みやび「いや...まだ方法はある」
友人「みやび...まさかあの方法を」
みやび「ある道具を使うことで少しだけ命を延ばす事が出来る。・・・だが、その道具を使えば今とは比べ物にならぬ激痛がお前を襲う。場合によっては修理すら出来なくなってしまうかもしれん・・・」
みやび「ソニーがやってしまった『YLOD』に対応する道具はただ一つ。・・・『ドライヤー』!!」
PS3「ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
...いやまぁPS3が壊れて気が狂ったわけではなく。まして秘孔、『心霊台』をついたわけでもなく。壊れた瞬間に頭に浮かんだのは「あ、ドライヤー買ってこよう...」の一言でした。(北斗の拳世代でないとわかんないネタですね)
今回のPS3の故障に対してかなり有効な方法がこのドライヤーによるホットな作戦なのです。
※今回の記事でやってることはものすごくPS3に負担をかけます。自主責任でやってることです。同様のことをする時は覚悟を決めてやってくださいね。
どうしたらいいか。
私の目的はトルネのデータを新しく購入するPS3で再生出来るようにしたいだけです。そして出来れば正規修理を受けてこのPS3も復活させたい。新しく新型を購入するのはいいとしても安価に修理出来るならその道も残したい。
ならば短時間...せめて数日...いや一日でも動いてくれればいい。
ならば。
高出力ドライヤーによる拷問こそがPS3を僅かながら延命させることの出来る一番簡単な方法なのです。だめだったら分解して修理する覚悟も決めて。でも未練たらしく分解しないでいける方法を模索しつつ。今回の方法に踏み切りました。
用意するのはドライヤー。出来ればパワーがあるものがいいですが、1200W程度のもので十分。私は手元になくてちょうど買おうと思っていたので新規購入しました。
PS3が壊れたクリスマスイブ。深夜にドライヤーを買おうとすると...ドンキホーテという店ぐらいしかなく。我が家からはちょっと遠いところで。
車を持っている友人に電話をして車を出してくれるように頼みました。
みやび「もしもーし。ひまー?」
友人「ん...暇っちゃ暇だけど」
みやび「車出してよ。PS3壊れちゃってさー。ドライヤー買いに行きたいんだよねー」
友人「...ドライバー?」
みやび「ドライヤー」
友人「......えーと、PS3の故障とドライヤーなんの関係が...(汗)」
ともかく車を出してもらってドンキホーテに向かいました。聖夜に男二人で買い物です。なんというか...誰だよこんなkonozamaな夜にしてくれたやつ! 状態で。
次にセロハンテープ。なくてもいいのですが、効率を上げるために用意しました。これもドンキホーテでお買い物。もうすぐ25日になろうというところ。何やってるんだ私は...そんな思いもちらほらと。
深夜のゲームショップで新たなPS3も購入して...
自宅に戻ったのはもう日が変わってクリスマス。とほほな気分で作業を開始しました。
まず、壊れたPS3からケーブル類を外して裸にします。そしてHDDを外して身軽にしてあげます。
次にフロントとサイドの排気口(縦にして使っていれば上ですかね)をセロテープで塞ぎます。(これはやらなくてもいいんですが、熱効率を高めるために私は実践しました)
そうしたら...背面のケーブル類が刺さっていた側の排気口からおもむろにドライヤーで熱風をまんべんなくかましてあげます。ネットでは10分から15分と言われていますが、私は17分程度最初に実行しました。
PS3がぴしぴしと音をたてたりハンダの臭いがしたりしますが、拷問ですのでむしろ無視です。ガンガン熱い状態にしてあげます。
そして暖まったら放置。30分程度放置と言われていますが、私はちょっとトイレにいって漫画を一冊読んでましたので40分ほど冷却したでしょうか。
冷めたらHDDをつないでケーブルをつないで電源をいれます。...今回は起動せず。まぁ予想してました。ただ、電源ランプはつきっぱなし。...少し症状が変化しました。
再度ケーブルとHDDを外して熱による拷問を加えます。かなり怖いことをしていますが...
どうせすでに壊れているのです。気にしてはいけません。
で。二回目。今度は15分ほどあたためて30分ほど放置。アニメでも見て時間をつぶすとよいかと。
さぁ今度はどうでしょう?
ケーブルを接続。HDDを確認。電源をいれると...動いた!!
画面には正しい手順で電源が切れなかったとエラーが出ますが、ともかく起動しました。HDDチェックがかかって...画面が出ました!!
よしよし、これで新しいPS3にデータを移動出来る...と思ったら再び電源がばつんと切れて元に戻ってしまいました。が。これは目が出てきました。もうだめと思っていた状態に比べたら光がさしてきています。
この時点で4:30。超眠いし寒い。いったん倒れることにして...
