけで。(この+αがまたくせ者なんですが...後述します)

 windowsはwindows updateのおかげで特別な知識がなくともOSを常に最新の状態に保つことが出来ます。昔は自分で修正ファイルをダウンロードして実行しなければならず、とても...そう、とても不便でした。(ただしサーバーの管理者などはOSの状態を自分で定めることが出来たため今でもこの方式の方がよかったと言う人もいますが)

 ところがその修正がどんどんと増えると...百個以上というアップデートを適用せねばならず。下手をするとある程度のアップデートを適用しては再起動。そこからまたアップデート...という不毛な状態に陥ることに。これを手作業でやっていたのではとてもとてもやってられません。


 そこでマイクロソフトは修正の数が増えてくるとそれを1つにまとめて一気にアップデート出来るようにしてくれました。それがサービスパックです。
 また、日頃の細かい修正とは別に大規模な修正をOSに加える際にもサービスパックが使われることがあります。記憶に新しい所ではWindowsXPのサービスパック2がその典型。(セキュリティ機能を強化したため、わざわざ強化版だよ!とパッケージに書いてあったほどですし)まぁ、冒頭に書いた+αですね。

 

余談


 WindowsNTの時代にはこのサービスパックで機能の拡張とOSの状態の安定を図っていたようなものでしたが...いかんせん現在と違って不具合も含んでる場合もあったりして「サービスパックが出たらしばらく待ってから適用する」とか「サービスパックは偶数番号で適用する(あるいは奇数番号で適用する)」なんて考え方もありました。
 確かに奇数番号のサービスパックは修正+改良で偶数番号でその後の不具合を解消...ということが続いていたような気がしますので(私の気のせいかもしれませんが)、その考えには概ね賛同していたと思います(当時は...ですけれど)。

 

閑話休題

 とはいえやはりまとめて修正が適用される便利さはありがたいものです。それにOSを最新の状態に保つということは後から追加された機能があったり安定性が増していたりセキュリティが高められたりしているわけで...そしてサポートの関係からもよほどの事情がない限りは適用しない訳にもいかなくなります。

 WindowsXPなども現在サポートされているのはSp3であって、それ以前のバージョンについてはサポートが終了していますしね...

 以前はともかく今時はそのサービスパックがどういった修正をOSに加えるのかがインターネット上で簡単に入手出来たりしますし...不安は少なくなりました。今回も事前に結構な情報が流れていましたし。

 

Windows 7 SP1導入ガイド~導入方法と、導入したら何が変わるのか

(インターネットWATCHの当該記事です)

 

 今回のWindows7のサービスパック1(以下7Sp1)は7初のサービスパックです。発売から一年が経ってWindows7もかなりの修正が発表されています。追加機能こそ少ないですが、その数は相当なもの。先日クリーンインストールを行いましたがwindowsupdateだけで結構な時間がかかってしまいました。それだけの修正が出ていると。
 7Sp1はその大部分(あくまで大部分。全部ではない。具体的には去年の11月ぐらいまで)の修正差分をひとまとめにしてくれています。昨年にはほぼ完成していて今までずっと「大丈夫かな?うまく動くかな?」とテストを繰り返していたわけですが今回ようやく「よし! たぶん大丈夫」ということで出荷になったとでも思ってください。
 人柱志望の方や新しいものはとにかく触らずにはいられない人はすでにβ版やRC(リリース候補版。問題なければそのまま出荷版になることも)を使って試したりしていましたし。(私もRCはテストしてました)

 実際の所クリーンインストールしたPCに適用した限り30分程度(実質26分程度)で導入が完了しました。普段使っている環境では45分ほどかかりましたので環境によるのかも。サービスパック適用後には昨年末から今月までに配布されたWindowsupdateが再度かかるようで...その時間もかかりますから作業には余裕を持ってあたりたいところ。

 私のように寝る前に実行するといつまでも寝られなかったり半分うつらうつらしてしまったりしますので(^^;

(現在Windows updateは混み合ってますのでダウンロードに時間がかかります。気長にね~)

 今回の7Sp1のおかげで今後の7のクリーンインストールの時間も短縮されますし...安心感がプラスされました。

 

 と・は・い・え

 

 万全ではありません(笑)くせ者な+αの部分と発表されていない更新があったりするもので。それが悪さをすることも。まず7Sp1を適用する前に現在の環境をバックアップしておいた方がいいでしょう。何かあった時に戻せないと取り返しがつかなくなったりします。特にPCを一台しか所有していない人はある意味バックアップが必須だと思います。

 次に...メーカー製PCを使用している人は自分のPCのメーカーのHPで何かドライバーの更新などがされていないかチェックしてください。Windowsメールに影響がある不具合としてINTELのグラフィックドライバーが更新されていたり、7Sp1対応をうたった差分が出ているメーカーもあります。

 自作の人はともかく自分のハード用の最新ドライバーをダウンし...そのドライバーに変な不具合がないか一度検索しておいた方がいいかも。特に問題ないようなら万が一の保険として最新ドライバーが役に立つこともあります。

 また、7Sp1を適用した後は忘れずにもう一度Windows updateをかけた方がいいかと思います。人によってはいくつかの更新がまたあったりしますので(我が家では1台だけそんなPCが。どうしてかはわかりませんが)

  えー...なんか不安だなぁ...という人はもう少し適用を待ってみるのも手です。不可避ではありますが、今しばし待つのも手。

 私が現在調べている限りではハードウェア添付の機能限定版(PowerDVDなど)に不具合が出る場合があるようです。また特殊な使い方をしている人も要注意。動画のリッピングが趣味...みたいな人からすでに「あうぅぅぅ」というメールが来ていますし(^^;積極的に最新版を出してるソフトならともかく古いソフトは対応していなくて7Sp1を使用すると不具合が...なんてこともありえます。

 なんにしろ最終的には適用しなければいけない更新。使用しているソフトが大丈夫か?など調べておいた方がリスクが減るかと思います。

 差分を集めたもの...とは言っても単純にそれだけじゃないのが毎度のことでして。機能強化がちょっとばかり入っていたり、隠された重要な更新があったりするのも常です。事前情報を集めておいて損はないと思います。

 現在Windows updateの重要な更新にてダウンロードが可能になっていますが、何台ものPCをもっている...なんて人は最初に書いたダウンロードセンターからのダウンロードをおすすめします。正規のWindowsでないとダウンロード出来ませんが...まぁ問題ないでしょう。

 なお、今回は目玉の新機能は特にない...と言われていますがひとつ重要なポイントが。

 Sandy bridgeを所有している人は独自機能がきっちり使えるようになります。逆に言うと7Sp1を適用しないとSandy bridgeの特徴的な機能の一部が使えません。積極的に対応を検討したいところです。私が愛用しているTMPGEnc Video Mastering Works 5は数少ない対応ソフト。

 エンコードのスピードをとにかく上げたい人は組み合わせて使ってみてください。(私はSandyもってないので今回は検証出来ませぬ...すいません)

 AVX命令の恩恵がどれだけあるのかとても興味深いです(^^)

 

 最後に次のWindowsの話。

 今はWindows8(仮称)なんて言われていますが、実際次のWindowsがどんな名前になるのかわかりません。番号でつけてってくれた方がわかりやすいのですが(年号よりもいいかも)、XPやVISTAという名前も慣れると愛着あるもので...次はどんな名前をつけてくれるかなーとちょっと楽しみにしていたりします。

 いろいろ話題が出ていますが、実際のところはまだまだ不確定です。予定されている機能は結構ダダ漏れに近い状態で話が出ているのですが、完成しなければ搭載されません。Windows VISTAだって予定されていた機能がすべて搭載されていたら...大変なOSに仕上がっていたはずです。(本当に楽しみに待っていた機能もたくさんあったのですが...いつか実装してほしいものです...検索絡みとかいろいろ...(涙))

 現在判明しているのは新しいCPUとしてARM系がサポートされること。現在のスマートフォンやタブレットデバイスの主流がARM系CPUですからこれは時流に乗ったということでしょう。いつまでもGoogleの天下じゃない...というマイクロソフトの声が聞こえて来そうです。

 とはいえ、今までの資産を生かそうとするとしばしらくはx86...今のINTELやAMDのCPU上でWindowsを運用するでしょうから...ただちに影響がある部分とは思っていません。将来はともかく。

 私が聞き及んでいる限りではあまり大規模なものは聞こえていません。堅実なアップデートできっちりと早めに出すことが目標のひとつになっているんじゃないでしょうか。それに7が今まさにXPやVISTAからの乗り換え先として花盛りな訳でそこからまた大胆に飛躍してしまっては...使う方もぐったりしてしまいます。

 IE9の登場も含めて小出しに7にもいろいろ機能追加してくると思いますので今年の年末あたりを楽しみにしましょう(^^)積極的にGPUを使うとか、カーネルを小さなものにしてくるとかいろいろ言われていますが...間に合ったものを確実に実装して登場する姿が新しいWindowsだと思うので現時点ではまだまだ「予定がいっぱい夢いっぱい」な状態なんじゃないかと思います(笑)あんまり情報に翻弄されても仕方ないので、今のところはWindows7をきっちり使ってあげて...もう少し先に出てくる未来を楽しみに待ちましょう。

 Ivy bridgeが出るその先に新しいWindowsの情報が待っているでしょうから...たぶんその頃にはもう少し具体的な情報が出ているかと思います。

 長くなりましたが、最終的には...

 

「どう文句言おうと入れざるを得ないのでリスクを減らして確実に導入したい。不具合があるものは最新版にする等して手間を怠らない」

 

 これはサービスパックの新しいのが出るたびにどんなWindowsであっても私が唱える呪文のひとつ。ただの不具合の集大成ではないのが毎回くせ者。そして楽しみ。

 今回は大きくOSの使い勝手が変わるわけではありませんので過度な期待はしないでセキュリティが強化されるといいな...というぐらいの気分で私は導入しました。起動時間が変わったりしてるのでどこか知らされていない改善がされているの...かも(笑)

 

余談

 最初サブマシンでテストしてたんですが不具合が出まくって「ちくしょーなんでこんな目に」と思ってたんですが...クリーンインストールして最新ドライバーで固め直し...使っているアプリを最新版のものに変更したらあっさり直ってしまいました。どれがひっかかっていたんだろう(^^;