目覚めたのが朝の8:30。眠いけれどやはり気になる。作業再開です。
もう一度。今度は20分ほどあっつあつにしてあげて。
再び40分ほど放置して。
さぁ、どうなったでしょぅか。
...おお
おおおおお
おおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ
動いておられる。念のため10分放置してみても...大丈夫だ。動いている。これならいけるか!!!
新規に購入したPS3を起動。ファームアップをして最新に。HDDをフォーマットして使えるようにして...
LANケーブルを新旧PS3に接続。設定メニューからデータ転送を選びます。まずは旧PS3から転送状態にして、新しいPS3で受け取りの転送を開始。...無事に転送が開始されました。
後は途中で電源が切れなければ...なんとかなる...はず...
昨晩お風呂に入れなかったうえに身体は寝不足の悲鳴。お風呂を沸かして入ろうと、PS3の冷却前にお湯を湯船に溜めていました。ともかくゆっくりしたい...
お風呂に入ってぼんやりと。PS3の電源大丈夫かなぁ...再発しないよなぁ...ここで電源落ちたら新PS3にもダメージいくだろうなぁ...ああ...こぇぇぇ...どーしよー...
などなど。
ともかく不安に苛まれつつゆっくりと身体を風呂に浸し。頭も身体もさっぱりと洗い。風呂から出て...PS3を確認。
おお。
無事だ。
転送はあとちょっとで終わるというところ。髪の毛を乾かすのにドライヤーを使いたかったのですが、ここで電圧の変化ひとつで失敗されても困ります。大丈夫だろうとは思うのですが、ブレイカーでも落ちたら危険。ともかく終了を待ちます。
待つこと数分。転送終了の画面が出ました。
旧PS3をメニューからきちんとシャットダウン。奇麗に終わらせることが出来ました。
新PS3の方を再起動すると...画面はもとのまま。テーマも...何もかも。
トルネと外付けHDDを取り付けて確認すると...今までに録画した動画は全てきちんと見れる状態に。
ゲームを起動してみるとセーブデータも問題なく。
強いて困ったといえばプレイステーションネットワークのログインパスワードを再入力するようもとめられまして。思い出せなくてちょっと暴れたぐらいで。なんとか思い出してことなきを得ました。
かくして、ドライヤーひとつでわずかな時間の延命を果たして...新規に購入したPS3に環境を全て移すことが出来ました。もし壊れた時にあきらめていたら、これらのデータは全てなくなっていたでしょう。
こんな故障がある。そしてこんな修理方法がある。そんな知識と...どうせ壊れたのだからやってみようという思い切りの良さ。これが今回の勝因だったかもしれません。
ともかくいろいろあったものの、PS3からデータを救出することに成功。今ひとたびの僅かな生を得て...なんとか復活。まさかドライヤーで? と言われそうですが、なんとかなるものなのです。
何回もだめだなーと思いつつも。何回かやっていれば起動までは行く。それは確信していました。
ただ、旧型20G・60Gならばドライヤーの熱があたりやすい位置にRSX等のチップがあるのですが、私のモデルはなんだかちょっと効率が悪いみたいで。結構難儀しました。分解写真を見ながら熱風を送る位置を調節したりなんかして。
誰が仕組んだか神のいたずらか。
聖夜に訪れたくそったれな出来事を。なんとかリカバリーして。今年のクリスマスは終了したのでした。
メリークリスマス。
世の中カップルでいちゃいちゃしてるやつらが熱い夜を過ごしてるというのに。私は友達を呼んで寂しくゲーム機の修理。
来年こそはと息巻いて。
今年のクリスマスプレゼント確かに受け取りましたとも。来年こそは気のいい悪魔がいいプレゼントをくれるのを期待して。今回はこんな顛末と相成りました。
もし同じような症例になった人がいたら。
思い切ってやってみようという人がいたら。
2つだけ注意点を。
1.自己責任です。悪化することも多々あります。私は最悪分解してヒートガンを使うつもりでしたから、やるだけやってやれ!という気分で。分解しないで今回のようにうまくいけばPS3を修理に出すことも出来ます。予備のPS3を持つことに意味があるかはともかく選択肢はあった方がいい。
2,うるさいし熱いです。私は深夜にやりましたがアパートとかだと顰蹙ものです。昼間やりましょう。後でちょっと後悔しました。寝不足になっちゃいましたし...
※余談
新型PS3。薄型でなかなかです。高級感はまったくなくなっちゃった気分ですが。発熱もないし静かで。トルネと組み合わせるならこっちの方がいいかもですね。
なんとか日曜日の夕方までに修理を終えて。なんとかりりかるなのはA'sの再放送を逃さないで済みましたとさ(オチはそれかよ!!)